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この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。
この知事記者会見録の模様は、 ふくおかインターネットテレビ 動画配信しています。
(1)7月5日からの大雨により被災された要配慮者に対して県内の旅館、ホテルの無償提供を行います!
(保健医療介護総務課・福祉総務課)
(2)7月5日からの大雨により被災された中小企業に対する金融支援を強化します。
<県制度融資「緊急経済対策資金」緊急特別融資枠による支援>(中小企業支援課)
災害対策の関係で2件報告をします。
まず初めに、今回の大雨により被災された要配慮者に対して、県内の旅館、ホテルのご協力により、部屋を無償提供していただきます。
このたび、福岡県と福岡県の旅館ホテル生活衛生同業組合との間で、こういった災害発生時に避難所として円滑に利用してもらえるよう、協定を結んでおり、その協定に基づき、要配慮者を受け入れていただくことになりました。
対象者は、住宅が損壊するなどして避難所等で生活をされている要介護あるいは要支援の高齢者、障がい者、妊産婦など特別な配慮が必要な方とその介助者の方です。
提供の内容は、宿泊、食事及び入浴です。ただし、専門的な介護や、特別な配慮を要する食事といったものの提供は除かれます。
費用については、個人の負担はありません。
申し込みの受け付けは、朝倉市の健康課、東峰村の保健福祉課、両市村の中に設置されている各避難所において、あす7月11日火曜日から行います。
また、具体的な入室については、旅館、ホテルの空き室の状況等を踏まえて調整します。
また、入室後は、本人の同意を得た上で、県の保健師等による健康チェックや健康相談を行います。
もう一つは、同じく今回の大雨により被災された中小企業に対する金融支援の強化です。
朝倉市、朝倉郡、田川市南部を中心に、県内の中小企業に大きな影響が出ています。被災された中小企業の施設・設備の復旧等を速やかに実施されるよう後押しすることによって、これらの事業者の経営の早期の回復を図りたい、そのための金融支援を行うことが必要だと考えてきました。
先般既に、今回の大雨を知事指定風水害に指定し、被災中小企業を県制度融資「緊急経済対策資金」の融資対象としたところですが、今回さらに、この制度の中に融資条件をより有利にした「緊急特別融資枠」を設定することとしました。
この融資枠は、通常の「緊急経済対策資金」制度よりもさらに金利を0.4%下げ、仕上がり0.9%とします。
また、融資限度額についても、既存の融資枠1億円とは別に3,000万円設定します。
また、保証協会への保証料率についても、全て県が補塡することによって、仕上がり保証料率の中小企業の負担はゼロとします。
この制度の内容等について商工会、商工会議所の経営指導員が被災された地域の中小企業を直接訪問することなどによって周知を図り、活用を促します。
(記者)ホテルの無償提供の件ですが、大体どれぐらいの利用を見込んでいますか。
(知事)組合数が全体で286です。そこで順次ご協力いただける会員数を増やしています。実際、申し込みを受けてからどれぐらいの方が申込みされるか、その状況を見ながらになります。30室程度はすぐに確保できると思いますが、申し込みの状況を見ながら、また組合と色々相談をしていきたいと考えています。
(記者)30室は既に確保できていますか。
(知事)今、30室程度は確保していますが、具体的にどのぐらいの方が申込みされるかで増やしていくということです。
(記者)これは朝倉地域以外でも泊まれますか。
(知事)全県下の会員の方々に呼びかけています。ただ、入室される際には、できる限り被災者の方の利便性や気持ちに応えることができるように受け入れ先を調整しようと思います。
(記者)期間は当面ということですか。
(知事)避難所がどれぐらいの期間運営されるかなどの状況を見ながらということですが、とりあえずこのような制度をスタートさせ、皆さん方のご要望に応えていきます。
(記者)食事は3食用意されるのですか。
(知事)3食を用意しています。
(記者)もう一つの中小企業の件ですが、これは既に7日から始めている部分もあると思うのですが、申し込みは既にありましたか。
