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この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。
この知事記者会見録の模様は、 ふくおかインターネットテレビ 動画配信しています。
1 発表事項
(1)高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜の確認について(畜産課)
(知事)本日、高病原性の鳥インフルエンザが福岡県において、初めて発生したので、そのご報告をさせていただきます。本日、11月25日、福岡県の宗像市の養鶏場で、本県としては初めてとなります高病原性の鳥インフルエンザの疑似患畜、それにかかった家畜、鶏が確認されました。
発生した農場の概要ですが、宗像市の、卵、ヒナを作っているところではなくて、肉用鶏の農場です。飼養頭数ですが、93,500羽を飼育しているところです。
これまでの経緯ですが、昨日24日1時40分、当該農場の管理者から「いつもより死んでいる鶏が多い」、そういうことから、中央家畜保健衛生所に連絡がありました。直ちに、家畜保健衛生所が農場に入り、簡易検査を実施したわけです。その結果、10羽中9羽が陽性となり、A型インフルエンザ陽性と現場で確認したわけです。
その後、中央家畜保健衛生所で遺伝子検査、これを行い、その結果を国にも連絡し、協議をした結果、今朝、H5亜型と判明し、高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜と確認したわけです。
これを受け、今朝5時半に福岡県の対策本部を設置したわけです。
また、現地対策本部においては、福岡農林事務所にこれを設置し、既に現地の防疫措置にあたっているところです。
その防疫措置です。初動対応を徹底し、封じ込めることも大事です。このため、当該農場の鶏の屠畜と埋却、移動制限区域の設定等、必要な防疫措置を、今、開始をしているところです。
感染防止拡大のために、発生した農場の周辺の消毒を強化します。また、主要道路に消毒ポイントを設置して、家畜関係車両の消毒を実施します。
また、県内には152の養鶏農家がありますが、このすべてに対し、防疫措置の徹底を要請しているところです。
最後に、県民の皆様に申し上げたいと思います。これまで鶏肉、それから卵、それを食べることによって鳥インフルエンザが人に感染した事例はありませんので、安心していただきたいと思います。
これから防疫措置をしっかりやってまいりますので、安心していただきたいと思います。
(記者)今回の感染は福岡県では初めてで、今シーズン全国では2件目になりますか。
(知事)香川県に続いて2件目になります。
(記者)そういう状態で、2件目が発生したということについて、何かショックとかそういう気持ちはいかがですか。
(知事)今、感染経路がどういうふうか、今後の調査を待たなければいけませんが、自然との関係で、おこってくる事例が多いわけですので、おこったことはしょうがないと思います。したがって、今後が大事なわけです。何かしらの防衛措置、封じ込めということが大事だと思っています。
(記者)先ほど会議で、現地に移動中という話がありましたが、何時くらいから具体的な対応を考えられますか。
(知事)今、集結ポイントにみんなが集まって百数十名体制で、殺処分、埋却処分にあたる予定です。それからその他の要員は、消毒ポイントの消毒業務にあたっていくということになります。何時から埋却処分ができそうかというと。
(畜産課)今、集結した職員を、分舎、農場の方に移動させていますので、準備が整い次第、順次埋却処分します。埋却はちょっと時間かかりますので、屠殺処分から開始していきたいということで今とりかかっているところです。
(記者)疑似患畜ということですけど、決定はいつ頃ですか。
(知事)数日後に陽性が決定し疑似患畜の段階から対応するということが指針で決まっています。
(記者)遺伝子検査ででてるので、抗原性ということは確認しているということですか。
(知事)確認しています。そのことについては、中央家畜保健衛生所で確認した遺伝子検査の結果を国の方でも見てもらって確認します。
(記者)香川県の時は自衛隊派遣を要請したようですが、県もそういった対応はありますか。
(知事)現在、我々としては、職員、それから宗像市の職員、それからJAの職員の方で実施しています。今申し上げたような防疫措置を実施するわけですが、場合によっては自衛隊派遣も検討したいと思っています。
