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3者共同記者会見 令和3年10月11日(月曜日)

更新日:2021年10月11日更新 印刷

3者共同記者会見 令和3年10月11日(月曜日)

この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。

この知事記者会見録の模様は、  ふくおかインターネットテレビ  動画配信しています。

発表事項

・2023年G7サミット誘致にチャレンジ!~福岡から、新たな日本を世界へ発信~  

(国際局国際政策課)

 

記者提供資料 [PDFファイル/117KB]

 

(司会)出席者を紹介します。福岡市長、高島宗一郎。福岡県知事、服部誠太郎様。九州経済連合会会長、倉富純男様。

 まず、高島市長よりお願いします。

 

(高島市長)福岡市は、福岡県、そして地元の経済界と一緒になって、2023年に開催される主要国首脳会議、G7サミットの誘致をスタートしたいと思います。

 ご承知のとおり、福岡市は2019年にG20サミットを誘致した経緯があります。結果的に、G20の財務大臣・中央銀行総裁会議を福岡で開催しました。今、ビジネスやお金の流れも非常に大きく変わり、ネットで多国籍企業を間にした取引が非常に進んでいる中、国際課税、デジタル課税をみんなでしっかりやっていこうという大きな方針が決まったのが、この財務大臣・中央銀行総裁会議でした。

 こうしたものを誘致し、そして成功に終わらせたという経験があります。リベンジというわけではないのですが、2年後のG7サミットの誘致に手を挙げていきたいと思います。今回は、福岡県、そして地元経済界の皆さんと一緒になって手を挙げ、それぞれの強みを生かして、アプローチしたいと思っています。

 もちろん、政治環境としては当時と変わっています。岸田政権にもなっています。こうした中でどう誘致できるかというと、前回よりも環境は特によくなったわけではないので、簡単なことではないことは承知しています。手を挙げなければ始まらないし、打たない球は当たらない。ここは積極的にサミットを狙いに行くということです。街としても前回よりもアップデートされ、グレードが上がっています。色々な皆さんの力を結集して、成功させたいと思います。

 ちょうど1週間前、天神ビッグバンの規制緩和を使った第1号のビルが完成しました。「感染症対応シティ」を目指す福岡市として規制緩和を使った第1号だったわけですが、非接触、換気、ディスタンスといったものをしっかり果たせるビルも完成しました。

 福岡も日本の中で最速で変わっている都市でありますが、世界も今、変わっています。2年後、どういうふうに世界がなっているか。例えば脱炭素、多様性、ダイバーシティをはじめ、色々と変化するものがあって、そういった価値観を国も自治体も企業も内包する時代になっていると思います。日本も変わっている姿を見せていかなくてはいけないと思います。

 最速で変わる福岡市から日本を発信できたらいいとも思っていますし、ぜひ今回、服部知事、九経連倉富会長のお力をいただきながら、「3本の矢」で、ぜひ誘致を成功させていきたいと思っています。とにかくチャレンジャーとして、大きな相手に対して一生懸命向かっていきたいと思います。

 

(司会)続いて、服部知事、お願いします。

 

(服部知事)福岡県知事の服部誠太郎です。

 高島市長から発表いただきましたが、このたび福岡県も福岡市、そして九州経済連合会の「3本の矢」で、G7サミットを福岡に誘致する取組をスタートします。

 この取組については、私と高島市長でまずお話をさせていただき、「よし、やろう」とスタートしたものです。そして、倉富会長からご賛同いただき、福岡県、福岡市、そして九州の経済界が力を合わせて、世界中が注目する重要な国際会議であるG7サミットを福岡に誘致することは、極めて大きな意義があると考えています。

 私はこのサミットを誘致する意義は4つあると思っています。

1つ目は、「国際社会への貢献」です。主要国首脳会議は、世界情勢にあわせて、感染症対策、安全保障、世界経済、自由貿易、そして気候変動問題など、様々な議論が行われる主要国の政策協調の場です。このG7サミットを誘致し成功に向けてサポートをすることで、福岡が国際社会に対して大きな貢献を果たすことになると考えます。

 2つ目は、「世界から選ばれる福岡の実現」です。高島市長からお話もありましたが、福岡市は最も早く発展を遂げている都市です。すばらしい都市機能を持つ福岡市です。さらに県全体で見ましても、2つの国際空港、2つの国際拠点港湾、2つの重要港湾、さらに縦横に走る高速道路、新幹線、こういった交通インフラが充実しています。さらに、優れた多くの企業、この建物の中にもたくさん入っていらっしゃるベンチャーの皆さん、すぐれた人材が集積しています。そして、豊かな自然から生み出される農林水産物と自然の恵みにも恵まれているところです。

 G7サミット誘致に当たりましては、福岡県の持つ強みを世界に向けて発信できる大きなチャンスであると思います。こういうチャンスを生かして、福岡県のポテンシャルを理解していただき、今後の国内外からの企業誘致、また人材の集積といったことにつなげていき、世界から選ばれる福岡県を実現していきたい、これが2つ目の意義です。

