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この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。
この知事記者会見録の模様は、 ふくおかインターネットテレビ 動画配信しています。
1 発表事項
(1)東京2020オリンピック聖火リレー福岡ルートの実施について(スポーツ企画課)
(知事)本日は、東京2020オリンピック聖火リレー福岡県実行委員会の会長としまして、福岡県における聖火リレーの実施について発表させていただきます。これまで聖火リレー実行委員会の皆さんと新型コロナウイルス感染症の流行下でどのように対応していくのか、様々な議論を重ねてまいりました。そのうえで、本日実施市町村のご意見を踏まえ、実行委員の皆さんに改めて確認いただき、計画を一部変更して実施することを決定しました。その内容について発表します。
一つ目の大きな変更点ですが、感染が拡大し他地域より厳しい措置や要請を行っており、まん延防止等重点措置の対象区域になるであろうと考えている福岡市及び久留米市、これに加えまして、感染拡大防止の観点から実施しないと申し出がありました糸島市、太宰府市、志免町、そして2日目のリレーが予定されていました飯塚市、桂川町については、公道でのリレーを中止することとしました。県としては、この7市町で走る予定をされていました聖火ランナーの皆さんに、何とかして参加していただく機会を作りたいという思いがあります。このため、1日目については平和台陸上競技場、2日目については関門海峡ミュージアムイベント広場でセレブレーションが予定されていますので、聖火ランナーの皆さんには、このセレブレーションにご参加いただくことにしたいと考えています。そして1日目について、平和台陸上競技場の陸上競技トラックを活用して、福岡市、久留米市、糸島市、太宰府市、志免町のランナーの皆さんはここで聖火リレーを行っていただきたいと考えています。2日目については、県実行委員会で選考した飯塚市、桂川町のランナーの皆さんのご意向を確認しました。日にちが前倒しになるということもあり、飯塚市、桂川町のランナーの皆さんは、門司港関門海峡のミュージアムイベント広場でのセレブレーションにご参加いただくことにしたいと思っています。
2つ目の変更点です。セレブレーションの内容ですが、1つ目の平和台陸上競技場については、関係者のみの無観客で開催します。2日目の関門海峡ミュージアムイベント広場については、感染対策を講じた上で、入場者数を1,300名の予定から500名に減らして開催します。北九州市のご意向を踏まえ、このような決定をしました。以上の内容を県実行委員会として決定し、この内容について、オリンピック組織委員会と最終調整を行っているところです。なお、今後、感染がさらに拡大するなど状況が変化した場合には、実施方法を再度変更する場合があります。聖火リレーの実施にあたり県民の皆さんには、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から公道での観覧はできる限り控えていただき、インターネットのライブ中継を積極的にご活用いただくなど、ご自宅等からランナーの皆さんを応援していただければと考えています。よろしくお願いします。そして、関係市町村をはじめ、関係者の皆さんには、聖火リレーが1年間延期となり、そして新型コロナ感染防止といった新たな取組みも必要でした。これまで、ご尽力いただいたことに対し、心より感謝申し上げます。聖火リレーが予定どおり実施できないことについて、本当に残念に思います。しかし、ランナーの皆さんには県民の思いも胸に抱いていただき、そして、この聖火、希望の火を繋ぎ灯していただきたいと思います。
詳細につきましては、後程、実行委員会事務局からブリーフィングします。
続いて、私から呼びかけをさせていただきたいと思います。新型コロナウイルスの新規陽性者数が連休中も200名から300名ぐらいと高い水準で推移しています。本日から福岡市、久留米市をはじめ、県内全域の飲食店に対する営業時間短縮の要請期間に入ります。福岡市、久留米市の飲食店は営業時間を21時までとしていたのを1時間繰り上げ20時までとし、お酒類の提供は19時までにオーダーストップするようお願いします。その他の市町村の飲食店は営業時間を21時まで、お酒類の提供は20時までにオーダーストップするようお願いします。事業者の皆さんにはこのような営業時間短縮を含め、様々なお願いをしているところです。