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知事定例記者会見 令和5年1月25日(水曜日)

更新日:2023年1月25日更新 印刷

知事定例記者会見 令和5年1月25日(水曜日)

この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。

この知事記者会見録の模様は、  ふくおかインターネットテレビ  で動画配信しています。

発表事項

(1)福岡県アンテナレストラン「麹町なだ万 福岡別邸」1月26日オープン!(福岡の食販売促進課)

(知事)私からの説明事項は1点です。アンテナレストラン「麹町なだ万 福岡別邸」のオープンについてです。

 報道機関の皆さんには既にご案内していますが、東京の麹町にある福岡県のアンテナレストランが、天保元年から続いている日本料理の老舗、株式会社なだ万を新たな運営事業者に迎え「麹町なだ万 福岡別邸」として26日にオープンしますので、紹介します。

このアンテナレストランですが、もともとこの土地は本県の東京事務所が入居するふくおか会館があった場所です。この土地を定期借地方式により活用して、住友不動産がビルを建て、東京事務所が2階に入っています。ここの1階に、県の食はもとより、様々な伝統、文化・歴史、観光といった情報の発信拠点として活用しようということで、平成30年にアンテナレストランをオープンしたところです。

 しかし、この3年間、コロナのパンデミックが起こり、一時休業状態になっていました。そこで、新たに運営事業者を募集して、「麹町なだ万 福岡別邸」として生まれ変わることになりました。

 店名は、福岡県のすばらしい食や伝統工芸品を通じて、東京に居ながらにして魅力あふれる福岡を体感していただける拠点として、「福岡別邸」と表現しました。

 この「福岡別邸」という書ですが、これは、NHKの大河ドラマ「龍馬伝」の題字を手がけるなど、世界的に活躍されている書家の紫舟先生に揮毫していただきました。

 次は、料理についてです。もちろん皆さんご存じのとおり、福岡県の食は大変バラエティーに富んで、豊かです。水産物で言うと、水揚げ量で全国1位、2位を争っている天然のマダイ。また、福岡県ではヤリイカや一本槍と呼んでいるケンサキイカ。さらには、季節によっては天然のトラフグ。それから、今年はプランクトンの影響等もあって苦戦していますが、大変口当たりがよく、香りの高いふくおか有明のり。先般、鹿児島で行われた全国和牛能力共進会でも大変高い評価をいただいた博多和牛、また、県が開発した地鶏であるはかた地どり。そしていちごの王様あまおう、種なしの甘柿である秋王、伝統本玉露など福岡が誇る八女茶など、世界に向けて発信し、非常に愛されているこういった福岡の農林水産物をふんだんに使用した、なだ万伝統の四季折々の懐石料理のほか、福岡別邸ならではのオリジナルメニューを提供します。

また、福岡は全国有数の酒どころです。日本酒、焼酎、あるいはスピリッツ、梅酒などもつくられています。ワインも最近はワイナリーができています。こういった本県の料理と酒とのマリアージュもお客様に楽しんでいただく。そういうことで首都圏の皆さんに福岡の食をしっかりとPRしていきたいと考えています。

 このことにより、本県の農林水産物の取引を拡大していくことにも繋がり、生産者の皆さんの所得向上にも繋がるものと考えています。

 次に、内装についてです。まず、玄関のエントランスに入ると、県指定の無形文化財である博多人形師の中村信喬先生の山笠の衣装の人形がお客様をまずお出迎えします。そして、ななつ星などでも大変好評の本県の大川の建具で使っている大川組子、さらには博多織や久留米絣、また小倉織といったものを内装や額装に使用しています。

 そして、料理を彩る器は、国指定の伝統工芸品である小石原焼や上野焼を用いるなど、店舗の空間全てで「福岡の匠の技」を体感していただけるようにしています。また、様々な展示コーナーもあり、そちらにも福岡の伝統工芸品を飾り、見ていただくようにしています。

 今後、福岡別邸を首都圏における我々の拠点として、食はもちろん、歴史、文化、観光、物産など、福岡県の様々な魅力を国内外に向けて大いに発信してまいります。

質疑応答

(時事通信)知事の説明にもありましたが、前のアンテナレストランには、縁起のいい、末広がりということで、「扇」という文字がありました。

(知事)「福」と「扇」と「華」という字で「ふくおか」と。

(時事通信)そうしていたと思いますが、「福岡別邸」という名前にした狙いや、セールスポイントも含めて、改めてお伺いします。

(知事)もちろん、私たちの本拠地、福岡は福岡県にあるわけです。それを東京の店を訪れる方々に、福岡の魅力をこのお店に居ながらにして体験していただことができるという意味で、「福岡の別邸」であるということで、この名前をつけさせていただいたところです。

(時事通信)もう一点、数字的な話で、年間の利用客の目標といいますか、見込み等ありましたら教えていただけますでしょうか。

(知事)今のところは、まだそのような目標数等は設定していません。

まだ今、コロナの影響も完全にはなくなっていない状況です。先般なだ万さんともお話したところ、幸い予約も結構いただいている状況です。そういう状況を見ながら、今後、なだ万さんとも協議して、目標もしっかり置きながら運営していきたいと思います。

