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知事定例記者会見 令和元年6月6日(木曜日)

更新日:2019年6月7日更新 印刷

知事定例記者会見 令和元年6月6日(木曜日)

この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。

この知事記者会見録の模様は、  ふくおかインターネットテレビ  動画配信しています。

 (1)令和元年度当初予算のポイント                (財政課)

    記者提供資料 [PDFファイル/1.82MB]

 (2)副知事選任について                       (人事課) 

    記者提供資料 [PDFファイル/44KB]

(知事)今日は2件報告します。まず最初に6月13日に開会する6月議会において、令和元年度当初予算を提案します。その内容についてお手元の資料に基づき説明します。

 まず、予算のポイントですが、豪雨災害の復旧・復興を加速し、目に見える進捗を図っていくこと、次に、時代の変化、具体的にはAI、IoTといった最新技術を駆使した「第4次産業革命」、それから人生100年時代に向けて人生を充実して過ごせる「100年グッドライフ(GOODLIFE)福岡県」、この二つで時代の変化に対応していくことです。3番目は、人口減少が続く中で、地方創生の実現に向けて「働く」「暮らす」「育てる」ことができる地域社会の構築に向けて努力していきます。

 歳入歳出予算ですが、1兆7,858億円、前年度比で3.1%の増となっており、過去2番目の規模の大きさとなっています。財政改革プランとの関係ですが、プライマリーバランスについては、豪雨災害復旧・復興対策等の特殊要因が加わって87億円の赤字となっていますが、こうした特殊要因を除くと194億円の黒字となっています。通常債ですが、令和元年度末の残高は、平成28年度末に比べて846億円の増となっていますが、先ほどの特殊要因を除くと568億円の減となっています。また、前年度と比べて発行額は162億円の増、残高は135億円の増とそれぞれなっていますが、特殊要因を除くとそれぞれ12億円の減と146億円の減となっています。その結果、財政調整等三基金の残高は、383億円となっています。

 予算のフレームについて説明します。まず歳出です。社会保障費が、幼児教育・保育の無償化等により108億円の増、また、公共事業費、災害復旧費については、豪雨災害復旧・復興対策等により、それぞれ162億円、166億円の増となっています。歳入ですが、県税等の法人二税、地方消費税の増により171億円の増となっています。また、国庫支出金及び県債の通常債については、豪雨災害の復旧・復興対策等により、それぞれ224億円、162億円の増加となっています。これらの結果、18億円の財源不足が生じる見込みとなり、財政調整基金等三基金からその分、繰り入れを行い、収支の均衡を図ったところです。

 具体的に政策の柱ごとに主なものを説明します。

 まず、復旧・復興です。2年連続の豪雨災害によって被災した道路、河川等の復旧を加速します。併せて、将来の再発防止対策を進めます。それから、九州北部豪雨災害における被災者の住宅確保を支援するために、仮設住宅の引っ越し費用、民間賃貸住宅へ入居する際の初期費用を助成します。

 2番目は、時代の変化に対応した「第4次産業革命」の取組みです。まず大事なのは中小企業の生産性の向上です。人手不足に悩む中小企業、また付加価値をつけて競争力を上げなければいけない中小企業の生産性を上げるために、支援の拠点となるセンターに専門家を配置します。その専門家が企業へ出向き診断し、現場の実態と課題を解決するニーズを踏まえた、それに一番合った最新技術の導入をきめ細かく指導していきます。また、導入に当たっては融資等で支援することにしています。先端成長産業については、県内企業によるIoTを活用した優れた製品・サービスについて認定制度を創設して、その普及を図ります。

 次に農林水産業においてはスマート農林水産業の実現を目指します。例えば、水田農業においては自動で収量を測定するコンバイン、あるいは薬剤を散布するドローンの導入を支援します。園芸農業については、ハウス施設内の環境や状況をタブレットにより遠隔からセンサーで検知し、管理できるようにするシステムの導入を支援していきます。

