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この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。
この知事記者会見録の模様は、 ふくおかインターネットテレビ 動画配信しています。
(知事)ラグビーワールドカップがいよいよあと4カ月に迫っています。この成功に向けて、県庁ロビーでの展示について報告したいと思います。いよいよ来週の月曜日5月20日から4カ月後の9月20日、アジアで初となるラグビーワールドカップの開会式が開かれます。この4カ月前の20日から大会終了の11月2日までの期間を通して、県民の皆様のラグビーに対する関心を高めていただき、また、大会に向けて機運を醸成していくために県庁ロビーで大々的な展示を続けていきたいと思っています。
その展示の内容ですが、まず大会をPRする巨大パネル、それから福岡で3試合あり、6カ国のチームが戦います。世界3位のアイルランド、8位のフランス、17位のサモア、14位のイタリア、15位のアメリカ、21位のカナダ、6チームの紹介をするパネルのほか、日本代表選手の等身大のパネルの展示、立ったままトライをしたような写真が撮れるトライフォト、また、日本代表選手の一員となったような写真が撮れる選手なりきりバナーなどを行う予定です。
なお、初日の20日には、前回のイングランド大会において、南アフリカ戦で逆転のトライを決めた宗像サニックスブルース所属のカーン・ヘスケス選手に参加いただき、ワールドカップの見どころ、その魅力などについてお話しいただく予定です。
ぜひ、皆さんにはロビーにお越しいただいて、いよいよこの秋に始まるラグビーの世界最高峰、ラグビーワールドカップに思いをはせていただきたいと思います。
もう一つ、大事なお知らせがあります。今週土曜日18日からチケットの第三次一般販売がスタートします。世界トップクラスの選手のプレーを、この福岡で直接見ることができるわけです。キャッチフレーズは「一生に一度」ですが、そのチャンスかもしれません。県民の皆様にはぜひチケットをお買い求めいただき、東平尾公園博多の森球技場に足を運んでいただき、観戦を楽しんでいただきたいと思います。
今後も大会を成功に導くため、県としては関係者と一体となって、さまざまなイベントの開催など大会に向けた機運をさらに高めるとともに、準備に万全を期してまいります。
一つだけ、トライフォトについて簡単に説明しますと、ほんとうは横向きなんですけれども、縦向きに写真が立っていて、写真を撮る人は立ったままトライをする格好をします。観客が横向きに立っているような写真になっていますから、飛び込んだような写真が撮れますので、スマホか何かで皆さんに撮っていただけます。これは4年前にイングランド大会に行かせてもらったときに、今回の大会のために関係者と打ち合わせをしてきましたが、そのときもこれがファンゾーンにあり、ものすごく人が並んでいて、みんなトライをしている様子の写真を撮ったりしていたので、これはいいなと思って入れたところです。それから、なりきりバナーというのは、日本代表選手が並んでいるところの端にジャージを着て並んで立つという参加型の試みも用意しています。
私からは以上です。
(記者)ラグビーワールドカップまであと4カ月ということですが、大会にはたくさん海外からも来場者が来ると思いますが、来場者の受け入れ状況ですとか、大会への気運の高まりの状況について現況を今どのように捉えていますか。
(知事)まずは、チケットが販売されてどれぐらい売れているかということだと思いますが、国内の組織委員会が90万枚、それからワールドラグビーのほうが90万枚、両方で180万枚、世界で今販売されています。このうち、国内の組織委員会の90万枚については、私どもの3試合を含め順調に今販売が進んでいます。あと、在庫はわずかとなっています。
今後、ワールドラグビーが持っています90万のうち、販売されなかった分はまた国内に戻してもらい、追加募集をしていくということになっています。
福岡の3試合を見ても皆さんの関心が非常に高く、チケットの売れ行きも上々です。盛り上げていけると思っています。我々はこれまで大会の準備ということで、関係者と一緒になってトップリーグの試合を活用して、輸送の仕方などをやらせてもらってきています。それから大会の気運の醸成ということで、博多駅でやったり、色々な形でやってきています。また、100日前のイベントも改めてやりたいと思っているところです。チケットの売れ行きは上々、準備はしっかり今進みつつあり、気運の醸成も引き続き図っていくということです。