 

(共同通信)なだ万さんにそもそも決まった経緯というか、なぜなだ万さんになったのかを教えていただけますか。

(知事)これは、公募をし、応募していただいた業者さんの中から提案をいただいて選びました。

(福岡の食販売促進課)昨年の春、公募をし、2社応募がありました。その中で、審査委員会で審査し、なだ万さんに決定しました。

(共同通信)なだ万さんがよかったというか、そのポイントを1ついただければ。

(福岡の食販売促進課)様々ありますが、集客や、リピーターを増やすための取り組み、あるいは過去の福岡フェアの実績、食材の調達力、また、天保元年(江戸時代)から続く日本を代表する老舗料亭であり、高いブランド力を有しているというのが評価されたと考えています。

(共同通信)なだ万さんがほかの都道府県とタイアップするというのは、福岡県以外にもあるんですか。

(福岡の食販売促進課)これは初の試みになります。

(知事)なだ万の巻木社長からもお話しいただいたのですが、なだ万としても、こういうアンテナレストランを引き受けるのは初めてなので、しっかりと、なだ万としても新しい境地を切り開いていくという気持ちで取り組みたいというお話をいただきました。

それと、「福岡別邸」の書についてですが、先般、報道関係の皆さんにお集まりいただいて内覧会を行ったときに、紫舟先生もおいでいただき、お話をいただきました。そのとき、この4文字について思いを語っていただきました。

 まず、福岡は非常に大きな県であり、雄県である。そのため、どっしりとした字で、かつ、福岡の元気を表したいということで、止め、はねも工夫しました。特に、「福」という字に思いを込めてつくらせていただいたと。「福」の「田」の部分に「王」という字を忍ばせている。「食の王 福岡県」という思いを込めてこの「福」という字をつくらせていただいたとご説明がありました。紫舟先生からそういうお話もありましたので、ご紹介します。

(共同通信)「なだ万」という字は、なだ万さんの字なんですか。

(知事)そうです。これはなだ万さんの登録商標なので、この字は別です。この「福岡別邸」という4文字だけが、今回、紫舟先生が揮毫された字です。

 

(読売新聞)知事の先ほどの発言の中で、ノリの不作というお話がありました。今年は、かなり有明海でノリの不作が深刻になっていると思いますが、福岡県として、今後の支援はどのような取り組みを予定されているのでしょうか。

(知事)ノリの状況を申しますと、まず「秋芽網生産」をやっておりましたが、秋から晴れの日が多かったことで、例年になく植物プランクトンの発生が続きました。そうなりますと、窒素やリンといった栄養素が不足する状態になり、秋芽については生産量、生産額ともに例年の5割程度にとどまっています。

 対策についてですが、植物プランクトンの抑制のためには、プランクトンを食べる二枚貝を増やすことが有効だと考えられます。

有明海は皆さんご存じのように、潟といいますか、泥になるんです。県では、底質改善で砂をまく覆砂事業を毎年行っており、それによって二枚貝を増やしていくこと。また、アサリなどの稚貝の移植などにも取り組んでいます。この結果、現在、1万2,000トンの二枚貝が生息している状況を生んでいます。そういう意味では、ノリの生育のためにも、底質改善と二枚貝の生育という取り組みはうまくいっていたわけです。

 ところが今年は例年にない水温の上昇などが生まれ、植物プランクトンの発生が長引いた。そういったことがあったわけですが、1月中旬からまとまった雨が降りました。これにより、今、プランクトンは、有明海研究所の測定でも急速に減少傾向を見せており、栄養は回復傾向にあります。

今は「冷凍網生産」に移っており、これがノリ生産では主力になるのですが、漁業者の皆さんが1枚でも多くノリを生産できるように、ノリ網を張り込む高さや刈取りのタイミングについて、我々も有明海研究所を中心に、きめ細かに養殖の指導をさせていただきたいと思っています。

 

(時事通信)新型コロナについて2点ほど伺います。

一時、新規陽性者数は1日当たり1万人超えていましたが、ここのところは大体5,000人を割り込むような状況で、少し落ち着いているのかという感じがしますけれども、県としてはピークアウトしかけているのか、その現状についてどう把握されているのかが1点。

 もう1点、先日のぶら下がり取材のときに、コロナの感染症法上の分類について、県医師会や保健所設置市等に意見を聞いて、それから国に提言すべきところは提言するとおっしゃっていたと思います。それからまだ間もないですが、その後の進展状況について。それから全国知事会が来月上旬にあるかと思いますが、県の行動スケジュールなどで、何か決まっていることがあったら教えてください。

(知事)1点目の現在の感染状況についての受け止めですが、今おっしゃったように、新規陽性者数を1週間移動平均で見ますと、ピーク時の1月11日時点では大体1万人を超えておりました。現在は3,700人台で、半分以下に減少しています。