 高齢者見守り活動については、市町村が行うIoTを活用した高齢者見守り機器の導入検証を支援し、多重見守り体制の強化につなげたいと思います。

 次に、誰もがいきいき活躍し、健康で充実した人生を過ごせる「100年グッドライフ(GOOD LIFE)福岡県」の構築です。「70歳現役社会づくり」を全国に先駆けて進めていますが、その基盤に立って、県民一人一人の健康寿命を延ばす県民運動と、スポーツの力で県あるいは県民生活を元気にしていく「スポーツ立県福岡」を推進しているところですが、この二つの取組みの相乗効果により、県民一人一人を元気、健康にしていきます。県民運動については、アプリを活用した健康ポイント事業を実施します。今、各種検診の受診、食生活の改善、運動習慣、その三つに力を入れていますが、そういう取組みを具体的にやる個人あるいは団体について、ポイントを与えて、そのポイントを踏まえて協力店が製品やサービスを割り引いたりしていく、健康ポイント事業が一つの大きな柱になっています。

 また、市町村が実施する運動習慣定着の取組みを支援したり、食生活の改善を目指したレシピのコンクール、そこで高く評価されたレシピをPRしていきます。そういうことを通じて、一人一人が自らの健康を維持増進していく運動を進めていきます。

 「スポーツ立県福岡」については、大規模スポーツ大会、合宿の誘致を進めようということで、官民連携したコミッションを設立するための準備会議を立ち上げたいと思っています。

 次に、トップアスリートの育成・活躍です。ラグビーワールドカップあるいは東京オリンピック・パラリンピックという国際的なスポーツイベントが目白押しですが、福岡ゆかりのトップアスリートがそういった場で活躍し、安定した競技生活が継続できるように、企業にアスリートを雇用してもらったり、その活動費用を支援してもらうことが大事です。そういった支援をしていこうと思っている企業と選手とのマッチングを図っています。

 「70歳現役社会」ですが、センターにおける就業支援と求人開拓に引き続き力を入れていき、今まで登録している5割以上の方、6割近い方が、職場、あるいはボランティアの現場で活躍していますが、就労適正診断を行って、本人に合った仕事を紹介していき、マッチングの精度を上げていきたいと考えています。

 次に、大きな柱で地方創生ですが、まず、住み慣れたところで「働く」ですが、中小企業については振興資金の融資枠を十分に確保し、経営の安定を図っていきます。また、消費税率の引上げに伴う影響を軽減するために、中小企業を新たな融資対象にしていきます。先端成長産業の振興については、自動車、バイオ、水素といったそれぞれの産業を引き続き支援していきます。併せて、航空機産業に中小企業が参入をしていくべく、工業技術センターに航空機産業技術支援グループを設置し、県内の中小企業の技術支援を行っていきます。

 次に、稼げる農林水産業です。海外での販売促進については、最近、国の努力によって

、色々な2国間交渉により、相手国の輸入規制が撤廃されたり、緩和されたりしています。それに合わせて、輸出が解禁された米国向けのみかんと柿、ベトナム向けの梨に加え、シンガポール、ベトナム向けの県産水産物を輸出拡大するため、販売促進フェアを開催します。また、農林水産業の担い手を確保していくことが大事です。農業分野における求職と求人のマッチングを福岡県就農マッチングセンターで実施していますが、林業、漁業、いわゆる農林水産業全般に広げて新規就業者の確保を図ります。

 次に、国内外からの誘客ですが、インバウンド観光客を拡大していくために、航空会社と連携し、羽田、成田に入ってこられる多くの外国人に福岡県まで来てもらう誘客を進めていくキャンペーンを実施したいと考えています。

 それから、サイクリング旅行者の誘客を進めるため、今、九州各県とあわせてサイクリングロードのモデルルートを作ったりしていますが、その沿線で駐輪に必要なサイクルスタンドを飲食店や観光案内所に作ってもらう。それから、サイクリングコースの情報について発信をしていく。そういった受け入れ環境を整備しながら、サイクルツーリズムをしっかり振興していきたいと考えています。

 次に、本県の魅力の発信ということでは、令和という元号が新しく始まり、太宰府に対する関心が高まっています。その折、九州国立博物館周辺、あるいは坂本八幡宮といったゆかりの地を回ってもらうようなイベントを実施します。

 また、将来の発展基盤という意味では、北九州空港の一層の利用促進のための国際貨物の通関体制構築です。福岡で通関して、北九州で積んでいるというケースを北九州で通関できないかということです。さらに、新規路線の誘致と、それぞれの路線の定着を支援していきます。これは北橋市長とのトップ会談でも出た話です。

 次に、地方創生の実現に向けて、住み慣れたところで「暮らす」という部分ですが、まず、県民の皆様の健康づくりについて、子どもを産み育てることを望む小児・AYA世代のがん患者の方が、がん治療に希望を持って取り組むことができるように、精子、卵子の温存に係る費用を助成します。