(記者)現時点ではしていないですか。
(知事)今はまずは現場に行って状況を把握しながら屠畜作業にはいっていく。それでその状況をみながら自衛隊の要請もありうるということは考えています。
(記者)処分は三日くらいで終わりますか。
(知事)大体三日くらいで終わらせます。屠畜して、埋却をして、餌とか関係のものを全部処分というので三日くらいかかります。
(記者)周辺での感染状況の確認みたいなのというのはまだこれからですか。
(知事)今、周辺の養鶏農家だけではなくて、全県下の養鶏農家は152人ですが、そこに対して異常がないかと当然聞き込みをしています。これまで周辺地域も含めて、自分のところで異常があったと報告されたのがこの宗像の1件だけになります。
(記者)また、他のところで大量に死んでいるとかっていうのは、今のところありますか。
(知事)ないです。
(記者)現時点ではこの1件だけで、すでに遺伝子検査とか簡易検査に入っているところはまだないということですか。
(知事)ないです。ですから、こういった異常事態というのが判明したのが、この当該農場だけでして、これを受けて検査して確定させたと。その他については、異常はないかを確認しているところです。それから、特に周りの農場は気になるところですが、今のところ異常は通報されていません。
(記者)当該農場で、死ぬ鶏が増加した旨の連絡があったということですが、何時から何時までの間にどれくらいの規模で鶏が死んだかわかりますか。
(知事)今回の宗像市の農場が12棟鶏舎をお持ちです。1棟につき大体7,500羽くらい収容されています。通常その1棟あたり8羽から10羽くらい死亡鶏がでるのが通常です。今回、37羽死亡したということで、当事者から我々の中央家畜保健衛生所に連絡がありました。これが端緒です。
(記者)12棟のうちの1棟から37羽でたということですか。
(知事)1棟から37羽。普通1棟平均8~10羽というところで37羽でたからこれはおかしいんじゃないかということで当該管理者の方から私どもの保健衛生所に連絡が入ったということです。
(記者)どれくらいの期間で37羽ですか。
(知事)多分毎日見回ってるから、今日は違うと思われたんだと思います。
(記者)県内で初めての確認というお話ですが、いわゆる野生の鳥とか全部含めてという理解でいいでしょうか。養鶏場のということですか。
(知事)養鶏場では初めての鳥インフルエンザという認識ですが、他で初めてかどうかについては分かりません。つまり、人間が飼育している鶏についてという申し上げ方です。周りで野鳥が死んでいるかどうかなど、そういう調査も、今合わせてやっているところです。
(記者)高病原性の疑いがある事例が初めてか、鳥インフルエンザ自体が初めてかどちらになりますか。
(畜産課)鳥インフルエンザ自体も初めてです。
(記者)当然高病原性の疑いがあるというケースも初めてですか。
(知事)そうなります。
(記者)高病原性というのはどれくらいのタイミングで確定しそうとか、どういう手続きで確定するとかありますか。
(知事)さらなる遺伝子とかいうものもやって、確定はしますけれども、疑似高病原性の鳥インフルエンザについては、疑似患畜の段階から対応が始まりますから、事後的に追認されるという意味になると思います。
(記者)高病原性鳥インフルエンザが確認されたということでいいですか。
(知事)疑似患畜という言葉を使った方がいいと思います。
(畜産課)患畜じゃなく疑似患畜です。専門用語になりますが。
(記者)疑似というのは、疑われるという意味ではないのですか。
(畜産課)疑いとは、一段階上の患畜の一歩手前ということで、疑似患畜という言葉を使っています。
(知事)国の指針とかでこの分野ではそういう用語を使っていて、まず第一段階で遺伝子検査を我々がやって、それから国で協議をした結果、確認できた場合に疑似患畜としてとらえて対応を全部始めていくことになります。
(記者)患畜にならない可能性もありますか。
(知事)高病原性鳥インフルエンザと低病原性鳥インフルエンザという2つがあり、どちらかになると決まった時点で疑似患畜になります。高病原性も低病原性も、同じように農場の鶏をすべて屠殺しますので、高病原性も疑似患畜として扱って防疫措置をするということになります。
(記者)いずれにしろ、現段階で疑似ということですか。
(知事)そうなります。では、しっかり対応していきますのでよろしくお願い申し上げます。鶏肉を食べることによって、鳥インフルエンザが人に感染することは無いということを改めて申し上げたいと思います。
(終了)