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県内経済の動向 −平成16年1月−

概要

福岡県の景気は、輸出は増加基調で生産も改善の動きが続き、消費も底固さがみられるなど全体としては回復しつつある。

県内経済の先行きについては、アメリカ経済の回復や中国経済の拡大などの好影響により着実な回復が期待される。

 

1生産

自動車は高水準の操業が続いており、鉄鋼も好調に推移するなど生産全体としては改善の動きが続いている。

2貿易

輸出は、アジア向けが中国を中心に前年を上回って推移しており、全体としては増加基調が続いている。

3消費

全体としては横ばいで推移しているものの、底固さがみられる。

需要動向をみると、勤労者世帯消費支出は、12月は前年を下回ったものの、このところ底固さがみられる。

販売動向をみると、スーパー販売額は弱い動きが続いているものの、百貨店販売額、コンビニエンス・ストア販売額はおおむね横ばいとなっている。家電販売額はおおむね好調に推移している。また、新車登録台数は2か月ぶりに前年を上回った。

4設備投資

今年度の投資額は中小企業においても増加の兆しがみられ、全体として持ち直しに向けた動きがみられる。

5住宅投資

貸家は堅調に推移しており、また、分譲住宅が2か月ぶりに前年を上回るなど全体としても4か月連続で前年を上回っている。

6公共投資

公共工事請負額は、前年を下回って推移している。

7企業景況

総じて厳しく推移しているものの、改善の兆しがみられる。

8企業倒産

倒産件数は、前年を下回って推移している。

9雇用

完全失業率は高水準で推移しているものの、有効求人倍率は緩やかに上昇し、新規求人数も引き続き前年を上回るなど一部に改善の動きもみられる。

10物価

消費者物価は4年2か月連続で前年を下回っている。

11金融

金融機関の貸付金残高はおおむね前年並みで推移している。

 

 

参考

○ 株式相場(日経平均株価)は、11月中旬以降上昇し、1月19日には約3か月ぶりに1万1,000円台を回復したがその後下落し、このところ1万400円台で推移している。

(日経平均株価 平成16年2月9日現在  10402.61円)

(日経平均株価の直近の最高値 平成15年10月20日現在 11161.71円)

○ 対米ドル円相場は、12月中旬以降円高が進み1月下旬以降105円台から106円台で推移している。

(対米ドル円相場 平成16年2月6日現在  106.03円)

○ 長期金利は、このところ1.3%前後で推移している。

(新発10年国債利回り 平成16年2月6日現在 1.270%)

○ 米国株価  NYダウ  平成16年2月6日現在 10593.03ドル

ナスダック 平成16年2月6日現在 2064.01

 

 

 

 

 

10 福岡県累積動向指数(累積DI)グラフ(1965年4月〜)


(参考)累積景気動向指数(累積DI)

毎月公表している景気動向指数の月々の値を累積したものが累積景気動向指数(累積DI)です。累積(DI)はある基準年月(1965年4月)を0とし、次式により月々累積して求めています。

累積DI(当該月分)=前月の累積DI+(当該月のDI−50)

累積DIは、基調的な動きをわかりやすく、視覚的にとらえやすいという利点をもっています。

なお、グラフのシャドウ部分は、景気の後退期をあらわしています。

 

11 景気基準日付(景気の山、景気の谷)の設定


(参考)景気基準日付

景気の拡張局面と景気の後退局面を分ける景気の転換点のことであり、景気動向指数の一致指数から作成されるヒストリカルDI(HDI)が50%を超える、もしくは切るときが景気の拡張局面と後退局面を分ける転換点となります。HDIが50%ラインを上から下に切るときが景気の「山」、下から上に切るときが景気の「谷」といわれています。

※HDI:通常使用している一致指数から不規則変動を除去したもの