古来、動物は人にとって身近な存在で、その姿はさまざまな形で表されてきました。古くは洞窟や古墳の壁画などにも描かれています。近現代の絵画や彫刻などにおいては、人間と近しい仲間として、あるいは脅威の存在として、ときに愛らしく、ときに猛々しく、バラエティ豊かに表現されてきました。また、縁起が良いとされる動物たちは、健康や豊穣などのシンボルとして、今なお人々の願いが込められています。
本展では、そんな動物たちがモチーフとなっている作品を集めました。筑後出身画家の近代洋画や、縁起物として動物が登場する日本画や染織、心やすらぐ彫刻作品のほか、福岡藩黒田家に代々仕えた絵師である尾形家の絵画資料や久我コレクションの九州古陶磁も紹介します。さまざまな造形で表現された動物たちに囲まれる時間を過ごしてみませんか。
人の暮らしのそばにあった身近なトモダチである動物たちの姿をお楽しみください。