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知事臨時記者会見 令和3年2月26日(金曜日)(職務代理者による会見)

更新日:2021年2月26日更新 印刷

知事臨時記者会見 令和3年2月26日(金曜日)(職務代理者による会見)

この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。

この知事記者会見録の模様は、  ふくおかインターネットテレビ  動画配信しています。

1 発表事項

(1)緊急事態宣言の解除とその後の対応について

(新型コロナウイルス感染症対策本部(事務局:がん感染症疾病対策課))

 

※令和3年1月22日から3月31日まで知事職務代理者が設置されているため、今回の会見は職務代理者が行いました。

 

(服部副知事)本日は新型コロナウイルス感染症対策についてご報告を申し上げます。本日、政府の対策本部会議は、2月28日をもって、本県を含む2府4県を緊急事態宣言の対象区域から解除することを決定しました。

これもひとえに、県民の皆さん、事業者の皆さん、医療関係者の皆さん、そして様々な分野で社会を支えていただいている皆さんのご理解とご協力、ご尽力の賜物です。この場をお借りして、厚くお礼を申し上げます。ありがとうございます。

しかしながら、これで新型コロナウイルスの感染が完全に収束したわけではありません。現時点では、本県はステージ3の9つの指標のうち、3つが該当して、各地でクラスターの発生も見られます。このため、国の基本的対処方針に基づき、県民の皆さん、事業者の皆さんに対する要請を継続せざるを得ない状況にあります。

新規陽性者を減少させ、感染の再拡大、いわゆるリバウンドを防ぐことが最も重要です。引き続き、皆さん力を合わせて頑張ってまいりましょう。

 県民の皆さん、事業者の皆さんには、本当にご苦労とご不便をおかけします。しかし、先ほどの対策本部会議で決定した次の内容について、ぜひともご理解とご協力をお願いします。

要請期間は、3月1日から、緊急事態宣言の期限とされていた3月7日までとします。そして、地域は県内全域を対象とします。

まず、飲食店の営業時間についてです。これまでの「5時から20時まで」を「5時から21時まで」とし、1時間延長します。そして、酒類の提供については11時からとし、オーダーストップを20時30分までとします。閉店の30分前、20時30分までにオーダーストップしていただくようお願いします。そして、飲食店の皆さんには、引き続き業種別ガイドラインに従った感染防止対策を徹底し、「感染防止宣言ステッカー」を掲示していただきますようお願いします。そうすることにより、取組みを実施していることが利用者の皆さんに分かりやすくなります。ぜひ、お願いします。なお、営業時間の短縮にご協力いただいた事業者に対しては、再度、協力金を支給します。給付金額については緊急事態宣言の対象区域から外れたことを持ちまして、1日当たり4万円となります。

 次に県民の皆さんへのお願いです。引き続き、生活や健康の維持に必要な場合を除き、日中も含めた不要不急の外出・移動を自粛いただきたいと思います。特に、21時以降の不要不急の外出自粛を徹底してください。また、不要不急の都道府県間の移動や、感染が拡大している地域への不要不急の移動は、極力控えてください。そして、改めて三密の回避、身体的距離の確保、マスク、手洗いなど基本的な感染防止対策を徹底してください。

 次に、職場への出勤等については、引き続き、「出勤者の7割削減」を目指すことも含め、事業者におかれては、在宅勤務、テレワーク、ローテーション勤務の徹底、事業に必要な場合を除き、21時以降の勤務の抑制をお願いします。

 そして飲食店以外の映画館、運動施設、遊技場などの施設についても営業時間は5時から21時までとするよう協力をお願いします。

このほか、催物、イベント等の開催制限は、最大5,000人、または収容定員の50%以内ですが、この収容定員の50%以内とする上限を5,000人から1万人に拡大します。学校等の取り扱いについては、これまでの措置を継続します。

 そして、この緊急事態宣言が解除されたのち、最重要課題は感染の再拡大、いわゆるリバウンドを生じさせないことです。

 このため、県民の皆さんにおかれましては、会食は、普段一緒にいる人と少人数でお願いします。短時間で、大声を出さず、会話の際にはマスクの着用をお願いします。そしてこれから、春先、年度の変わりに伴う行事が多くなります。今年も、残念ですが、卒業旅行、謝恩会、歓送迎会は控えていただきたい。お花見も宴会はなしでお花を楽しんでください。よろしくお願いします。

