グラフふくおか2025夏号
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起業の思いがカタチにや作業環境の改善は喫緊の課題です」と語ります。代表取締役の稲いなず員か重しげり典のさんは、イチゴ農家に生まれ、忙しく働く親の姿を見て育ったそうです。「家族との時間を持てる農業の仕組みをつくりたい」と2008(平成20)年に起業し、その思いをカタチにして2024年に販売を始めたのが「ロボつみ」です。イチゴはデリケートな果物です。このため「ロボつみ」には、「実に触れないように摘み取る」「実を傷つけないように茎は短く切る」など、品質の高いイチゴを消費者に届けるための技術を搭載しています。栽培棚の間を自走するロボットは、スマートフォンで簡単に操作できます。1回の充電で約5時間、早朝や深夜でも作業をこなす〝働き者〟です。また、同社は福岡県農林業総合試験場と協力して「ロボつみ」の性能向上や、ロボットによる収穫に適した栽培環境の研究などを行っています。実の大きさや収穫期を判別する精度の向上、収穫かごの自動交換システムの構築など、さらなる改良を加えていく予定で、髙田さんは「現場の声を重視したモノづくりに取り組み、スマート農業に貢献したい」と話します。11久留米市東合川4–1–1–101  0942-48-0451AI を搭載したカメラで、色づきのよいイチゴを判別して摘み取るイチゴとの距離をカメラで正確に捉える株式会社 アイナックシステム    

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