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令和5年度入学生用 福岡県高等学校・中高一貫教育校案内「展望」
福岡県立高等学校・中高一貫教育校案内「展望」
「展望」は、福岡県立高等学校・中高一貫教育校の概要や特色などを分かりやすく整理したものです。志望校選択の参考資料として御活用ください。
目次
第1部 県立高等学校の概要
第1章 高校教育の制度
第2章 多様な学びのニーズに対応した高等学校の特色
第1節 単位制高校
第2節 総合学科高校
第3節 総合型高校
第3章 全日制過程
第1節 教育課程、教科・科目
第2節 普通科
第3節 農業に関する学科
第4節 工業に関する学科
第5節 商業に関する学科
第6節 水産に関する学科
第7節 家庭に関する学科
第4章 定時制課程
第5章 通信制課程
第2部 県立中学校・県立中等教育学校の概要
第2章 県立中学校
第3部 授業料、奨学金制度等
第1部 県立高等学校の概要
第1章 高校教育の制度
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1 学習内容の分化・高度化
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高等学校(以下「高校」といいます。)には、学習時間、修業年限、学習方法等の違いにより全日制、定時制、通信制の3つの課程があります。
高校では、中学校での学習を基礎として、より分化・高度化した教科・科目を学習します。
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さらに、教科・科目の選択幅が広がり、学科やコース、類型によって学習する教科・科目や内容が大幅に異なるなど、それぞれの専門性を高める内容になっています。
2 進級・卒業
進級・卒業するには、各高校で定められた教科・科目を履修し、単位を修得することが条件となります。
50分の授業を1年間に35回受けて、1単位とされます。例えば、「現代の国語」という科目が年間を通して1週間に2時間(2時間×35回=年間70時間)の授業が行われる場合には「2単位」となります。
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その単位を修得するためには、出席時数や定期テスト、論述やレポートなどの成績が、あらかじめ定められている基準に達していることが必要であり、その基準に達したと認められれば、「現代の国語」の例でいえば「2単位修得」ということになります。
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3 通学区域
県立高校には通学区域が定められており、生徒・保護者等の居住地によって、志願することのできる学校や課程、学科、コースが決まります。
全日制課程のうち、普通科の通学区域は13の学区に分かれています。理数科及び英語科は、北九州、福岡、筑後、筑豊の各地区を通学区域としています。また、農業、工業などの職業教育を主とする専門学科や総合学科、普通科の体育コース、国際文化コースなどの特色あるコース及び単位制高校は、県内全域を通学区域としています。
定時制課程、通信制課程の通学区域は、すべて県内全域となっています。
通学区域の詳細については、ホームページ上の「福岡県立高等学校の通学区域」を参考にしてください。
4 教科書
教科書は、各高校で定められたものを指定の書店で各自購入することとなります。
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第2章 多様な学びのニーズに対応した高等学校の特色
第1節 単位制高校
1 自分で時間割を作ります。
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単位制高校では、学校が定めた学年ごとの教育課程やホームルームごとの時間割に基づいて学習するのではなく、自分の学習する科目の計画に基づいて、多くの科目の中から得意な科目や興味のある科目を中心に時間割を組むことができます。
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ただし、必ず学習しなければならない科目や、学習する順序が決められた科目があることに注意する必要があります。
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2 マイペースで学習できます。