 また、女性、高齢者、障がいのある方の活躍という面では、非正規雇用の未婚女性が抱えている不安を解消するための応援講座を開催します。介護人材の確保、定着を図るため、外国人留学生を介護人材として確保していく介護福祉士養成施設を支援します。

 続いて、障がいのある方の活躍については、障がい者雇用に意欲ある企業を対象に、テレワークの導入に向けた取組みを支援していきます。

 働き方改革においては、企業の働き方改革を広げていくために、「ふくおか・よかばい・かえるばいキャンペーン」を引き続き実施します。新たに4地域でモデル事業を実施し、先駆的な取組みを他の地域へ紹介していきます。

 地域防災力の向上については、気候変動の影響による被害の防止、軽減を図るため、福岡県気候変動適応センターを設置します。そこで地球温暖化に伴う影響や、それに対する適応策、防止軽減策について情報を収集・分析し、市町村等へ提供します。

 暮らしの安全・安心の確保です。「福岡県における性暴力を根絶し、性被害から県民等を守るための条例」に基づき、性暴力対策を強化するために、その教育、啓発、それに携わる人材を養成します。

 資源の有効活用については、今、太陽光発電がたくさん導入されていますが、耐用年数が過ぎれば廃棄されることになるため、廃棄太陽光パネルの保管情報を一元的に管理し、効率的に回収できるシステムを実証試験したいと考えています。

 最後になりますが、住み慣れたところで「育てる」という観点でいきますと、子ども・子育て支援については、待機児童の解消を図るため、認定こども園等の整備、保育士確保対策に引き続き取り組んでいきます。また、待機児童の8割を占める3歳未満児の受け入れを増やす保育所、認定こども園に対して、新たな支援を始めます。

 ふくおか未来人財育成について、2020年に大きく学校教育の制度が変わります。特に、小・中・高、各段階に合わせてプログラミング教育をしっかり実施していくために、モデルカリキュラムや教員研修プログラムを開発し、教員の皆さんの指導力を高めていきたいと考えています。また、県立学校に無線LAN、タブレット型のパソコン等、ICT機器を整備して、受け皿の整備も併せて実施していきたいと考えています。

 続けて副知事の選任です。平成27年に就任した大曲昭恵さんの再任を6月議会でお願いすることとしています。

 大曲さんは、平成27年に県職員の中から副知事に登用した方です。それまでの豊富な行政経験に加え、高い識見、幅広い視野を有しています。これまでも組織管理、その運営に、優れた手腕を発揮してきました。副知事就任後も、私の補佐役としてこれまでその重責に的確に対応し、支えてくれました。そこで、大曲副知事の再任を6月議会にお願いすることとしたものです。

 このほか人事案件は、任期満了に伴う人事委員会委員と監査委員があります。

質疑応答

(記者)発表事項について幾つか質問します。

 まず1点目ですが、九州北部豪雨の関連の復旧・復興について今年度も多額の予算が計上されています。改めて、どのような思いを込めたかについてお話しください。

(知事)被災者の近くに行くたび、できるだけ被災地の現状、進捗状況の確認をしてきているところです。毎回感じているところですが、着実に復旧・復興の工事、作業が進んでいる一方で、一日も早くこの工事をしっかり進めて元の生活に地域の皆さんに戻っていただきたいと、そういう決意、思いを新たにしています。そういった復旧・復興、将来の災害防止に備えることも含めて対応をしっかりやっていきたい、できるだけ復旧・復興を加速し、目に見える進捗を図りたいという思いで、今回の災害の復旧・復興事業を組み立てました。また、再発防止対策についても改良復旧等を中心に組んでいるところです。

(記者)財政再建の問題ですが、プライマリーバランスで言えば、今年度について、財政改革プラン71億円の黒字の目標から大きく見劣りする結果になりました。もちろん、災害等の特殊要因はあったとは思いますけれども、現状をどう捉えているのか、今後、目標はありますけれども、どのように考えていくのか伺います。

(知事)これまで財政改革プランに沿って色々な取組みを進めて努力をしてきましたが、先ほど説明しましたように、プランの策定時には見込むことができなかった、目標と乖離が生じるような要因、つまり豪雨災害が発生しました。その結果、復旧・復興を急ぐ必要があるため、それらに対応していく観点から、今回、目標との間に乖離が生じることになりましたが、特殊要因、災害の復旧・復興といったものを除くと大体目標以上の水準で動いてきています。特殊要因がなければ、財政改革プランに沿った取組み、成果になったと思いますが、見込めなかった災害が起こったため、これに対してしっかり対応することで目標から乖離が生じる形になったということは、しっかり県民の皆様に説明し、理解していただけるのではないかと思っています。