また、旅行会社とも話をしており、来られた方々が、福岡県、あるいは九州を回っていただくような、そういった商品の企画もやっており、それらとあわせて大勢の方に来ていただく、内外の方に来ていただく、そして、福岡県のみならず、九州を回っていただくと。特に、ラグビーの場合は、試合と試合の間の間隔がありますので、その間をうまく観光等に使っていただく、その情報提供もしっかりやっていきたいと思っています。
(記者)宿泊税の問題についてです。知事選でも争点になり、今、福岡市との調整が進んでいる状況だと思います。先日の県市長会の講演の中でも触れていましたし、このラグビーワールドカップにもかかわってきます。一つの目安としてラグビーワールドカップや、来年の東京オリンピック・パラリンピックでたくさん福岡に来る方がいる中で、宿泊税を導入できればというのが一つの目安になっていると思いますが、どういうタイムスパンで導入に向けて今動いているのかお聞かせください。
(知事)宿泊税は、選挙中も争点の一つになっていました。私はそのときもずっと訴えてきたわけです。県内の市町村の観光を振興し、県全体の観光の底上げを図る。そのために、安定的な財源ということで県が徴収をし、県内のバランスを考えて、市町村、あるいは事業者、これを支援する。その際、市町村が別途課税をする場合には納税者の負担も考慮して、県の税額を200円から100円に減額する。また、宿泊事業者、いわゆる徴収事務を担っていただく方々の事務の軽減ということもあるので、県と市の一本化は、法律上、可能ですので、住民税などの先例に従って、徴収事務の軽減の仕方というのは考えられるということ、これらについて説明をしてきたところです。
その上で選挙が終わり、多くの県民の皆様にご支持をいただき、引き続き県政を担当させていただくことになりました。色々な地域で、この宿泊税についても地域の皆さんと意見交換をしてきました。それらを踏まえて、市と今、調整協議を行っているところです。とはいえ、来年、オリンピック・パラリンピック大会があります。大勢の方々が海外からお越しになることが考えられます。人の移動が盛んになります。一方で、徴税をやっていただく宿泊事業者の方々の負担というのもあり、準備もあります。関係の皆様の理解を求めていく期間と、それからその対応、準備に充てる期間も必要です。そういったことを考えると、それほど時間的な余裕はないと思っています。
一方で、税の導入に当たり、宿泊される方々、それから徴収義務者となる宿泊事業者の方々の負担、これが過重にならないよう、制度や仕組みを考えていく必要があると私どもは思っており、その点を解決するため、これまで実務者レベルでの協議を積み重ねてきたところです。今もやってきているところであり、この協議の状況を見ながら、それから時間軸も考えながら、必要に応じて高島市長とのトップ会談を行って結論を出したいと思っています。
(記者)時間的余裕がないということですが、来年のオリンピックなども踏まえると、いつぐらいまでには福岡市との調整を終えたいというのはありますか。
(知事)今まで協議を重ねてきていますので、その協議をしっかり積み重ねていきます。一方で、時間軸というのも考えながら判断をしていくということで、今、具体的にどうこうということではありませんが、その両方をにらみながら判断をしていきたいということです。
(記者)トップ会談に向けた実現性というのは、今のところは何か話は進んでいますか。
(知事)協議をしてきていますので、その状況の内容によってトップ会談は当然やらなくてはいけないし、やれるだろうと。むしろやらなくてはいけないと思っています。
(記者)日田彦山線の件ですが、この前、JR九州のほうからBRTも含めた案が示されましたが、まず庁内でどのような対応があり得るのかを協議するということと、沿線首長の方との協議、そのあたりはどうなっていますか。
(知事)前回の復旧会議の後の会見でもお話ししたとおり、会議でJR九州の考え方、それから、鉄道ができない場合はこういう考え方もあるよという案が示されたわけです。我々としては鉄道復旧が望ましいという考え方は変わっておりませんが、その会議の場では、改めて住民の皆様がどういう思い、考えであるのかを伺うことになっています。そのために私どもは直接、JR九州が鉄道による復旧、あるいは路線維持のためのいわゆるオペレーション、運行に当たっての支援、それから代替案みたいなものを出してくる、そういったJR九州の考え方をしっかり住民の皆様に説明を行うべきだろうと思っており、具体的にどういうやり方、どういう時期にやるかについては、東峰村、添田町、大分県は日田市となりますが、自治体側で今調整をしているということです。
(記者)今のお話は、自治体として住民側のほうに説明するのか、それともJR九州が説明するのかどちらですか?