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定時制と通信制の単位制高校では、学年の区分がないことに加えて修業年限が「3年以上」と弾力的なので、自分の目的や事情に応じて計画的に学習することが可能です。
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しかし、修得単位を積み重ねて卒業するためには、見通しを持って科目を選択できる計画性と、計画を実行できる自己管理能力とが必要です。
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学校名
所在地
課程
設置学科
北九州市門司区
全日制
普通科
北九州市戸畑区
定時制
普通科
福岡市博多区
定時制
普通科・情報科学科
通信制
普通科
大牟田市 定時制
普通科
田川市 定時制
普通科
(注) ひびき高校、博多青松高校、大牟田北高校、西田川高校の定時制は、1部(午前)、2部(午後)、3部(夜間)があり、自分が在籍する部の授業を中心に受けることになります。
第2節 総合学科高校
1 自分で時間割を作ります。
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総合学科では、各学科に共通する各教科・科目(国語、数学など)から、主として専門学科において開設される各教科・科目(工業・商業など)まで、バラエティに富んだ教科・科目が用意されています。これらのさまざまな教科・科目の中から、自分の興味・関心や将来の進路希望に応じて勉強したい科目を選び、必履修科目や原則履修科目を組み合わせて、自分で3年間の時間割を作ります。
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2 系列は設定されています。
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科目選択の参考になるよう、関連する科目を科目群=系列としてまとめています。系列やコース学科と違って所属ではないので、系列にこだわらず自由に科目を選択することもできます。
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3 進路をじっくりと見つめることができます。
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科目選択や進路選択のガイドラインが充実しています。特に「産業社会と人間」という科目の中で、自己理解から将来の人生設計まで、進路に関する学習が深められるようになっています。
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学校名
所在地
課程
設置学科
豊前市
全日制
総合学科
糟屋郡粕屋町
全日制
総合学科
福岡市早良区
全日制
総合学科
大牟田市
全日制
総合学科
嘉麻市
全日制
総合学科
宮若市
全日制
総合学科
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第3節 総合型高校
1 学科を越えて科目を選択できます。
総合型高校では、自分の属する学科の科目以外に、学科の枠を越えて開設されている「総合選択科目」の中から興味・関心に応じて科目を選択履修することができます。この幅広い選択を可能にしているシステムを総合選択制と呼んでいます。
2 学習内容の一層の多様化が可能となります。
各学科の専門教育に関する学習内容をはじめ、他の学科に関する学習内容を選択できることから、学習内容の多様化・複合化が可能となります。
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学校名
所在地
課程
設置学科
大川市
全日制
普通科、住環境システム科
朝倉市
全日制
普通科、食農科学科
田川市
全日制
農業食品科、工業システム科、ビジネス科学科
嘉穂郡桂川町
全日制
普通科、農業食品科、工業科、情報科
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第4節 特色のあるコースを持つ普通科高校
生徒の多様な個性を伸ばすために特色あるコースを設けている普通科の学校です。
詳しくは、「第3章 第2節の2 普通科の特色あるコース」を参照してください。
第3章 全日制課程