 一方で、こういったやむを得ない特殊要因を除いた部分については、しっかり現行プランに沿って財政の健全化に引き続き取り組んでいきます。

(記者)この目標が令和3年度までとありますが、今後もこの目標を維持するということですか。

(知事)この目標は、当時の財政状況を踏まえて目標を設定していて、一部、特殊要因は出ていますが、この目標は掲げて努力を続けていきたいと思っています。

(記者)副知事の件で、選任の理由についてですけれども、この4年間の副知事の働きといいますか、具体的にどのような政策課題にどのように向かわれてきたのかなど、知事から見た働きぶりについて改めてご説明いただけますか。

(知事)今、世の中全般に言えることですが、今後の経済社会を考えていった場合に、女性の発想や感性などを生かしていくことが今まで以上に求められていると思います。大曲さんは、行政官として、県庁の各政策分野を担当してきて、その経験と知識、識見があります。その上、女性という強みを持っているわけです。そういう意味では、これまでもそうですけれども、女性の活躍推進あるいは子育て支援、それから健康づくり、生活習慣の改善など、そういった分野でのリーダーシップを発揮していただければと思っています。

 

(記者)知事は、今回3期目の初めての当初予算になると思います。3つのポイントを掲げていますが、選挙で掲げた公約の中で、ここに特に力を入れたとか、こういったところを取り組んだ、組み込んだというところと、豪雨の関係で予算繰りが厳しい中での編成だったと思いますが、特にこういった点に苦労したとか、そういった総括的な部分を含めて教えてください。

(知事)そういう意味では、財政改革プランもやりながら、求められている行政をいかに効率的にやっていくか、重点配分しながらやっていくか、それが基本だったわけです。その中で、どういう分野に力を入れていくかというところは、先ほども言いましたように、まず復旧・復興を急ぐと。それから、これから先の福岡県の経済社会を考えた場合に、大きな時代の変化、いわゆる「第4次産業革命」、あるいは「人生100年時代」の到来という状況があります。それにしっかりとこの地域としていち早く対応していくことが求められていると思うわけです。それから、これまで人口減少・少子高齢化といった状況の中で、地域を元気にしていくという地方創生の課題がずっと続いています。それらを合わせて、選挙のときも県民の皆さんに訴えましたが、それを踏まえて今回の予算を編成しました。

 具体的には、復旧・復興を加速することが一つ。それから、「第4次産業革命」の中で特に力を入れたのは、人手不足で困っておられるところもありますので、中小企業の生産性向上のため、その現場の実態とニーズに合った機械・システムを入れて、改善すべきところは改善して生産性を高めていくという中小企業の生産性の向上です。それから、スマート農業です。農業は、担い手不足、高齢化、それから輸出促進という意味では付加価値も高めていきたいという中で、スマート農業に力を入れていきます。

 「人生100年時代」の到来については、健診の受診にポイントを与えてインセンティブをつけ、個人・団体の取組みを加速するということで、県民運動というもので具体的な取組みを拡充し、進展させていく。

 ラグビーワールドカップがいよいよ始まりますので、この大会の準備をしっかりやって成功に導いていく、そしてレガシーとしてその結果を残すというのが大きな柱だと思っています。

 住み慣れたところで「育てる」という意味では、待機児童解消の新たな取組みで、待機児童の8割を占めている3歳未満児の受け入れ体制をしっかり確保するため、そういった施設を支援していきたいと思っています。

 学校教育が2020年に変わりますので、プログラミング教育の実施や、社会を良くするために、自分がより幸せになるためにどうしていったらいいかを自分で考える力を持つ子どもたち、若者を増やしていくところに力を入れていきます。

(記者)知事ご自身で、3つのポイントを掲げていますが、今回の予算に何かタイトルをつけるとしたら、何かお考えがあれば教えてください。

(知事)「復旧・復興を加速させ、また、時代の変化に対応して福岡県をさらに元気にする、前進させる予算」だと思っています。

 

(記者)今回、2年続けての豪雨という特殊要因があって、財政改革プランの目標と乖離してしまったという話がありますが、今後の見通しとして、こういった特殊要因は、来年、再来年、要するに財政改革プラン中に取り除かれていく、縮小していくものと見通されていますか。もちろん、新たな豪雨災害がないという場合ですけど。