(県)まだ申し込みはありません。
(知事)制度の周知を図っていきます。それを前提としまして、今回、特別の枠をつくってより有利な条件で活用いただこうとしています。ただ、現状が被災された直後ということもあって、どの程度被害を受けており、それを今後どういう形で事業展開を考えていくかというのは、もう少し先なのかもしれません。ただ、すぐにでもやりたい方もいらっしゃるかと思い、前広に準備をし、皆さんのニーズに応えていきたいと思います。
もとの事業を再開しようという気持ちが萎えないようにすることが非常に大事だと思いまして、このようなお手伝いをする、支援をする制度をあらかじめお知らせすることが大事だろうと私自身は思っています。
(記者)該当する地域には、大体どれぐらいの中小企業がありますか。
(知事)今、具体的に地域の資料を調べているところです。ただ、5年前の北部豪雨災害で似たような制度をつくったときは、大体15億円ぐらい借りられていますので、今回、40億円程度の枠を用意して対応したいと考えています。
(記者)この2件を含め、今後も県として支援を考えていると思いますが、気構えをお願いします。
(知事)被災地で、当座、急いでやらなければいけないのが、人命の救助や孤立集落の解消、道路の啓開、要するに復旧復興のためにも道路を整備する必要があります。そういった段階を追って、また緊急性に合わせて色々な活動を行っていますが、どんどん段階を経ていくと、ニーズが変わっていきます。まずは復旧に入り、それから復興に入っていきますが、そこをスムーズにやっていく、次のフェーズに移りやすくするために、あらかじめ色々検討し、ニーズを把握し、対応していきたいと思っています。
(記者)ホテルの無償提供の件です。30室程度を既に用意しているということですが、早ければ明日から入れるという理解で良いですか。
(知事)はい、調整をすれば可能です。
(記者)あと、組合員数が286ということですが、これは組合員1が旅館やホテルの数ということですか。
(知事)最低限それだけあります。
(記者)融資の件ですが、限度額は既存の融資限度額1億円とは別枠ということで、先日、発表したものとはまた別に、これを新たに設けていて、両方を受けることができるということですか。
(知事)できます。
(記者)先日の条件と比べて、今回の融資枠などの条件面は異なりますか、一緒ですか。
(知事)今回の大雨を「知事指定風水害」に指定したことによって、緊急経済対策資金の1億円の制度融資を一定の要件のもとで使えるようになりました。今回は、設備投資や修復をより一層加速するために、その借り入れ条件を良くするため、同じ対象の人であっても、3,000万円まではこういった有利な条件で借り入れることができる制度をつくるということです。
(記者)ホテルの無償提供について、非常に住みやすいところに要援護者・配慮者の方が住めるのは良いですが、避難所に提供される情報から遠ざかるリスクがあると思います。そうした最新の情報を彼らに提供する点についてはどう考えますか。
(知事)どの旅館・ホテルに入るかは、ある程度調整をして入っていただきます。そのため、どこにどなたがおられるかはわかっています。健康や福祉という観点から色々ご要望に応えていくという意味でスタッフがお知らせすることになると思います。
(記者)例えば、仮設住宅の抽選が始まるタイミングですね。
(知事)そのような状況をお知らせすることになると思います。直接訪問する場合と連絡等を別途するなど、方法は、色々あると思います。指定避難所から移られたときに、どこにどなたがおられるかはわかっていますので、多様な手段で実施したいと思います。
(記者)ホテルの費用は県の負担ですか。
(知事)これは、法律上、最終的には国が県に対して補塡してくれることになりますが、当座は県が負担します。
(県)災害救助法で国・県が負担することになっています。
(記者)費用は国と県が負担するということですか。
(県)負担するということです。
(記者)もう一点、融資制度の件ですが、対象となる企業は、例えば、直接被災はしていないが、取引先が被災して取引がなくなり当面の運転資金に困っている方も対象になり得ますか。
(県)基本的には直接の被災者になります。
(終了)