シャリシャリとした食感で、みずみずしい果汁が口いっぱいに広がる「赤池梨」が収穫の時期を迎えています。
この「赤池梨」の歴史は明治時代までさかのぼります。「赤池梨の祖」とされる久原實蔵(くはらじつぞう)さんが、山の斜面が果樹栽培に適していることに気付き、荒れ地だった山林を開墾して、現在の実りある土地へと変えたのです。
この、斜面を活用した山肌栽培の最大の利点は、日照や水はけが良いことで、これにより、甘みの凝縮された大きな実が育ちます。一方で、斜面での農作業には平地とは比べものにならない苦労がしのばれます。それでも、「お客さんの『おいしかった』の一言が励みになります」と厳しい山肌栽培にこだわるのは久原猛(くはらたけし)さんと浩一(こういち)さん。實蔵さんのひ孫です。
お二人は土作りにもこだわります。剪定(せんてい)した枝くずや葉は、幹の周囲を耕して埋め、土に返します。有機物をたっぷり含んだ軟らかい土は、梨の木が土に深く根を張るのを助けるだけでなく、真夏の乾燥にも強くしてくれるそうです。
「赤池梨」は、収穫時期が早い順に「幸水(こうすい)」「豊水(ほうすい)」「秋月(あきづき)」「新高(にいたか)」の4品種。8月上旬から10月上旬ごろまで楽しめます。この時期には、数量限定で「物産館ふくちの郷(さと)」でも販売します。
食欲の秋は目前です。ぜひ福智町に足を運び、「赤池梨」を堪能してみませんか。
問い合わせ: ふくちの郷
☎0947-22-7474 ファクス0947-85-9009
営業時間/9時~18時
定休日/第3月曜日(祝日の場合は翌日)、年始