(知事)JR九州側が、今まで復旧会議で色々話をしてきて、彼らの考え方をまとめて、前回の会議では、「財政支援を求めることなく鉄道で復旧する方策がなかなか見出せなかった。申しわけない」と言った上でそういう考え方を示されていますので、考え方についてJR九州が直接住民の皆様に説明をすることが必要だろうと私どもは思っています。その上で、具体的にどういうやり方、どういう時期ということについて、地元の自治体なんかと相談しながら決めなければならないということで、今、その調整を行っているとご理解いただきたいと思います。
(記者)時期的にはいつごろまでにはとかありますか。
(知事)不通状態が続いており、年度内にも結論をと言ってみんなで努力をしてきたわけですが、こういう状態になっていますので、今のJRの考え方の説明については、できるだけ早くやりたいと思っています。
(記者)JR側も住民のほうに説明をするという方向で今後調整していくことは、もう確認済みですか。
(知事)復旧会議では、住民の皆様の意見を聞かなきゃいかんと言って、JR側が色々考え方とこれまでの経緯についての思い、それから考え方、これから先の考え方みたいなものを出してきましたので、それをまず住民の皆様に説明していくのが筋だろうと思っていますし、JRもそうするだろうと思っています。
(記者)朝倉市の仮設住宅の延長の要請についてですが、先月の末ごろに県として一度住民の団体には回答をしたと伺ったのですが、改めてどういった内容を回答されたか、最終回答について教えてください。
(知事)一部報道にありましたが、連休前に被災者の皆さんからの申し入れに対する県の回答が行われたと報道がありましたが、それは誤解であり、記者会見で私が申し上げた内容を、担当者が「記者会見で知事はこういう発言をしました」と関係の方に連絡したことが、一部報道につながったのではないかと思っています。県としての考え方については改めて整理をして、昨日、被災者の会に連絡したところです。
回答の内容ですが、まず、被災地の現地視察についてはやる方向と記者会見で言いましたが、5月末に実施する方向で今準備しています。具体的な内容については、スケジュールについては朝倉市とも調整・協議を今しているところであるというふうに時期を言って状況を説明しています。それから、国との再折衝、県独自事業による延長の検討、この2点につきましては、再建支援金、そして初期費用・引っ越し費用の助成、それから義援金の追加配分を含めた負担の軽減策を活用促進していくと。さらに、個別訪問、住宅相談会などを通じて支援に今全力を挙げています。個々の世帯に支援をしていますので、そういった被災者の皆様の再建に向けたお考え、ご意向を十分確認しながら判断をさせてもらいたいと、この3点を回答したところです。
今、一生懸命個別の世帯に寄り添って、どうするかということをやっている状況です。
(記者)前回の会見でも「難しい」ということを言われた部分があったと思いますが、その点の考え方というのはどうですか。
(知事)その点は、ご自身の負担、ご自身の努力で既に生活再建に一歩踏み出されている方も大勢おられます。先日の会見で、今、みなし仮設住宅や応急仮設住宅などに入っている方で、再建方法がまだ何も決まっていない方がどれだけいるかを報告したわけですが、そういった方々に個別にご相談に応じていくことをやりながら、今まで自分たちでやっている方とのバランスというのは、今も変わらないと思っています。ですから、残った方々に今一生懸命支援をしている状況です。
(記者)現地視察については、知事自身が行かれる予定を考えられているのかということと、退去期限が早い人で2カ月を切っている状況なんですが、先ほどの発言は、今の時点でもやはり入居期限の延長は難しいと考えていると受けとめていいですか。
(知事)まず、私が行きます。それから、2カ月を切っていますが、今、どんどん方向を出してきているわけですから、残された世帯について精一杯やっており、その努力を重ねていって、その中で判断をしたいということです。最後の最後まで努力をしたいと思っています。
(記者)6月議会を控えて、先日、自民党県連の会長に原口県議がなられましたが、知事選では知事の対立候補を推されていたと思います。そのあたりについて知事のご所感があればお聞かせください。
(知事)自民党県連の組織をどうされるかということについては自民党のお考えだろうと思って見守ってきていますし、今後も見守っていきたいと思います。その上で、知事と県議会の皆さんとは地方自治の車の両輪です。今回、選挙があったわけですが、私はほんとうに多くの県民の皆様にご支持をいただき、引き続き県政を担当させていただくことになりました。そして、県議会の皆様もそれぞれの地域、住民の皆様の支持を得てご当選されています。これまでも、自民党をはじめ県議会の皆さんとは、福岡県の発展、県民福祉の向上という共通の目標に向かって、一緒に手を携えてやってきました。今後についてもこれまで同様、共通の目標がありますので、互いに連携し協力をしていきたい、いかなければならないと、このように思っています。
(終了)