第1節 教育課程、教科・科目
1 教育課程
3年間に学習する各教科・科目、総合的な探究の時間及び特別活動の目標を実現するよう各学校の教育目標に基づく課程や学科の特色に応じ、授業時数や単位数との関連において総合的に組織した教育計画を教育課程といいます。特別活動には、ホームルーム活動、生徒会活動、学校行事があります。
全日制課程における各教科・科目及び総合的な探究の時間の授業は、年間35週行うことを標準としています。また、週当たりの授業時数は、30単位時間(1単位時間は50分)を標準としています。
週当たりの授業時間数は高校によって異なります。各高校はそれぞれの校風や伝統、生徒の実態等を踏まえて、多くの選択科目を設けるなど特色ある教育課程を編成しています。さらに、教育課程に関しては、多くの高校で文系や理系などの「類型」を設けて、生徒の多様な進路希望に対応しています。
2 学習する教科・科目
高校で学習する各教科には、それぞれいくつかの科目があり、生徒はこれらの科目を組み合わせて学習することになります。すべての高校生が学習する各学科に共通する教科・科目のほか、主として専門学科において開設される教科・科目があります。
◯各学科に共通する各教科等
教科等 科目 国 語
現代の国語、言語文化、論理国語、文学国語、国語表現、古典探究
地理歴史
地理総合、地理探究、歴史総合、日本史探究、世界史探究
公 民
公共、倫理、政治・経済
数 学
数学I、数学II、数学III、数学A、数学B、数学C
理 科
科学と人間生活、物理基礎、物理、化学基礎、化学、生物基礎、生物、地学基礎、地学
保健体育
体育、保健
芸 術
音楽I、音楽II、音楽III、美術I、美術II、美術III、工芸I、工芸II、工芸III、書道I、書道II、書道III
外国語
英語コミュニケーションI、英語コミュニケーションII、英語コミュニケーションIII、論理・表現I、論理・表現II、論理・表現III
家 庭
家庭基礎、家庭総合
情 報
情報I、情報II
理 数
理数探究基礎、理数探究
総合的な探究の時間
教科 科目 農 業 農業と環境、課題研究、総合実習、作物、野菜、果樹、草花、農業経営、農業機械、食品製造、生物活用、植物バイオテクノロジー など 工 業 工業技術基礎、課題研究、実習、製図、工業技術英語、工業管理技術、機械工作、機械設計、電子機械、建築構造設計、工業化学 など 商 業 ビジネス基礎、課題研究、総合実践、マーケティング、簿記、財務会計I、原価計算、管理会計、情報処理、プログラミング など 水 産 水産海洋基礎、課題研究、総合実習、海洋情報技術、漁業、航海・計器、船舶運用、海洋環境、水産流通、マリンスポーツ など 家 庭 生活産業基礎、課題研究、生活産業情報、生活と福祉、ファッション造形基礎、フードデザイン、調理 など 看 護 基礎看護、成人看護、老年看護、小児看護、母性看護、精神看護、在宅看護、看護臨地実習 など 情 報 情報産業と社会、課題研究、情報の表現と管理、情報テクノロジー、情報セキュリティ、ネットワークシステム、データベース、情報デザイン、コンテンツの制作と発信 など 福 祉 社会福祉基礎、介護福祉基礎、コミュニケーション技術、生活支援技術、介護過程、介護総合演習、介護実習、こころとからだの理解、福祉情報 理 数 理数数学I、理数数学II、理数数学特論、理数物理、理数化学、理数生物、理数地学 体 育 スポーツ概論、スポーツI、スポーツII、スポーツIII、スポーツIV、スポーツV、スポーツVI、スポーツ総合演習 音 楽 音楽理論、音楽史、演奏研究、ソルフェージュ、声楽、器楽、作曲、鑑賞研究 美 術 美術概論、美術史、鑑賞研究、素描、構成、絵画、版画、彫刻、ビジュアルデザイン、クラフトデザイン、情報メディアデザイン、映像表現、環境造形 英 語 総合英語I、総合英語II、総合英語III、ディベート・ディスカッションI、ディベート・ディスカッションI、エッセイライティングI、エッセイライティングII
第2節 普通科
1 普通科
各学科に共通する教科として、国語、地理歴史、公民、数学、理科、保健体育、芸術、外国語、家庭、情報があり、各教科は更にいくつかの科目に分かれています。
普通科は、3年間を通して、これらの教科・科目及び総合的な探究の時間を各学校が定めた教育課程に従って必履修又は選択科目として学習します。学校や学科の特色に応じ、主として専門学科において開設される各教科・科目や学校設定教科・科目を履修できる学校もあります。