 3つ目は、「人材の育成」です。我々が暮らしているこの生活空間の中で、G7サミットが開催されるわけです。青少年の皆さんにとって、国際社会の動きを肌感覚で感じることができるチャンスだと思います。我々も学校での事前学習や機運醸成のイベントなど取り組みたいと思いますが、こういったことを通じて、次代を担う国際感覚を持った青少年の人材育成に取り組むことができると思います。

 4つ目、「最先端のワンヘルスの取組を発信」したいと思います。今、我々は新型コロナのパンデミックに苦しめられています。2023年のG7サミットにおいても、やはり公衆衛生の観点から危機管理が議論されると思います。私は福岡県をワンヘルスの世界的な先進地にしていきたいと思っています。世界各国のメディアを通じて、このようなワンヘルスの取組や重要性について、アジアをはじめ世界各国に発信していく、これが4つ目の意義と考えています。

 県、市、九経連の「3本の矢」で、いにしえの昔からアジアを通じて世界との窓口であった福岡県、福岡市にG7サミットを誘致し、そして九州、福岡県、中核的な都市である福岡市のすばらしさを世界に向けて大きく発信したいと思います。ぜひ、このチャレンジを成功させたいと考えています。

 

(司会)続いて、倉富会長、お願いします。

 

(倉富会長)九経連会長の倉富です。今年6月にイギリスで開催されましたG7サミット、ここでは途上国への10億回分のワクチン提供が合意されるなど、世界的な課題の解決に向けて、その重要性がますます高まっていると感じています。そのG7サミットを福岡市が福岡県と一体となって連携して、誘致に向け動き出されることは、福岡財界、九州財界としましても大歓迎です。財界としても、一緒になって誘致に向けて全力を尽くしてまいります。

 この会議が地方都市である福岡で開催されることは、日本全体を元気にしていく上で、活力ある地方づくりが重要であることの象徴となり、大変意義深いと考えています。

 また、この誘致活動と誘致の実現は、天神ビックバンや博多コネクティッドなど、アジアの中核拠点都市を目指し、発展し続けている福岡市、福岡県の存在感を内外に示すことになります。加えまして、サミットは世界で最も注目度の高い国際会議であり、福岡のみならず九州の様々な魅力やクリーンエネルギーなどの強みを強力にアピールし、世界からの評価を上げていくチャンスであり、世界に九州、福岡を知ってもらう絶好の機会にもなります。

 折しも九経連では、2023年にツール・ド・九州の第1回の開催に向け準備を進めているところであり、このツール・ド・九州の成功や九州全体の活性化にもつながっていくものと考えます。そのためにも福岡サミットの実現に向け、官民一体となって万全の準備を整えていく、九経連としても地元経済界とともに矢の1本分ぐらいにはなるように、しっかりと全力を挙げて協力をしてまいります。

質疑応答

(読売新聞)お三方にお聞きします。ポストコロナ社会を見据えた新たなチャレンジということですが、このタイミングでG7を誘致することの意義、併せて、この誘致に合わせて福岡をどう変えていきたいのか、世界に何を発信していきたいのか、そのお考えをそれぞれ聞かせてください。

(高島市長)やっぱりG20でサミットを大阪に取られたのが、ちょっと悔しい思いは残っています。だから、リベンジしたい。大阪は今回、手を挙げません。そういう中で、2019年のあの経験を次につなげていきたいという思いがあります。

 もう一方で、コロナのときだからこそ、明るい発信をどんどんしていきたい。緊急事態宣言も明けたし、これからもっと福岡も日本も動き出さないといけません。まずは行政、経済界が前向きな発信をどんどんやる姿を、市民、県民の皆さんに発信していくことが大事だと思っています。

 10月から全国自治体に照会が始まりましたが、我々としては、やはり先頭切って手を挙げていこうということで、スピード感をもって合意し、手を挙げました。

 価値観が本当に変わってきている中で、福岡は、感染症対応シティとか自然との調和とか、発信できるものかすごくたくさんあると思いますし、サミットが比較的地方都市で開催されていることからも、福岡は実績も含めて、最適な場所だと思っています。

(服部知事)10月4日に岸田新政権がスタートしました。そのような中で、G7サミットの誘致について照会があったわけです。我々としては、これにチャレンジするという意思を三者一体の形で早期に示していくことが必要であると考え、今日の発表に至ったものです。

そして、ポストコロナ、ウィズコロナの質問ですが、我々はパンデミックの中で地域産業や経済、我々の生活も変調を来し、そして大きな打撃を受けています。これをいち早く立て直し、次の成長に結びつけていかなければならない。

福岡市、福岡県、そして我々福岡県は九州のリーダー県であると自負しておりますが、九州もこの新たな成長に結びつけていかなければならない。この第一歩としても、このチャレンジは大きな意義を持つものであると思います。我々の地域の成長に向け、第一歩のチャレンジであると受け止めていただければと思っています。

(倉富会長)お二人から、基本的にはお答えがありましたので、私なりの視点をお話しますと、ポストコロナ、V字回復に向けて、どうしても一番遅れるのはインバウンド、そしてアウトバウンドです。国際線の行き来といったものと思います。