 新規陽性者数だけを見ると、もうピークアウトしているんじゃないかと受け止められると思います。しかし一方で、我々はこれまでもずっと医療提供体制が重要であると申し上げております。そこを見ると、病床使用率は、現在もまだ6割を超えている状況です。それから、重症者の方もここのところ20人超いらっしゃる状況です。また、救急搬送の困難件数も高止まりの状況にある。

 こういった状況を見たときに、簡単にピークアウトと判断することにはならない。一方では、インフルエンザも注意報を発令していますが、こういったことも兼ね合わせながら、県民の皆さんへの医療提供体制・検査体制をしっかりと維持し、医療への負荷がさらに高まる恐れがないかを今後も注意深く見ていく必要があると思いますので、ここは慎重な判断が必要だと思っています。

 もう一つ、感染症法上の位置付けの見直しに係る県としての行動についてですが、現在、県医師会などの医療関係団体、大学病院、感染症関係の専門家、市町村の皆さんに意見照会を行っています。大体、今週中には取りまとまると思います。これらのご意見、ご提言を踏まえ、必要なときに適切な診療・検査が受けられる体制を維持するにはどうするべきか。あるいは医療費用の負担の問題について、どういうご意見をお持ちなのか。マスクの着用については、どういうお考えをお持ちだろうか。こういった点について、今、意見照会を行っており、これを踏まえて、県としての意見、提言を厚生労働省、また全国知事会の検討部会にも、来週早々に提出をしたいと考えています。

 ともかく、県民、国民の皆さん、医療現場の皆さんに、戸惑いや混乱が起こることのないように、しっかりとやっていく必要があると思います。

(時事通信)具体的にどんな意見が出ているか、まだ現段階では言えませんか。

(知事)まだ、意見をいただいておりません。

 

(時事通信)今年、夏に開催予定の世界水泳の福岡大会に関して、先日、組織委員会が、延期や物価高の影響で、開催経費が約45億円増えて225億円程度になるという見通しを明らかにしました。その関係で、県の負担とか何か影響が出るようなこと、あるいは福岡市から県に費用負担に関して相談とかお話とか来ていますでしょうか。

(知事)この組織委員会には副知事が出席しており、その場で、大会予算についてご説明がありました。大会は仮設プールを設営するのですが、特に、延期になったことによってその資材等をずっとキープしておかなければいけないという問題もあって、45億円ほど、経費が増えると伺っています。予算は全体で約225億円となる見込であると発表され、我々もお伺いしています。

ただ、この費用負担については、具体的に、正式な金額も含めて日本水泳連盟あるいは福岡市からも、支援の要請をお伺いしている段階ではございません。

 この世界水泳大会は、福岡市、福岡県を世界に発信するチャンスであり、また多くのお客様もお迎えできる、経済効果も大きいものだと思います。さらに、我々が取り組んでいる「スポーツ立県福岡」を考えても、非常に意義のある大会であると思いますので、今後、そういう支援要請等をいただいた際には、我々としてもしっかりと検討させていただきたいと思っています。

 

(RKB)知事のふるさとでもある北九州市で市長選が告示されましたが、どういう論戦というか、戦いを期待しているかと、具体的な候補の支援などに入られる予定はありますでしょうか。

(知事)まず、具体的に、特定の候補の方の支援に入る予定は持っておりません。また、どういう論戦をということですが、私自身の県政における取り組みと同様で、県民、市民の皆さんを真ん中に置いて、そして市民の皆さんのためにどのようなことが、地域において必要なのか。地域の振興発展のための政策論議が積極的に交わされることが望ましいと思います。それを、有権者の皆さんも期待しておられるのではないかと思います。

北九州も高齢化が進み、地域的にも、どうしても人口が最近減少してきて、今後の地域振興について、市民の皆さんの期待は非常に大きいものがあると思います。そういうことを候補者の皆さんも、様々に論戦を戦わせるのではないかと思っています。

 

(KBC)先ほどのコロナの感染状況の受け止めでもお話がありましたが、インフルエンザの注意報が今、出ているところです。コロナ禍以降、初めてのインフルエンザ注意報で、インフルエンザに対する感染状況の受け止めと、コロナとの同時流行になっている県の対策について、もう少し詳しくお伺いできれば。

(知事)インフルエンザについては、1週間の1医療機関当たりの報告数が今、16.96で、ほぼ17になりましたので、20日に、これは3シーズン振りですが、インフルエンザの注意報を発令しました。

 先ほど申し上げたように、一方ではまだコロナという状況がありますので、コロナとの同時流行については、十分注意を払う必要があると思っています。同時流行によって、医療現場の負荷が高まってくることになりますので、この辺をしっかり注視をすると同時に、医療提供体制・検査体制の強化を引き続き図って、医療のひっ迫を何としても回避するというこれまでの取り組みを続けていきたいと思っています。

 

(終了)