普通科の課程を終えた後、大学、短大、専門学校等への進学を目指す生徒や、就職して実社会に出ていく生徒など、その進路は様々です。したがって、自分が高校で何を勉強して、将来それをどう生かすのかという目的意識を持つことが大切になります。
2 普通科の特色あるコース
生徒の多様な個性(興味・関心、能力・適性等)に対応して普通科の中に特色あるコースを設けています。この特色あるコースでは、各学科に共通する教科・科目の学習のほかに、次のような専門的な学習を行います。
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第3節 農業に関する学科
1 農業に関する学科
社会人としての一般教養を身に付けるとともに、将来、農業を営んだり、農業関連の産業に従事したりするために必要な知識・技術を学習します。
2 各学科の特色
学科 | 設置校 |
学科の特色 |
農業技術科 | 行橋 | 作物・花・野菜・果樹の栽培や家畜の飼育、バイオテクノロジーや情報処理等について学び、農業経営者や技術者を目指します。 |
都市園芸科 | 福岡農業 | |
園芸技術科 | 糸島農業 | |
久留米筑水 | ||
システム園芸科 | 八女農業 | |
生産技術科 | 八女農業 | |
動物ペット科 | 八女農業 | |
動植物活用科 | 糸島農業 | 農業生産や家畜の飼育、食品製造の基本的な知識・技術、農産物の流通・消費経済や情報処理等について学び、農業経営者や流通部門関連企業の技術者を目指します。 |
食品流通科 | 久留米筑水 | |
食農科学科 | 朝倉光陽 | |
農業食品科 | 遠賀 | |
田川科学技術 | ||
嘉穂総合 | ||
食品科学科 | 福岡農業 | 食品加工、製造、分析や微生物の特質と発酵等の専門的な知識・技術について学び、農業関連産業の技術者を目指します。 |
糸島農業 | ||
食品開発科 | 八女農業 | |
環境緑地科 | 行橋 | 環境の緑化と保全や農地、山林の開発造成、造園や測量技術等について学び、農業関連産業の技術者を目指します。 |
造園デザイン科 | 久留米筑水 | |
環境活用科 | 福岡農業 | |
生活科学科 | 糸島農業 | 農業及び食品についての学習を基礎に、食物、被服、保育、情報などに関する学習を通して、家庭生活を豊かにする知識・技術を身に付けます。 |
3 卒業後の進路(令和4年3月卒業生)
進学 46.5% |
就職 50.8% |
自営・その他 2.7% |
大学・短大 16.0% 専修・各種 30.5% (専攻科を含む) |
農林水産業、食品製造業、食品流通業 造園土木業、建設業、JA、サービス業 公務員等 |
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4 取得を目指す資格等
農業技術検定、食の6次産業化プロデューサー、危険物取扱者、毒物劇物取扱責任者、測量士補、大型特殊自動車免許、ボイラー技士、簿記検定、ビジネス文書実務検定、小型車両系建設機械、測量技術、フォークリフト、トレース検定、フラワー装飾技能
第4節 工業に関する学科
1 工業に関する学科
産業界が求める能力を身に付けるため、一般的な教養及び専門学科において開設される各科目に関する知識・技術を習得します。
2 各学科の特色
学科 |
設置校 |
学科の特色 |
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機械に関する学科 | 機械科 | 苅田工業 小倉工業 戸畑工業 八幡工業 香椎工業 浮羽工業 | 工作機械によるものづくり、計測・制御及び3次元CADによる設計や、機械全般に関する保守・点検等の基礎的な知識や技術を学習します。 |
機械工学科 | 福岡工業 | ||
電子機械科 | 小倉工業 八幡工業 香椎工業 三池工業 八女工業 | ||
自動車科 | 八女工業 | ||
材料技術科 | 八幡工業 浮羽工業 | ||
電気に関する学科 |
電気科 | 苅田工業 小倉工業 戸畑工業 八幡工業 香椎工業 三池工業 八女工業 浮羽工業 | 電気工事、モーター、ロボット、発電・送電、無線及び3次元CADによる設計等、電気全般に関する基礎的な知識や技術を学習します。 |
電気工学科 | 福岡工業 | ||
電子・情報に関する学科 | 電子情報工学科 | 福岡工業 | デジタル信号を用いた制御やインターネットでの情報通信、ネットワークの構築・運用やロボットの製作・制御に関する基礎的な知識や技術を学習します。 |
