赤く丸い形から「さくらんぼ大根」の愛称で親しまれ、サラダなどを鮮やかに彩るラディッシュ。福岡県は全国2位の生産量を誇り、全国に向け出荷していますが、そのほとんどは久留米市北野町で生産されています。

この特産品から生まれたのがさくらんぼ大根の酢漬け。穀物酢、砂糖、塩のみで味付けし、商品名の通り素材の持ち味を生かしたやさしい酸味とサクランボのような美しい赤色が特長です。

「わが家の祖母が作っていた味を再現しました」と、青果の栽培と加工を手掛ける株式会社カラーリングファーム代表取締役の楢原憲一(ならはらけんいち)さん。もともとは規格外品を利用して酢漬けを作り、自分たちで食べたり、近所に配ったのが始まり。商品化にあたっては試作を繰り返し、味が定まるまでに1年かかったそうです。

赤い色はラディッシュが持つ自然の色。着色料、保存料、添加物は使用していないため、子どもから大人まで安心して食べることができ、平成27年度には「福岡県6次化商品コンクール」で県知事賞に輝きました。

青果、加工品の販路拡大を担うJAみいでは、これまで商談会などにより、関西や関東に販路を開いてきました。「現在、青果の約8割は関東へ出荷していますが、もっと地元・福岡の皆さんにも食べてもらいたい」と、JAみいの堤敏光(つつみとしみつ)さん。福岡県が全国に誇るラディッシュであなたの食卓に彩りを添えてみませんか？