伝統をつなぐ「橋渡し」に1898(明治31)年に創業し、国の重要無形文化財「久留米絣かすり」の伝統を守り継ぐ「野村織物」で、野のむら村さやかさんは商品の企画・広報などに奔走しています。夫で4代目の周しゅ太うた郎ろうさんとともに「20年後を見据えて種をまいていきたい」と奮闘しています。さやかさんは佐賀県出身。周太郎さんとの結婚を機に11年ほど前に広川町へ。当時は「絣の文字が『餅』に見えていました」と笑いますが、実際に身に着けてみるとその肌触りの良さとともに、代々守られてきた伝統の「重み」を感じたといいます。「久留米絣の魅力をもっと発信したい」。その思いを胸に、さやかさんはホームページを刷新したり、オンラインショップを開設したり、PRに努めました。SNSも毎日更新し、「伝えることで、自分自身もより深く久留米絣を知ることができました」と振り返ります。参加した県事業では、日常使いで気軽に着られるスーツタイプの商品「Re開発。厳しさを増す猛暑を受け今年は、久留米絣の生地を用いた扇子も商品化しました。「新しいことに挑戦する機会が増えました」と笑顔を見せるさやかさんは、将来の海外展開も見据えています。県事業での交流を通じて、後継者たちのさまざまな悩みも知ったというさやかさん。伝統を継承する周太郎さんのパートナー、そして3児の母として、「子どもたちが跡を継ぎたいと思っluck」をた時、4代目と子どもの両方の思いが理解できる橋渡し役になりたい」と話します。:6 「子どもたちが跡を継ぎたいと思ってくれるように」久留米絣の日常着「Re:luck(リラック)」久留米絣の日常着「Re:luck(リラック)」野村織物有限会社広川町新代17450943-32-0018広 川 町野 村 織 物
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