福岡県の景気は、消費は引き続き横ばいで推移しているものの、輸出は増加基調を保ち、生産も上昇の動きがみられるなど全体としては緩やかな改善の動きが続いている。

県内経済の先行きについては、アメリカ経済の回復や株価の上昇により好影響が期待されるが、今後の株価・長期金利や海外経済の動向などに十分留意する必要がある。

１生産

自動車は高水準の操業が続いており、鉄鋼も好調に推移するなど生産全体としては改善の動きが続いている。

２貿易

輸出は、アジア、西欧向けが前年を上回っており、全体としては増加基調が続いている。

３消費

全体としては横ばいで推移している。

需要動向をみると、勤労者世帯消費支出は３か月ぶりに前年を下回った。

販売動向をみると、百貨店販売額はおおむね横ばいとなっており、スーパー販売額は弱い動きが続いている。新車登録台数は、普通車が新型車投入効果により増加しており、全体としては前年を上回った。

４設備投資

全体としては依然慎重な姿勢が続いているものの、製造業では持ち直しの兆しがみられる。

５住宅投資

６月は住宅ローン減税が今年末で期限切れとなることをにらんだ駆け込み需要などから前年を大幅に上回ったが、７月は再び減少に転じた。

６公共投資

公共工事請負額は、前年を下回って推移している。

７企業景況

総じて厳しく推移しているものの、改善の兆しがみられる。

８企業倒産

倒産件数は、３か月ぶりに前年を下回った。

９雇用

完全失業率が高止まりで推移しているものの、就業者数は好調な操業を続けている製造業などを中心に前年を上回り、また新規求人数も引き続き前年を上回るなど一部に改善の動きもみられる。

10物価

消費者物価は３年９か月連続で前年を下回っている。

11金融

金融機関の貸付金残高はおおむね前年並みで推移している。