(知事)そういう意味では、膨大な被害金額となりました2年連続の災害があるわけです。今、できるだけ前倒し気味に復旧・復興を急いでいこうということでやっています。そういう意味では、全体の規模というのは抑えられていきますから、そこは事業の進捗と同時に減っていくと思っています。

 それから、将来似たような災害が起こったときにどうするか。それについても再発防止というか、国土強靭化、そういったところで、防災・減災も必要なことはやっています。備えのところもやりながら、起こってしまった災害についてできるだけ早くその影響を解消しようと、努力を続けていくということです。

 

(記者)発表以外の点について質問します。日曜日に知事は九州北部豪雨の被災地を訪れたと思いますが、朝倉では仮設住宅の利用者の現状を聞いたりですとか、東峰村では日田彦山線について復旧を求める声も出ました。改めて、被災者の方々と会って思いを新たにした点とか、あとは従来の考え方から変わった点があれば教えていただけますか。

(知事)今回の視察では建設中の災害公営住宅の現場、あるいは河川改良工事の状況、あるいは被災された園地とは別の場所で再建をされた農業者の方々に、現場を見させていただくと同時にお話を伺いました。被災地の復旧・復興が着実に進んでいることを実感しました。

 一方で、だからこそ、復旧工事、復旧作業をしっかり急いでいって、一日も早く被災地の皆様に元の生活に戻っていただけるようにしたいという気持ちを新たにしました。

 住宅再建については、仮設住宅に入っている方々にお会いしましたが、92%の方が住まいの再建が進んでいます。一方で、再建の方向は決まっていて、具体的な物件をお探しの方、また、再建をどうやって進めていったらいいかと今検討中の方が、両方を合わせて84世帯おられると朝倉市から報告をいただいています。

 今回の視察で直接、仮設住宅の皆様のお話も伺ったので、これも踏まえて、朝倉市と協力して、被災者の皆さん一人一人に寄り添って、そのご意向をきめ細かく確認し、また、色々な支援の内容も説明しながら、再建の方向を見出していただきたいと思っています。その努力をこれからもしっかりと続けていきたい、今まさにその努力を続けている最中だという認識です。

 日田彦山線については、住民の皆様に対して、JR九州の考え方や、これまでの協議会の動向を、JR九州が説明すべきだと思っていますが、今、具体的にどういうやり方で、またどういうタイミングでということについては、被災市町村と相談をし、話し合いをしている状況です。

(記者)朝倉のほうですが、知事は被災者の方とお会いして今後の方針を決めるとおっしゃっていたかと思いますが、お会いしてもやはり従来の方針だということは改めて変わらないということですか。

(知事)先ほどの繰り返しになりますけれども、今回、被災者の皆様から直接お話を伺ったわけです。また、朝倉市が中心となって、84世帯ありますから、一世帯一世帯、寄り添って、そのご意向、状況を確認しながら、色々な支援策の内容も説明し、再建の方向を見出していただく、その努力を今やっているところです。これをやっていく中で、それぞれのご事情、あるいは考えがより明らかになっていくわけです。

 一方、これまで再建をされた被災者の皆さんもいらっしゃいますので、行政としては、同じ災害に遭った方々に対しては同じような支援が行われなければならないという役割、使命もありますので、そこも含めて寄り添ってやっていく。84世帯の方の考え、事情、それと今までに再建された方との公平感などを総合的に考えて判断していきたいという意味です。今、その努力をまさに加速してやっているところです。

 

(記者)今のお話で、総合的に判断をするということで、最終判断はこれからだということだと思うのですが、それは、今、残られている方がどういう状況にあるかとか、そういったものをもう少し分析をして、状況によっては延ばすという可能性もゼロではないというふうに捉えてもいいのでしょうか。

(知事)その点は、予断を与えてはならないと思っています。今、84世帯の方がどういう状況にあって、将来どういう状況か、それから、考えがどうか、それを今、きめ細かく寄り添って確認をしながら作業をしています。一方で、先ほども言った公平感といった行政の役割がありますので、それらを合わせて判断をしようということです。方向性を持って今言っているわけじゃなくて、それらの要素を踏まえて総合的に判断をしていきたいということです。

(記者)一番早くて、いわゆる建設型の期限は8月ですので、あと2カ月ぐらいだと思うのですが、判断が延びれば延びるほど、なかなか次の再建方法を決められないとか、色々出てくると思うのですが、そこは何かありますか。

