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知ってる?福岡県 vol.3

日本初のメダリストは福岡県民だった !

熊谷一彌

海外試合に参加したときの熊谷

(写真提供 日本テニス協会)

1920(大正9)年
アントワープ大会で銀メダルを獲得

リオデジャネイロ・オリンピックで日本が獲得したメダルは過去最高の41個。テニスの錦織圭選手が銅メダルに輝いた際には「テニスで96年ぶりのメダル」と話題になりました。この96年前にテニスでメダルを取った選手が、日本初のオリンピックメダリスト・熊谷一彌(くまがいいちや・大牟田市出身)です。1920年アントワープ大会でシングルス・ダブルスともに銀メダルを勝ち取りました。

8歳のころ、三井物産の社員がテニスを楽しむ姿に興味を持ち、見物に通い始めたのが熊谷とテニスとの出会い。三井三池炭鉱の町、大牟田ならではです。大学進学後に本格的にテニスを始めると国際大会でも活躍し、卒業後は米国へテニス留学。三菱合資会社銀行部(現三菱東京UFJ銀行)に就職後は、ニューヨーク支店に在籍しながら腕を磨き、オリンピックでの快挙につながりました。

同大会男子シングルス決勝

(写真提供 日本テニス協会)

福岡から続け、未来のメダリストたち

今回のリオ大会でも、さまざまな競技で本県ゆかりの選手がその雄姿を見せてくれました。県では「福岡県タレント発掘事業」など、運動能力に優れた子どもたちの育成に取り組んでいます。そのほか、東京オリンピック・ラグビーW杯のキャンプ地誘致にも注力。日本初のメダリストを生んだ福岡県から、次々とメダリストが登場するのが楽しみですね。


(参考)熊谷一彌「テニスを生涯の友として-熊谷一彌遺稿-」講談社、1976年