今、お願いすることを申し上げましたが、やはり最も重要な課題は、リバウンドをさせないということです。国の諮問委員会の尾身会長からも、このリバウンドの発生について極めて強い懸念が示されており、今回の緊急事態宣言の解除についても、各種の必要な対策が的確に着実に行われることを前提として、解除に同意したとお聞きしています。国としてもこの時短営業の要請の解除について、今後検討が必要になってくるわけですが、これについて極めて慎重に判断する必要があるという考え方です。我々も今後の本県における感染状況、医療提供体制の状況、感染の拡大のリスクを専門家の皆さんのご意見もいただきながら、しっかりと見極めて判断をしていく必要があると考えています。

 県では今後、次の取組みに力を入れていきたいと思います。まず、医療提供体制についてです。ワクチンについては、本県内の21万人を超える医療従事者の皆さんに対する接種体制を整備しており、ワクチンが供給され次第、迅速な接種を進めてまいります。併せて、住民の皆さんへの円滑な接種に向け、市町村を支援します。また、副反応に関する心配があると思うので、県がコールセンターを設置して専門的な相談窓口を設けてまいります。

 それから、病床については、目標を760床と申しましたが、現在すでにこれを上回る764床が確保できました。今後さらに医療機関のご協力をいただきながら増床を図ってまいります。また、軽症、無症状の方に入っていただく6つの宿泊療養施設についても引き続き確保し、受け入れを行います。4才以下のお子さんがいるなど、やむを得ない事情で自宅療養される方に対しては、パルスオキシメーターの貸出など、健康管理にしっかりと取り組んでまいります。

 診療・検査体制については、コロナの診療検査を受けられる「診療・検査医療機関」を1430機関確保しています。発熱された方がかかりつけ医など、地域で身近な医療機関を受診できる体制を維持してまいります。また、新型コロナから回復されて、転院される方を受け入れる「後方支援病院」は158機関確保しています。転院をすすめることによって、新型コロナ病床への負担を軽減させていきたいと思います。この転院調整は県で行っていきます。

 このところ、高齢者施設でのクラスターが発生しています。やはり高齢者施設に入っておられる方は重症化するリスクが高いということで、非常に危険ですので、施設の職員を対象とした一斉・定期的なPCR検査事業を12月からやっていますが、これまでに実績として約8万件の検査申込みがあっています。また、高齢者施設の感染予防対策の支援を行うために、感染管理認定看護師をこれまで76回派遣を行っています。さらに、実際に感染が発生した場合、ゾーニング等が必要になるため、支援を行う専門医、感染管理専門看護師を派遣する体制を整備しています。

今、ワクチンの話もしましたが、ワクチンは言わばコロナから身を守る盾のようなものです。一方で、もしコロナにかかった場合、ウイルスをやっつける槍がいるということで、治療薬の開発が必要です。今、県では、(株)ボナックと県の保健環境研究所が中心となって共同研究を行っています。現在、ヨーロッパで動物試験を行っているところで、来年度にはヒトへの治験を開始する見込みです。ウイルスの遺伝子を攻撃する核酸医薬を開発するということで大いに期待をしているところです。

 緊急事態宣言は解除されますが、コロナとの闘いは続いています。これからも皆さん方と力を合わせてコロナとの闘いに打ち勝っていきたいと思います。どうぞ皆さんのご理解とご協力を引き続きよろしくお願い申し上げます。

質疑応答

(記者)今回、福岡県の解除判断について、政府は慎重な判断となったようですが、そのようになった受け止めをお願いします。

(服部副知事)本県の病床の使用率が50%を切り、49.6%になったのは22日でした。政府としては、24日にアドバイザリーボードが開催されるタイミングで、福岡県が、ぎりぎりステージ3の段階に入ったということで、政府としても、この状況の見極めについて、慎重に検討されたと思います。本県としては、23日の段階で県としての見立て、見込みを厚労省・内閣府に提出して、ご説明したところですが、これも含めて国の専門家の皆さん方の慎重な判断が行われたものと考えています。

(記者)県民以外の措置ですけど、酒の提供が8時半までかと思いますが、その理由について教えてください。

(服部副知事)これまで、20時までの閉店をお願いして、そしてお酒の提供は1時間前の19時まででおやめくださいとお願いしていました。ただ、ご協力いただいているお店等のご意見も伺い、そして今回は料飲組合といった事業者団体の皆さんのご意見も伺ったところですが、通常、閉店する前のオーダーストップは大体30分前くらいで設定をしているということです。一つには閉店までお酒の提供時間を何時までと、設定しなくてもいいのではないかというご意見もあるかと思いますが、やはり、9時には退店をしていただきたい。それが、円滑に行われるように、やはり30分前でのオーダーストップを示して、ぜひ守っていただきたいということです。

