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エイズ /HIV
1.エイズ/HIVとは
エイズは 後天(こうてん)性(せい)免疫(めんえき)不全(ふぜん)症候群(しょうこうぐん)と いい、HIV(ヒト免疫(めんえき)不全(ふぜん)ウイルス)が うつることで 起(お)こされる 病気(びょうき)です。
HIVが うつると、免疫(めんえき)の しくみの 中心(ちゅうしん)である リンパ球(きゅう)(白血球(はっけっきゅう)の一種(いっしゅ))が 壊(こわ)され、体(からだ)を 病気(びょうき)から 守(まも)って いる 免疫(めんえき)力(りょく)が低(ひく)くなります。免疫(めんえき)力(りょく)が下(さ)がると、健康(けんこう)なら何(なん)でも ないような 細菌(さいきん)や ウイルス、カビが 原因(げんいん)と なり、いろいろな 人(ひと)から 人(ひと)に うつる 病気(びょうき)や悪(わる)い 腫瘍(しゅよう)(がん)に かかります。こういう 病気(びょうき)に かかった 状態(じょうたい)を エイズと いいます。
2.エイズ/HIV 感染(かんせん)が 増(ふ)えています。
エイズ /HIV 感染(かんせん)は 世界全体(せかいぜんたい)で 増(ふ)え続(つづ)けています。 日本(にっぽん)でも 性的(せいてき)接触(せっしょく)による 病気(びょうき)が うつった 人(ひと)が 増(ふ)えています。
HIVの 感染(かんせん)を 早(はや)く 知(し)り、ほかの 人(ひと)への 感染(かんせん)を 防(ふせ)ぎ、適切(てきせつ)な 治療(ちりょう)(病気(びょうき)(けが)を 治(なお)すこと)を 受(う)けることが、エイズの 発症(はっしょう)を 遅(おそ)くするために 大切(たいせつ)なことです。
3.HIV感染(かんせん)があるかないかは HIV 検査(けんさ)で 確認(かくにん)することが できます
HIVに 感染(かんせん)しても、すぐに エイズを 発症(はっしょう)するわけでは ありません。症状(しょうじょう)の ないまま数(すう)年(ねん)が たちます。その 間(あいだ)に 免疫(めんえき)力(りょく)が だんだん低(ひく)くなります。体(からだ)の 抵抗(ていこう)力(りょく)が なくなり エイズの 症状(しょうじょう)が 出(で)ます。
症状(しょうじょう)が ない 潜伏期間(せんぷくきかん)は 人(ひと)によって 違(ちが)います。潜伏期間(せんぷくきかん)とは 病気(びょうき)に なってから ぐあいが悪(わる)く なるまでの 時間(じかん)のことです。数(すう)年(ねん)から10年間(ねんかん)程度(ていど)と 言(い)われています。しかし、体(からだ)の中(なか)には HIV が あります。そのため、無防備(むぼうび)な 性行為(せいこうい)に より 相手(あいて)に 感染(かんせん)させるかも しれません。
そのため、HIV 検査(けんさ)で 感染(かんせん)があるかないかを 確認(かくにん)することが 大切(たいせつ)です。
HIVの 感染(かんせん)は、血液(けつえき)中(ちゅう)に HIVに 対(たい)する 抗原(こうげん)や抗体(こうたい)が あるか どうかを 検査(けんさ)することで わかります。HIVに 感染(かんせん)後(ご)に HIV抗体(こうたい)が できるまでには ふつう6週間(しゅうかん)から8週間(しゅうかん)かかるため、感染(かんせん)の 可能(かのう)性(せい)の ある 行為(こうい)から3か月(げつ)以上(いじょう)たってから 検査(けんさ)を 受(う)けると、より 正確(せいかく)な 結果(けっか)を 得(え)ることが できます。
HIV Testing and HIV/AIDS Counseling Map in Japan
日本(にっぽん)の HIV 検査(けんさ)と HIV /AIDS 相談(そうだん)について
4.治療(ちりょう)
HIV感染症(かんせんしょう)の 治療(ちりょう)の 進歩(しんぽ)により、きちんと 薬(くすり)を 服用(ふくよう)すれば 発症(はっしょう)を おそくし、ほかの 慢性(まんせい)病気(びょうき)と同(おな)じように 入院(にゅういん)せずに ときどき 病院(びょういん)に 通(かよ)うことで コントロールが できます。
HIV の 感染(かんせん)が わかったら、症状(しょうじょう)が なくてもすぐに 病院(びょういん)を 受診(じゅしん)します。受診(じゅしん)とは、医者(いしゃ)の 診察(しんさつ)を うけることです。続(つづ)けて 病気(びょうき)を 治(なお)すことが 大切(たいせつ)です。
県(けん)の中(なか)には、エイズ拠点(きょてん)病院(びょういん)を 中心(ちゅうしん)に エイズの 治療(ちりょう)体制(たいせい)が 整備(せいび)されています。
病院(びょういん)名(めい) | |
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産業医科大学(さんぎょういかだいがく)病院(びょういん) | 093-603-1611 |
独立(どくりつ)行政(ぎょうせい)法人(ほうじん)国立(こくりつ)病院(びょういん)機構(きこう)九州(きゅうしゅう)医療(いりょう)センター | 092-852-0700 |
九州大学(きゅうしゅうだいがく)病院(びょういん) | 092-642-5155 |
福岡大学(ふくおかだいがく)病院(びょういん) | 092-801-1011 |
飯塚(いいづか)病院(びょういん) | 0948-22-3800 |
久留米(くるめ)大学(だいがく)病院(びょういん) | 0942-35-3311 |
聖(せいまりあびょういん)マリア病院 | 0942-35-3322 |
5.感染(かんせん)予防(よぼう)
HIVの 感染経路(かんせんけいろ)(誰(だれ)から 病気(びょうき)が うっつたか)は、性行為(せいこうい)、血液(けつえき)感染(かんせん)、母子(ぼし)感染(かんせん)の3つです。
最(もっと)も多(おお)いのは 性行為(せいこうい)によるものです。 HIV は 主(おも)に 血液(けつえき)や 精液(せいえき)、膣(ちつ)分泌(ぶんぴつ)液(えき)に多(おお)く 含(ふく)まれています。性行為(せいこうい)中(ちゅう)に 性器(せいき)や 肛門(こうもん)、口(くち)などの 粘膜(ねんまく)や 傷口(きずぐち)を 通(とお)って 感染(かんせん)します。コンドームの正(ただ)しい 使用(しよう)が、HIV 感染(かんせん)を 予防(よぼう)する最(もっと)も 効果(こうか)の ある 方法(ほうほう)です。
血液(けつえき)による 感染(かんせん)は、輸血(ゆけつ)(自分(じぶん)や他(ほか)の 人(ひと)の 血(ち)を 体(からだ)に入(い)れる)、禁止(きんし)されている 麻薬(まやく)等(とう)の 注射(ちゅうしゃ)器(き)の 回(まわ)し打(う)ちが 原因(げんいん)と なります。献血(けんけつ)の 血液(けつえき)は きびしい 検査(けんさ)に より 最高(さいこう)水準(すいじゅん) の 安全(あんぜん)が 確保(かくほ)されています。
母子(ぼし)感染(かんせん)では、早(はや)く 感染(かんせん)があるかないかを 確認(かくにん)することが できれば、子(こ)どもへ 感染(かんせん)するかも しれないことを 低下(ていか)させることが できます。