情報技術科 | 苅田工業 戸畑工業 香椎工業 八女工業 | ||
情報電子科 | 三池工業 | ||
電子科 | 小倉工業 | ||
化学 ・繊維に関する学科 |
工業化学科 | 小倉工業 香椎工業 三池工業 八女工業 | プラスチック、合成繊維、染料等、生活に必要な化学製品やそれらの素材に関する基礎的な知識や技術を学習します。 |
環境化学科 | 福岡工業 | ||
染織デザイン科 | 福岡工業 | ||
建築 ・土木に関する学科 | 建築科 | 戸畑工業 福岡工業 浮羽工業 | 住宅、ビル、道路、ダムなどの建設及び家具やインテリアのデザイン技術等に関する基礎的な知識や技術を学習します。 |
土木科 | 八幡工業 三池工業 八女工業 | ||
都市工学科 | 福岡工業 | ||
環境デザイン科 | 浮羽工業 | ||
住環境システム科 | 大川樟風 | ||
工業科 | 嘉穂総合 | 機械や電気、FA(ファクトリーオートメーション)に関する基礎的な知識や技術を学習します。 | |
工業進学科 | 福岡工業 | 工業系大学進学を目指し、工業の専門知識・技術を身に付けながら、進学に必要な数学・英語・物理を重点的に学習します。 | |
工業システム科機械・電気コース | 田川科学技術 | 工作機械やロボット、自動車、電気工事、電気・電子工作等に関する基礎的な知識と技術を学習します。 | |
工業システム科建築・土木コース | 建築構造や建築施工、土木施工等に関する基礎的な知識と技術を学習します。 |
3 卒業後の進路(令和4年3月卒業生)
進学 30.8% |
就職 67.2% |
自営・その他 2.0% |
大学・短大 13.9% 専修・各種 16.9% |
製造業、建設業、サービス業 卸売り・小売業、運輸業、公務員等 |
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4 取得を目指す資格等
技能士、自動車整備士、ボイラー技士、電気主任技術者、電気工事士、測量士補、土木施工管理技術検定、建築施工管理技術検定、特殊無線技師、アマチュア無線技士、危険物取扱者、ガス溶接技能者、アーク溶接技能者等
第5節 商業に関する学科
1 商業に関する学科
将来の職業を見通して、商業の各分野に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得します。経済のグローバル化、ICTの進歩、観光立国への流れなどを踏まえて、地域産業をはじめ、経済社会の健全で持続的な発展を担う職業人を育成します。大学・短大等へも生徒が希望する進路先に応じて学習が進められるよう、コース・類型等を設置し、特色ある教育課程を編成しています。
近年では、高校で学んだことを更に深化させるため、進学を希望する生徒が増加しています。大学への進学を希望する生徒の多くは、商業高校生を対象とする特別推薦制度等を利用し、希望する進路先へ進学しています。また、受験科目の一部を商業科目で受験できる大学もあります。
2 各学科の特色
学科 |
設置校 |
学科の特色 |
総合ビジネス科 |
簿記会計、情報処理、マーケティング等、ビジネスに必要な内容を幅広く学び、ビジネスパーソンとしての基礎・基本を身に付けます。 | |
ビジネス情報科 | 小倉商業 若松商業 折尾 宇美商業 筑豊 | ビジネスにおけるソフトウェアの活用やプログラミング技術等を学び、情報化社会をリードできる人材を育成します。 |
国際ビジネス科 | 小倉商業 | 豊かな国際感覚と英語によるコミュニケーション能力を身に付け、経済のグローバル化に対応できる人材を育成します。 |
国際ビジネス科 専門進学コース |
小倉商業 | ビジネスに関する専門的知識・技術や検定資格を生かして大学進学を目指します。 |
会計ビジネス科 | 小倉商業 | 簿記・会計の知識を活用し、企業経営に精通した財務・経理のスペシャリストを育成します。 |
ビジネス科学科 | 田川科学技術 | マーケティングに関する基本的な知識を学び、ITや消費者ニーズを活用した販売に関する実践的な学習を行います。 |
ビジネス科 | 朝倉東 |
会計系列、流通系列、情報系列の各系列の専門的な知識や技術を活用し、地域産業をはじめとする経済社会における課題発見、解決能力を育成します。 |
3 卒業後の進路(令和4年3月卒業生)
進学 64.1% |
就職 33.0% |
自営・その他 2.9% |
大学・短大 31.1% 専修・各種 33.0% |
卸小売業、サービス業、製造業、 運輸通信業建設業、金融保険業、公務員等 |