このような要請、措置をとらせていただいているところですが、最も厳しく、また効果的な措置というのは、私たちの心の中にこそあるものだと思っています。県民の皆さんには、日中も含め不要不急の外出自粛をお願いしています。これから感染を封じ込められるか、今日の私たちの行動にかかっています。私たちの行動がこれから10日後、2週間後の福岡県の姿を決めます。私たち自身が慎重かつ責任感を持った行動をとることが重要であると思います。このような観点から、飲食店の皆さんには20時まで、または21時までの営業時間の短縮をお願いをしています。この要請の時間の以降、つまりお店が閉まって以降、飲食店にみだりに出入りをすることは控えていただきたいと思います。そして、路上や公園における集団での飲食、屋外といっても、マスクを外して話をされる、飲食をされる場面は感染リスクが高まります。このような感染リスクの高い行動を絶対に控えていただきたいと思います。今、色々と申し上げましたが、県民の皆さま、事業者の皆さまのご理解、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
(記者)聖火リレーについて、7市町村は予定したコースを走れないということですが、やはりゆかりのある場所を走りたい、ふるさとを走りたいというランナーの声も聞かれています。そのあたり改めて知事の受け止めをお願いします。
(知事)このようなご判断を地元市町村もされました。地元も皆さんも断腸の思いで判断されたと思います。私も、ランナーの皆さんが予定どおりゆかりの地や地元を走りたいという思いはよく理解できます。できる限りそれにお答えしたいと思いましたが、やはりこの感染状況やそのリスクを考えたうえで地元市町村のご判断ですので、これは受け止めざるを得ないと考えています。そのような中でできるだけランナーの皆さんがトーチを持って聖火をつなぐ、これをなんとか実現できないかと思い、平和台陸上競技場のトラックを活用した形でリレーをしていただこうと考えた次第です。
(記者)初日の5市町の方は平和台でトーチを持ってということで、飯塚市、桂川町の方は式典の参加のみということですが、走ることにはなるのでしょうか。
(知事)いえ、関門海峡ミュージアムイベント広場は走るような場所ではありません。そして2日目のコースですので、1日繰り上がるということになります。そのようなことも含めて、県や市町村で選考したランナーについては、それぞれのご意向を確認しました。その上で、門司港のセレブレーション会場での参加がご希望ということででしたので、そのようにさせていただいたところです。組織委員会が選定したランナーについては、この方針について組織委員会で決定されました後に、ご連絡すると承っています。
(記者)これから組織委員会で諮るということですが、これはほぼ確定ということでよろしいでしょうか。
(知事)はい。事務局レベルでの協議を先ほどまで続けており、そのレベルではこの内容で確定と考えています。
(記者)2日目の飯塚市と桂川町の方が、2日目に代替コースを走れないというのは、代替コースとするような場所が見つからなかった理由があるということですか。
(知事)そうです。2日目に代わりのコースとして走っていただく適切な場所がなかったというのが1つあります。
(記者)で、1日目でするにしても、日程が合わなかったということですか。
(知事)そうです。
(記者)セレブレーションに参加するというのは、具体的に何をされるのですか。
(知事)詳細な部分は、私もちょっと分からないところがありますが、まず聖火を点火し、その聖火の前で記念写真を撮っていただくことなどを考えています。
(記者)市町村側から聖火リレーの中止の申し入れという点ですが、これはいつまでという期限はありますか。
(知事)いつまでにというのはありません。本県もぎりぎりまで市町村のご意向を確認しています。また、今後も感染状況等に変化があれば、市町村のお考えもあろうかと思いますのでそのような場合にはぎりぎりまで判断していきたいと考えています。
(記者)聖火リレーとはちょっと離れますが、5月1日にまん延防止等重点措置の適用要請をされていますが、その後の国との協議のやりとりとか、そういった点はありましたでしょうか。
(知事)今日、短くですが、西村大臣とお電話でお話をさせていただき、専門家会議の中で、福岡県の感染状況について非常に危機感を持っているというご意見があったという状況だけお伺いしました。政府で先ほどまで閣僚会議も行われていたと思いますが、今後判断があろうかと思います。
(記者)では、その結果についてはまだ聞いてはいないということですか。
