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この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。
この知事記者会見録の模様は、 ふくおかインターネットテレビ 動画配信しています。
発表事項
・福岡県県民栄誉賞、福岡県民スポーツ栄誉賞、福岡県知事感謝状を贈呈
~東京2020オリンピック、パラリンピック競技大会 福岡県ゆかりの出場選手を表彰~
(社会活動推進課、スポーツ企画課)
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会においては、本県ゆかりの54名の選手の皆さんが大活躍されました。この中で、オリンピックでは10名の方、パラリンピックでは6名の方、合わせて16名の方がメダルを獲得する快挙を成し遂げられました。
選手の皆さんはコロナ禍で大会が延期され、コンディションの維持、調整、そしてモチベーションを保っていくことが大変な中で努力を続けてこられました。そして全力で競技に挑み躍動する姿に、私たち県民は感動を覚え、そして「乗り越えられない壁はないんだ」という明るい希望と勇気を与えていただきました。こうした功績をたたえ、県民栄誉賞、県民スポーツ栄誉賞、県知事感謝状を贈呈することとします。
また、これらの賞及び感謝状を贈呈する選手の方には、福岡県議会からも福岡県議会議長特別感謝状、福岡県議会・福岡県スポーツ議員連盟感謝状が贈られます。
具体的にご紹介します。まず、「福岡県県民栄誉賞」です。この賞は、広く県民に敬愛され、県民に明るい希望と活力を与える顕著な業績を収め、県民の誇りとなる方に対して、その栄誉を称える賞です。
今回、外部有識者からもご意見を伺い、オリンピックの柔道で金メダルを獲得された素根輝選手、パラリンピックのブラインドマラソンで金メダルを獲得された道下美里選手、このお二人に福岡県県民栄誉賞を贈呈することにしました。
素根選手は、東京オリンピック女子柔道78キロ超級で金メダルを獲得されました。さらに今回、東京大会で初めて創設された混合団体戦において、日本の銀メダル獲得にも大きな貢献をされました。加えて、素根選手はこれまでも2019年世界選手権での優勝など、数々の国際大会で優秀な成績を収められています。高校時代は金鷲旗高校柔道を2連覇。特に、2017年の金鷲旗大会では、史上初となる決勝戦5人抜きでの優勝を飾るなど、本県で育った選手として広く県民に敬愛され、これからアスリートを目指す本県の若者に多くの夢と希望を与えていただいています。
道下選手は、東京パラリンピック陸上競技女子マラソンで金メダルを獲得されました。加えて、これまでもリオデジャネイロパラリンピックでは銀メダルを獲得、2017年、2018年のワールドカップ、さらに2019年の世界選手権では優勝、このほか世界記録も3度樹立するなどの実績を収め、伴走者との強い絆で結ばれ、挑戦を続けられています。伴走者の志田さんは、「障がいのある方と健常者が一緒に輝いた」とおっしゃっていました。この姿に私たち県民は感動し、勇気をもらいました。
また、福岡マラソンには毎年参加されています。そして、大濠公園を練習拠点に市民ランナーの皆さんとともに練習する姿は、広く県民に親しまれている方です。
次に、「福岡県民スポーツ栄誉賞」です。これは、スポーツ分野において特に優秀な成績を収め、県民に夢と希望を与える顕著な功績を残した方に対して、その栄誉をたたえるものです。
今回、見事メダルを獲得された13名の方に贈呈したいと考えています。
具体的には、「オリンピック」については、バスケットボール女子で銀メダルを獲得された林咲希選手、柔道女子57キロ級で銅、混合団体で銀メダルを獲得された芳田司選手、野球男子において金メダルを獲得された甲斐拓也選手、栗原陵矢選手、千賀滉大選手、柳田悠岐選手、ソフトボール女子において金メダルを獲得された上野由岐子選手、峰幸代選手です。
次に、「パラリンピック」では、バドミントンシングルスで金、ダブルスで銅を獲得された梶原大暉選手、自転車競技でタイムトライアルとロードレースの2つで金メダルを獲得された杉浦佳子選手、ゴールボール女子で銅メダルを獲得された浦田理恵選手、柔道男子66キロ級で銅メダルを獲得された瀬戸勇次郎選手、そして、車いすラグビーで銅メダルを獲得された乗松聖矢選手です。合計13名です。
なお、上野由岐子選手におかれては、平成20年に県民栄誉賞を受賞されています。このことから、この県民スポーツ栄誉賞に加え、県知事特別感謝状も贈呈したいと考えています。
最後に、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けて努力を重ねて出場を果たされ、そして全力で競技に挑み、その力強い姿を我々県民に見せていただきました本県ゆかりの選手37名、さらに道下美里選手のガイドランナーを務めていただいた青山さん、志田さんの合計39名の方々に県民からの感謝の意を表すため、県知事感謝状を贈呈します。
選手の皆さんは、私たち福岡県民に感動と誇りを与えてくださいました。県民を代表し、心からお礼を申し上げます。
なお、この表彰式の日程については、決まり次第、また改めてお知らせします。
(読売新聞)2点質問させていただきます。パラリンピアンが県民栄誉賞を受賞したケースは、今まであるのでしょうか。
(知事)県民栄誉賞は、これまで6名が受賞されています。スポーツ以外にも各分野で功績を残された方が受賞されていますが、パラリンピックの活躍をもって県民栄誉賞を受賞された方は初めてです。
(朝日新聞)表彰式の日程は後日ということですが、大体いつぐらいという見通しはありますか。
(知事)ご存じのとおり、例えばプロ野球もまだシーズン中です。様々な競技があり、それぞれの競技シーズンがありますので、我々としてはできるだけたくさんの方に出席していただける時期を選びたいと思います。そう考えますと、12月、1月のいずれかになるのではないかと見込んでおり、今、その調整をしているところです。
(FBS)県民栄誉賞に選ばれたお二方の受賞に際して、金メダル以外にも様々なご功績があるということかと思いますが、ソフトバンクホークスの選手の金メダルとの差について教えてください。
(知事)今回、いずれの選手も努力をされ、本当にすばらしい活躍されました。そして、我々に対して感動を与えていただいたと認識しています。このような中で、これまでの世界的な規模の大会、あるいは国内の大会等でのご成績、そして県民の皆さんから広く敬愛され、県民の皆さんに明るい希望、活力を与えていただいているという基準が県民栄誉賞にあるわけです。
これに照らし、本県も外部有識者、スポーツ専門家や報道機関、さらに経済界、あるいは県議会からもご意見を伺いました。その中で、この両選手が地道に努力され、その姿に感動したということで、このお二人に県民栄誉賞をお渡しすることが適当であるというご意見を賜ったところです。
(知事)今回のオリンピック・パラリンピックを通じて、我々は人種や性別、性的指向、あるいは障がいのあるなしなど、あらゆる違いを受入れて認め合うことで、社会は進歩すること、多様性と調和の大切さを改めて認識したと思っています。
今日は県民栄誉賞、県民スポーツ栄誉賞等を発表しましたが、やはりこのオリンピック・パラリンピックのレガシーは、我々がこれから共生社会をしっかりと築いていくことにあると思っています。
また、そういった意味でも今回、オリンピック、パラリンピックの2つの大会から1名ずつ県民栄誉賞をお贈りするわけですが、このような県民栄誉賞を通じて、本県もこの多様性と調和の重要性をしっかりと考え、あわせて県民の皆さんにも考えていただき、共生社会を築いていくことの大切さを認識しながら進んでいきたいと思っています。よろしくお願い申し上げます。
(終了)