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4 取得を目指す資格等
簿記実務検定、情報処理検定、珠算・電卓検定、ビジネス文書実務検定、商業経済検定、英語検定、販売士検定、秘書検定、日本商工会議所主催簿記検定試験、経済産業省主催情報処理技術者試験(応用情報技術者試験、基本情報技術者試験及びITパスポート試験等)
第6節 水産に関する学科
1 水産に関する学科(福岡県立水産高等学校)
四方を海に囲まれた我が国は、この海から様々な恵みを受けてきました。この海や魚や船に関することを中心に学習し、海洋関連の仕事に従事する技術者の育成を目指す、県下に1校しかない学校です。海をよく理解するために、マリンスポーツの授業が全員必修となっています。
遠方からの入学者のために男子のみ入寮できる寄宿舎があります。
2 水産高校の学科
1年(くくり募集) |
2・3年 |
専攻科(2年制) |
|
海運、漁業で世界的規模の活躍を目指します。 |
海洋科 |
航海コース (3か月乗船) |
航海 (機関と併せて10名) |
海洋性レクリエーション関係の仕事を目指します。 |
マリン技術コース (1か月以内乗船) |
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船舶に乗り、機関に関する技術者を目指します。 |
機関コース (3か月乗船) |
機関 (航海と併せて10名) |
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機械や電気に興味があり海洋関連エンジニアを目指します。 |
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缶詰、ハム、冷凍食品の製造、加工、開発などの技術者を目指します。 |
食品流通科 |
食品開発コース |
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食品の生産から流通、消費までのトータルエンジニアを目指します。 |
流通科学コース |
||
水族館勤務など魚の専門家を目指します。 |
アクアライフ科 |
バイオ技術コース |
|
海洋・漁業関係、事務系の仕事や自営・独立を目指します。 |
漁業経営コース |
3 卒業後の進路(令和4年3月卒業生)
進学 3.3% |
就職 95.9% |
自営・その他 0.8% |
大学・短大 3.3% 専修・各種 0.0% (専攻科を含む。) |
製造業、漁業、卸売・小売業、サービス業、建設業等 |
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4 取得を目指す資格等
海技士(大型船の船長・機関長)、小型船舶操縦士、レーダー無線技士、危険物取扱者、ダイビング国際ライセンス、潜水士、ビジネス文書実務検定、簿記検定、ボイラー技士、栽培漁業技術検定
第7節 家庭に関する学科
1 家庭に関する学科
衣・食・住・保育などを中心とした家庭の各分野に関する生活関連産業で活躍するために必要な知識と技術を習得し、また、地域の生活にも目を向けて広く社会との関連において、家庭や社会生活の充実向上を図ることのできる人材を育成します。
2 各学科の特色
学科 |
設置校 |
学科の特色 |
生活デザイン科 | 衣食住、保育、福祉など人間の生活全般に必要な内容を総合的に学習します。 | |
総合生活科 | 東鷹 | ファッションやフード、保育など家庭に関する内容を総合的に学習し、即戦力を育成します。 |
ファッションデザイン科 | 香椎 | ファッションデザインや被服製作(洋服・和服)などファッションに関する幅広い専門的な知識と技術を身に付け、将来アパレル産業で活躍するために必要な力を育成します。 |
食物調理科 | 久留米筑水 | 調理、栄養、食品など食物に関する専門的な知識と技術を学び、卒業と同時に「調理師免許証」が与えられます。 |
3 卒業後の進路(令和4年3月卒業生)
進学 60.4% |
就職 32.5% |
自営・その他 7.1% |
大学・短大 27.4% 専修・各種 33.0% |
販売関係 被服関係・食品関係の関連会社等 製造関係 被服関係・食品関係の製造会社等 サービス関係 外食産業、ホテル等 |
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4 取得を目指す資格等