首脳陣が行き来をする場を示すことがインバウンド、アウトバウンドを動かすことにつながっていくと思いますし、「私たちは動いていいのだ」という実績を示すことにもなると思います。

 その象徴を地方都市福岡でやることで、日本全国が同じようにそう考えると思います。こういった経済復興が大きな狙いの1つだと私自身は考えています。

(読売新聞)誘致に当たって、どのような組織体を作って誘致活動に取り組まれるのか、そのお考えを聞かせていただけますか。

(高島市長)基本的には、前回G20のときに作った経済界と行政、それから警察、JCなども含め、色々な団体が入った誘致推進会議や委員会、基本的にはそれと同じ形になります。

 

(西日本新聞)高島市長にお尋ねします。

 過去の誘致と異なって、今回は県と九経連と3者で誘致をしていくことになりますが、この狙いを教えてください。

(高島市長)服部知事と別件も含め、色々とコミュニケーションを取っている中で、G7の話にもなりまして、それで「一緒にやっていこう」と一致したということです。

 前回は、市単独で誘致したのはご承知のとおりです。それも色々な政治的な部分が非常に大きかったです。これ以上、なかなか言いにくい話もあります。個人的という話ではなく、当時の中央の色々な状況の中で、政治の中で足し算、引き算になるという話がありました。

今回は経済界も含めて、この3本の矢でしっかりとやっていくことがマイナスではなくて、むしろプラスになるだろうということで、この3本の矢としたということです。

(西日本新聞)今回のサミットのメイン会場について、具体的にどこか想定しているところがあれば教えてください。

(高島市長)これについては、実は警備上の問題で言えません。「あそこかな」と皆さんも思うかもしれません。前回もそうですが、決まっていても公表はできないことになっているので、具体名は挙げないということになります。

(服部知事)私からも一言。私もこの春、選挙を経験しました。その中で、我々の地域の力を大きく発揮していくためには「県が」とか「市が」とか言っても、これは1にしかならない。やはり足し算、掛け算でいかなければいけない。だから、政令市も含め、市町村の皆さんと県とでチームを組んで、「チーム福岡」として、様々な課題にチャレンジしていかなければいけないと申しています。

 福岡市とは様々な協力をし、今回このようなチャレンジをします。北九州市とも、世界体操・新体操に共に取り組んでいます。こういう力を合わせた共同の取組と受け止めていただければと思っています。

 

(読売新聞)市長に伺います。先ほど19年の誘致で悔しい思いをされたということでしたが、そのときは、たしかVIPが滞在できる高級ホテルの室数が足りないことも要因の1つにあったと思います。その環境が変わったところも強みになるのかということ。それと政治的な環境という話もあり、サミット誘致過去の例を見ると、首相のご意向が強く反映されると聞いていますが、勝算はあるでしょうか。

(高島市長)特にスイートルームの数が足りないということも1つの要素でした。しかし、あのときも本当に足りなかったかというと、ホテルにお願いし、改装してもらってスイートを新たに作ってもらい、決して満たしていなかったわけではないのです。

 でも、そういうものは大体後づけになります。当時は菅さんと維新の関係もあり、色々な状況がありました。リソースが1つしかないものをみんなで取り合うときは色々なものが関わってきます。落とすためのマイナスの条件を1つずつ、街がアップデートしていく中で解消しています。あのときと2023年の福岡、ビックバンの前後では当然、都市機能は全然違います。

 ただ一方で、政権は交代していませんが、首相の交代がありました。ですから、私個人としては政治力を使っていく上で、前よりもよりよくなったか、環境がよくなったかというと、決して一概にそうとは言い切れる状況でないわけですから、簡単な勝負だとは思っていません。

 ただ、服部知事が就任され、みんなで協力できる体制もしっかり整ってきました。一緒になるからいつもプラスになるのではなくて、中央政界に対して、それがプラスになるときと、逆にマイナスになるときがあります。今回は組むことがプラスになると思います。経済界も一緒になって突破できたらいいなと思います。

 来年のサミットがドイツです。ドイツのサミットまでに日本の開催地を決めるということまでが決まっているので、今年の12月20日までに、どの都市が福岡市のライバルになるのか。例えば、仮に広島が手を挙げるのか。

実は去年の段階で、名古屋市の河村市長が手を挙げていらっしゃったようです。ただ、それは公募がある前です。公募は10月からなので、名古屋市が手を挙げるかもしれないし、もう挙げないかもしれないし、分かりません。ライバル都市がこの年末までに決まるので、私も服部知事も倉富会長もみんなで最大限力を合わせて、取れるように頑張ります。

 勝算ということでは、簡単ではないとは分かっています。でも、我々も確実なものばかり狙うのではなく、チャレンジしていく姿を、市民の皆さん、県民の皆さんにも見せていくことが大事です。コロナの緊急事態といった状況の後だからこそ、「チャレンジする」という姿を行政からも経済界からも発信していきたいと思います。

 

(読売新聞)事務的なことですが、公募の手続はすでに取られたという理解でよろしいでしょうか。

(高島市長)事前に、外務省にはそれはお伝えしています。

 

 

(終了)

 

 

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