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冬の野鳥観察会 in 飯塚市立八木山小学校
福岡県野生鳥獣保護モデル校の八木山小学校で、冬の野鳥観察会が開催されました。
飯塚市立八木山小学校では、全校生徒を対象とした恒例行事として、学校周辺をフィールドとした野鳥観察会を年2回実施しています。
今回は令和4年度の「冬の野鳥観察会」の様子をお知らせします。
【実施日時】 事前学習会及び野鳥観察会 令和5年1月13日 金曜日
【実施場所】 飯塚市立八木山小学校 及び その周辺
【講師】 日本野鳥の会筑豊支部の皆さん
事前学習会
観察会前に、日本野鳥の会筑豊支部の方を講師に、事前学習会が開催されました。
まず、双眼鏡の使い方を教えてもらいました。双眼鏡は観察したい物の方向へ体を向けて両手で持ちます。いきなり野鳥を見ようとせず目印となるものを決めて、下から上に双眼鏡を動かして野鳥をとらえます。
次に、ウグイス・ジョウビタキについて、動画を見ながら鳴き声や体の色などの特徴を学習しました。
また、野鳥は暮らし方で夏鳥、留鳥、冬鳥に分けられ、「野鳥の暮らし方を知ることは野鳥を理解するために大事なこと」だと教わりました。
双眼鏡の使い方を教わります
講義内容を踏まえ、双眼鏡を使って観察の練習をしました
ウグイスの鳴き方(2種類)について学習しました
【ジョウビタキ(雌)】 【ジョウビタキ(雄)】
ジョウビタキの雌・雄について学習しました
・ジョウビタキの雌と雄は、色が全然違うことを学びました。また、雄の頭はヘルメットを被ったようになっています。(ギンヘルと言われています。)
野鳥観察会
小学校周辺の散策
児童全員で、小学校周辺を散策しながら野鳥観察を行いました。
野鳥の姿が見えたら立ち止まり、各自双眼鏡を使って観察。その都度、講師の方から観察した野鳥の解説を受ける、というスタイルの観察会でした。
当日は小雨が降っていましたが、遠くの野鳥の様子もよく観察でき、電線の上にとまっていたハシボソガラス、電線の上に一緒にとまっていたセグロセキレイとホオジロ、事前学習の時に学んだ「チャッ、チャッ」と地鳴きするウグイス、波型に飛ぶヒヨドリ等、たくさんの野鳥を観察することができました。
講師からは、それぞれの野鳥の体、口ばしの色、羽、鳴き声、暮らし等、様々な話を伺いました。
普段の通学の時に何気なく歩いているところで少し足を止めて空を見上げてみると、たくさんの種類の野鳥を観察することができ、児童たちは、身近な場所に多くの野鳥が生息していることを知ることができました。
電線の上にとまっているハシボソガラスを発見!
奥にいるアオジを観察しています
講師による口頭での野鳥の説明を聞いています
下の川にいるクサシギを観察しています
電線の上にとまっているセグロセキレイ
活動のまとめと終わりの会
観察会のあと、観察した野鳥の名前をホワイトボードに書きました。
午前9時50分から約1時間25分の観察で、鳴き声だけ聞こえたものも含め、合計22種類、たくさんの野鳥を観察することができました。
前日の下見よりも多くの野鳥を観察することができました!
その後、講師の方から観察した野鳥について解説してもらいました。
冬鳥は、アオジ、カシラダカ、クサシギ、ジョウビタキ、シロハラ、ツグミ、
留鳥は、ウグイス、エナガ、カワラバト、カワラヒワ、キジバト、キセキレイ、シジュウカラ、スズメ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、ヒヨドリ、ホオジロ、メジロ、モズを観察できました。
講師の方からは、「事前に下見した時は19種類見られたが、それよりも多く見られて良かった。また次回を楽しみにしています」「春になれば夏鳥が飛来してくるので、ぜひ冬鳥との違いに注目して今後も観察を続けてほしい」といったお話がありました。
冬鳥について解説してくださる講師の方
今日の観察会の感想を児童2人が、発表しました。
「冬鳥も見られたし、夏にも見た留鳥も見られたから良かった。ホオジロも間近で見られて良かった。とてもキレイだった。」「たくさんの鳥を見られて良かった。」という感想がありました。
校長先生からのおわりの挨拶では、「違う種類の鳥も一緒にいた。ジョウビタキもばっちり見られてとても良かった。」「私たちは鳥を通して自然を学んでいるので、鳥を通して自然を守っていきましょう。」といったお話がありました。
年2回の観察会に参加してきた八木山小学校の高学年児童は、本当に良く野鳥のことを知っていて驚きます。低学年児童も、講師の方のお話に耳を傾けたり、野鳥を見つけると双眼鏡を使用してじっくり観察するなど、積極的に参加していました。
今後も野生鳥獣保護モデル校育成事業を通して、子ども達が身近な野鳥に親しみ、自然を大切にする心を育む手助けができるとうれしいです。