(知事)はい、まだ聞いていません。
(記者)細かい点ですが、福岡市と久留米市からも中止の申し出はあったのでしょうか。
(知事)県として、福岡市と久留米市についてはまん延防止等重点措置の対象区域に考えているので、公道リレーは見合わせるべきと考えているということで、両市のご意見を承りました。両市とも本県と同じお考えだったということです。
(記者)県から投げかけてということですか。
(知事)はい。
(記者)市町村の意向の確認ですが、自発的に自治体の方からあがってきたものなのか。それとも県から意向をあげてくださいという呼びかけをされてあがってきたのですか。
(知事)本県からも全市町村について繰り返しご意向の確認をしています。それに対しての回答と思います。それ以前に申し入れされた市町村もありますが、基本的には本県が市町村のご意向をしっかりと把握する必要がありますので、一回だけではなく確認をしたということです。
(記者)今回の時短ですが、飲食店とか県民の中には繰り返されることで慣れとか辟易している感もあるような感じがしますが、知事としてどうお感じになるのか。それを乗り越えるために、どう強く訴えていかないといけないというお考えがあれば教えてください。
(知事)まず飲食店等の事業者の皆さんは、これまでも本当に歯を食いしばってご協力をいただいていますことに心から感謝申し上げます。そして再びこのような強い要請を全県下でお願いをせざるを得ないということになり、大変心苦しく思っています。しかし、例えまん延防止等重点措置が適用されることとなったとしてもこの措置を一日でも早く解除できるように、そして我々が安心して生活できる社会が取り戻せるようにぜひご協力をお願いします。飲食店等の事業者の皆さんだけが店を閉めれば感染が防止できるものではありません。行こうと思っているおでかけやお買い物が今必要なことなのか、急ぐものなのか、本当に不要不急でないのかということをもう一度立ち止まってしっかり考えて、責任ある行動を取っていくことが私たち自身に求められていることであり、それが最大の措置だと思っています。県民の皆さんにはそのような観点から、大切な人の命を守るためにも慎重で責任ある行動をぜひお願いします。
(記者)西村大臣とお話されたということですが、閣僚会議等にまん延防止適用を図ることについて、前向きに検討するというような話もあったのでしょうか。
(知事)私から早期にまん延防止等重点措置の適用についてご判断いただきたいと先般申し上げていますので、今日は改めてそういうことはありません。ただ、今日の専門家会議のご意見について情報提供いただいたということだけです。
(記者)専門家会議ではどういったご意見が出たということですか。
(知事)福岡県は新規陽性者数が連休中も300人にのぼるといった状況もあり、病床の使用率も上昇しているということから、危機感を持って見ているということでした。
(記者)ゴールデンウイーク中の人出の関係ですが、強い呼びかけで、夜間等は一定の効果が見られるとされる一方で、日中の人出はこれまで抑えられていないのではないかという声がありますが、知事は呼びかけの効果が十分上がっていると、今の時点でどう考えていますか。
(知事)夜間は繁華街を含む人出がかなり減っているというデータも見ています。ただやはり昼間の人出が減っていません。どうしても必要なお仕事や学校等までやめようと言っているわけではありません。今本当に必要なのか、あるいは急ぐ外出であるかどうかということをもう一度立ち止まって考えていただき、人との接触機会を出来るだけ我々自身も減らすことができるよう努力をしていくべきだと思っています。
(記者)もう少し早く、より強い措置を採らなかったのかという声もあると思うのですが、そこについてはどうお考えですか。
(知事)そのようなご意見についてはしっかり受け止めさせていただきたいと思います。しかし、本県では4月20日から福岡市、その後久留米市とも連携して、営業時間短縮の要請をし、またその段階から県民の皆さんには夜間のみならず日中も不要不急の外出も控えてほしいというお願いをしています。これは非常に厳しい要請であったと考えています。感染してから発症するまでの期間が10日から2週間と言われていますので、この措置の効果をしっかり見極める必要があるということで見てきました。ただ、5月1日に若干減少傾向にあった陽性者数が再び350人台となり、陽性者数が増加傾向に転じた転換点であると判断し、その日直ちに西村大臣にまん延防止等重点措置を要請しました。そのような経緯についてご理解をいただければと思っています。
(終了)