秋の果物の王様になるようにとの願いが込められた「秋王」は、その大きさも王様の風格
「秋王は、若手農家が夢を託せる柿になると信じている」と関屋さん(写真左)。「柿が苦手な人にも食べてほしい。柿を好きになるきっかけになれば」と開発・育成者の千々和(ちぢわ)さん(県農林業総合試験場職員・写真右)
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福岡県は甘柿の栽培面積で全国2位と日本有数の産地です。昨年、県オリジナルの新品種「秋王」が市場にデビューし、東京や福岡の百貨店やフルーツ店などで販売が開始されました。「秋王」は、色鮮やかな「富有」とサクサクした食感で大玉の「太秋」とを掛け合わせた品種で、色づきや食感という両方の長所に加え、種がほとんどなく、糖度も18度以上と大変甘いのが特長です。
近年、若者を中心に柿の消費の低迷が続く中、特長ある新品種を作り、もっと多くの人に柿のおいしさを知ってもらおうと、県農林業総合試験場が開発に挑戦。約10年に及ぶ試行錯誤の末、種がほとんどない甘柿の開発に成功しました。これまで種なしの渋柿はあったものの、甘柿では皆無。その開発は、まさに「柿の未来」を懸けた挑戦でした。
柿の栽培が盛んな朝倉市の柿農家・関屋純男さんは「待ちに待った新品種。いちごの『あまおう』のように、福岡のブランド農産物として、みんなで育て上げ、柿生産の活性化につなげたい」と、意欲満々です。
おいしい上に、1玉で1日に必要なビタミンCが取れるなど、栄養価も高い柿。今年の秋は、期待の新星「秋王」をぜひ味わってみませんか?