(知事)今の状況、考えをきめ細かく確認をしながら、寄り添って、再建の方向を出していただけるよう、今、努力をしているわけです。

(記者)いつまでに判断をしたいとかというご自身のお考えでもいいんですけど。

(知事)それは、今やっている作業や、やれることを目一杯やってからだと思っています。

 

(記者)知事は公平感というふうに言いますけれども、先日の日曜日も、それぞれの事情がある、これは既に再建した人もそうかとは思いますが、被災者から、それぞれの事情があって、それを見てほしいという声が続いて、特に視察の行程ではなかなか現地の人たちが見てほしいと言うところが含まれなかったという声もありました。その点についてはいかがでしょうか。今後、さらに視察とか。

(知事)冒頭申し上げましたように、私は被災地を回っていく、状況確認のために入っていくこともたくさんありました。発災直後から、この2年間の間で。あの周辺に公務で行ったときは、時間がある限り寄って、色々な場所を見てきて、また、仮設住宅にもアポなしで行ったこともあります。

 この前、黒川という話が出ましたが、発災直後、道が寸断されてアクセスできなくなって、道の横に電柱が建ってて電気が送られてたわけですが、道がやっと1ルートあいて、地域の人が戻られたわけですけれども、電気が通ってないから、家の片づけで土砂とかを洗い流せない、井戸水をポンプアップできない。そういう話を、私は道があいた直後に行ったものですから、地域の皆さんから伺って、黒川地区に発電用の車を入れてもらうように、直接九電にお願いをしました。

 それで入れていただくようになったんだけど、河床、河床の横に道を引いたり、上がったり下がったり、とにかく道をあけただけだから、車両が重くて通れなくなったり、進めなくなったりしました。啓開した道路を、補強しながら行って、その地域に発電車を運び込んで電気を起こすようになって、皆さんポンプアップして片づけができるようになりました。そういう形で、今のは一例ですけれども、行けるところは見させていただいて、お話を伺って、対応すべき点はこれまでも、対応させていただいた。そういう意味では、色々な場所、全部は行けてないから、それは、行ってないよと言われるかもしれないけれども、色々な形で見させていただき、お話も伺ってきて、これからもそういった姿勢というのは続けていきたいと思っています。

(記者)一定の、十分な視察はしてきたし、これまでもしているという自負がおありだということですか。

(知事)自分がやれることはやってきたわけです。ですから、これからもその努力は続けていきたいということです。

 

(記者)宿泊税の関係でお伺いしたいんですけれども、北九州市の北橋市長が、北九州市でも検討するということで表明されていますが、その点の受けとめと、あと、色々な影響が懸念されるかと思うんですが、そういったところをどのようにお考えですか。

(知事)北九州市長が発言された内容について、私も承知いたしております。以前もご説明しましたように、福岡市の高島市長との合意の中では、県が県全体で観光の底上げを図る観点から、福岡市内でも課税をして、福岡市内で実施を見込んでいた事業と市がやろうとしていた事業、これを両方で整理して、役割を分担する結果、それぞれ50円ずつ減額をして、県税50円、市税150円となったものです。このため、福岡市とのこういった合意内容とその背景、元々の考え方、県の考え方について、北九州市のほうにしっかり説明するように担当部局には指示をしていまして、それが始まっていると思います。しっかり協議をしていくことになると思います。

(記者)9月議会で一定の方向性ということを言っていましたけど、スケジュールへの影響とか、あるいは財源……。

(知事)スケジュールのところは、福岡市との間では、オリンピック・パラリンピック周知期間と宿泊事業者の方の準備期間、それらを合わせて考えると一定の期間が必要であり、来年度のできるだけ早い時期に施行できたらいいなということで、両者は、今、考え方がまとまっているわけですが、北九州市の今後の動きを見ながら、また、我々の考え方をしっかり説明して、できるだけ揃ったほうがいいわけですから、そういう考え方を示して、北九州市側の作業とか整理といったものを考えてもらうということが必要だろうと思います。

(記者)北橋市長とのトップ会談というのは考えられていますか。

(知事)どうするかというのは、まだわかっていない、これからやりますよとおっしゃっているわけですから。北九州市側の検討、あるいは考え方の整理、それが進捗する中で話があれば、私としては必要に応じてやることになるんじゃないかとは思います。これからの北九州市の進捗状況と考えによると思います。

 

(終了)

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