(記者)今回の措置は3月7日までの1週間ということになりますが、その後についてはどのようにお考えですか。

(服部副知事)本県のみならずですが、各地域の感染の再拡大・リバウンドについては、国の諮問委員会でも、極めて強い懸念を持っていることが示されています。これを踏まえて、国としても時短営業の要請の解除等については慎重に判断すべきという意見ですので、本県も、県内の感染状況をしっかりと見極めて判断を行い、また、その際には、国とも協議を行い、判断していきたいと考えています。

 

(記者)飲食店の酒類の提供のことについて、追加でお尋ねします。現状は酒類の提供の時間の終わりという言い方をしていると思いますが、今回、オーダーストップという考え方を提示されたのはどういった理由からでしょうか。

(服部副知事)今までと考え方は同じです。今までも、お客さんにお酒を提供する時間は19時までとお願いしていました。今回も同じですが、19時までにお酒を頼んで、テーブルで飲んでいても、周りの方から「それはいいのか」ということを言われた方もおり、「酒類の提供」という言葉が分かりづらいということで、一般的に用いられている「オーダーストップ」という、分かりやすい言葉にしました。

(記者)措置の期間を3月7日までにしたのは、県のシミュレーションでステージ2に入るのはそれくらいだろうという見通しがあるからだと思いますが、早期にステージ2に到達できそうだという判断ができた場合に、措置の終期を早めるという考えはありますか。

(服部副知事)今回の宣言解除に当たって、リバウンドへの警戒感が強くあります。本県もそこをしっかり踏まえ、十分に感染状況を見極める必要がありますので、3月7日以前に解除ということは現段階では考えていません。

(記者)ひとまず3月7日という設定ですが、ステージ2相当になるシミュレーションをこの間説明いただきました。今日は緊急事態宣言の期間であるからと先ほどおっしゃいましたが、ステージ2相当になるのが、7日だからという理解でよかったでしょうか。

(服部副知事)緊急事態宣言の設定期間までは、協力金が、今の国の取り扱いですと、4万円。そこを越えると、緊急事態宣言の対象以外の区域については、2万円ということになりますので、協力金についてお示しするのが非常に困難になります。そのため、全国的に設定されている緊急事態宣言の期間をご説明したということです。

 

(記者)今のお話だと、7日以降はまた改めて検討するということですか。

(服部副知事)今からの感染状況、医療提供体制、特に病床の使用率の状況を慎重に見ていくという必要があると思います。県民の皆さんの命や健康に関わることですので、ここはしっかりと見ていく必要があると思います。

 

(記者)今回の解除は随分ギリギリに決まって、滑り込みのような状況になり、解除が決まりましたけれど、率直に決まったことへの受け止め、お気持ちを聞かせていただけますか。

(服部副知事)ギリギリに決まったということですが、本県の感染状況は、確かに、ギリギリのタイミングになったということはあると思います。いずれにしましても、最初に申し上げましたように、今回、緊急事態宣言が解除できたということについて、これは何より県民の皆さん、事業者の皆さん、エッセンシャルワーカーの皆さん、医療関係者の皆さん方が、歯を食いしばって頑張っていただいたお陰であると思っておりまして、本当に心からお礼を申し上げます。それが、率直な感想です。

(記者)7日以降の時短営業の要請解除について、国との協議を行ったというお話ですが、それ以降は自治体の判断で要請をどうするのかというのが判断できるのかなと思いますが、その時点で、国とどういった内容を協議するご予定ですか。

(服部副知事)我々も専門家とも協議しますが、国の知見も是非いただきたいと思っています。専門的な見地からのアドバイスやご助言をいただきたいと考えています。

(記者)目標としていた病床760床を確保され、それ以上に増やしていく方針だということですが、一時期は稼働率7割超えて、ちょっとヒヤッとなる場面もあったと思いますが、今の医療提供体制の現状の評価と今後また逼迫するような可能性があるのか、そのあたりのお考えをお聞かせください。

(服部副知事)今、医療提供体制、特に病床稼働率については、少しずつ段階的に下がっており、つまり回復が見られてきているということです。今後の逼迫ということになりますと、新規陽性者を増やさない、つまりリバウンドをなんとしてでも防いでいくということがすなわち医療提供体制への圧迫を防ぐことになりますので、リバウンドを防ぐということについて皆さんと力を合わせて頑張っていきたいと思います。

(記者)昨日の段階で、「福岡の解除見送りか」になりました。24日に解除を要請されていましたが、その後に追加で事情を説明したり、改めて解除を求めたりする動きがあったのでしょうか。

(服部副知事)24日以降では特にはございません。特に何かありましたか。

(がん感染症疾病対策課)データとか発生状況とか、そういった問合せはありました。

(記者)こちらから何かさらに説明して、解除に値するというような説得をされたというわけではないのですね。

(服部副知事)それはありません。

 

(終了)