県内経済の動向 −平成16年9月−
概要
福岡県の景気は、輸出や生産は増加が続いており、消費も持ち直しつつあるなど全体としては着実に回復している。
県内経済の先行きについては、企業部門の改善が家計部門へ波及することにより持続的な景気回復が見込まれるが、原油価格の動向等には留意する必要がある。
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1生産
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自動車はこのところ過去最高水準の操業となり、ICは2か月連続で前年を上回るなど、生産全体としては過去6年間で最高水準となっている。
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2貿易
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輸出は、アジア向けが前年を上回って推移し、西欧向けや北米向けも前年を上回るなど、増加が続いている。
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3消費
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全体としては、持ち直しつつある。
需要動向をみると、消費支出はサービス支出を中心に増加が続いており、経常収
入も前年を上回っている。また、消費者マインドも改善している。
販売動向をみると、スーパー販売額は弱い動きが続いているものの、百貨店販売額やコンビニエンス・ストア販売額は3か月ぶりに前年を上回っている。また、旅行業取扱額は前年を上回って推移している。一方、新車登録台数はこのところ前年を下回っている。
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4設備投資
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平成16年度の投資額は、非製造業において前年を上回る投資が計画されるなど、
増加が見込まれる。
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5住宅投資
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分譲住宅は好調に推移しているものの、全体としてはおおむね横ばいとなってい
る。
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6公共投資
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公共工事請負額は、総じて低調に推移している。
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7企業景況
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大企業においては改善しており、中小企業においても改善の方向にある。
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8企業倒産
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倒産件数は、過去5年間で最少となっている。
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9雇用
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新規求人数は引き続き前年を上回り、有効求人倍率も緩やかな上昇が続いており、完全失業率も高水準ながら3四半期連続で低下するなど、改善の動きがみられる。
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10物価
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消費者物価(生鮮食品を除く総合)は、4年7か月連続で前年を下回っている。
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11金融
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金融機関の貸付金残高は、前年を下回って推移している。
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参考
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株式相場(日経平均株価)は7月に入り下落していたが、8月中旬以降上昇し、直近では1万1000円台となっている。
(日経平均株価 平成16年 9月 14日現在 11,295.58円)
(日経平均株価 直近の最高値 平成16年 4月 26日現在 12,163.89円)
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対米ドル円相場は、米金利先高感などから円安となり111円前後で推移していたが、このところ円高方向となり、直近では109円台となっている。
(対米ドル円相場 平成16年9月 14日現在 109. 75円)
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長期金利は7月下旬以降横ばいで推移していたが、景気の減速懸念からこのところ低下傾向となり、1.5%前後で推移している。
(新発10年国債利回り 平成16年9月 14日現在 1.520%)
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原油価格は、4月初旬36ドル前後で推移していたが、中旬以降急騰し、8月中旬には一時50ドルをうかがう状況となったがその後やや下落し、このところ43ドル前後となっている。
(原油価格(WTI) 平成16年9月 14日現在 43.87/バレル)
(ガソリン価格(福岡地区) 平成16年8月 114円/L)
○ 米国株価 NYダウ 平成16年9月 14日現在 10,318.16ドル
ナスダック 平成16年9月 14日現在 1,915.40
注)景気動向の判断に用いている主要経済指標については、指標毎に調査・集計時点(月)が異なるため、複数の指標を比較して利用される際にはご注意下さい。
※「県内経済の動向」は奇数月に公表します。また、偶数月には、経済指標を最新データに更新し、速報として公表します。