調理師免許、全国高等学校家庭科技術検定(食物調理、被服製作、保育)、秘書検定、色彩検定、ファッション販売能力検定、ビジネス文書実務検定等
第8節 情報に関する学科
高度情報通信社会の諸課題を主体的、合理的に解決し、社会の発展を図る創造的な能力と実践的態度を育成します。
学科 | 設置校 | 学科の特色 |
情報科 | 嘉穂総合 |
「情報システムのプログラミング」「データベース」「ネットワークシステム」などのシステム設計や管理・運営に関する分野と、「情報デザイン」「コンテンツの制作と発信」「メディアとサービス」などのマルチメディア分野の基礎・基本を学習します。 |
第9節 福祉に関する学科
福祉に関する基礎的・基本的な知識と技術を総合的、体験的に習得し、福祉に関する諸課題を主体的に解決し、福祉の増進に寄与する人材を育成します。
学科 | 設置校 | 学科の特色 |
社会福祉科 | 久留米筑水 |
社会福祉に関する基礎的な知識及びコミュニケーションの技法や介護等に関する知識や技術を学習します。介護福祉士の資格取得を目指します。 |
第10節 理数科
自然科学及び数学の学習を通じて、科学的、数学的に考察し、処理する能力を身に付けさせ、将来、科学・技術分野において活躍できる人材を育成します。
学科 | 設置校 | 学科の特色 |
理数科 | 八幡 新宮 筑紫丘 明善 嘉穂 鞍手 |
一般の数学、理科の代わりに、「理数数学I」「理数数学II」「理数数学特論」「理数物理」「理数化学」「理数生物」などを学びます。また、「課題研究」において自ら設定した課題について、科学的、数学的に探究します。 |
第11節 英語科
英語を理解し、英語で表現する能力を養うとともに、言語や文化に対する関心を高め、英語で積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育成し、国際理解を深めます。英語に関するより専門性の高い指導を行い、国際社会で活躍できる人材の育成を目指しています。
学科 | 設置校 | 学科の特色 |
英語科 |
北筑 香住丘 久留米 嘉穂東 | 「総合英語」「異文化理解」「時事英語」「ディベート・ディスカッション」「エッセイライティング」などを学びます。これらは、普通科の外国語(英語)の内容を更に専門的に学習する科目です。英語4技能(聞く・読む・話す・書く)をバランスよく伸ばす英語教育を展開し、実践的な英語コミュニケーション能力を育みます。 |
第12節 芸術科
芸術に関する専門的な学習を通じて、美的体験を豊かにし、美に対する感性を高めるとともに、創造的な表現と鑑賞の能力や芸術文化の発展に寄与する態度を養い、将来、芸術の各分野で活躍できる人材の育成を目指します。
学科 |
設置校 |
学科の特色 |
芸術科 | 太宰府 | 普通科の芸術科目の代わりに、美術専攻では、「構成」「素描」「絵画」「美術概論」「美術史」「彫刻」「ビジュアルデザイン」「クラフトデザイン」など、また書道専攻では、「漢字の書」「仮名の書」「漢字仮名交じりの書」「篆刻・刻字」「実用の書」「鑑賞研究」「書道史」などの専門的な科目を学習します。 |
第4章 定時制課程
1 定時制課程
定時制は、高校教育の一課程で、全日制が朝から午後まで授業を行うのに対して、夜間その他特別の時間または時期に授業を行います。令和5年度に生徒募集を行う県立夜間定時制高校は15校であり、多くは普通科を設置していますが、福岡工業高校(工業技術科)、三池工業高校(機械・電気科)には、職業教育を主とする専門学科があります。工業技術科は、機械や電気に関する基礎・基本に重点を置いた専門科目を学習します。
また、このほかに昼間定時制分校として、嘉穂総合高校大隈城山校(生活情報科)があります。なお、学科の内容については、全日制の内容を参照してください。
さらに、定時制単位制高校として、ひびき高校(普通科)、博多青松高校(普通科・情報科学科)、大牟田北高校(普通科)、西田川高校(普通科)があります。3部制(午前・午後・夜間)で授業を朝から夜まで1日に12時限行っています。定時制に属しますが、従来の夜間定時制とは大きく異なりますので、本書をよく参照したり、学校へ問い合わせたりしてください。
2 教科・科目等
学習する教科・科目は、全日制と同じです。また、職業教育を主とする専門学科では、上記の教科・科目のほかに、それぞれの専門の教科・科目を学習します。
また、定時制単位制の高校では、学年による教育課程の区分はなく、自由に科目を選択して、自分で自分の時間割を作ることができます。
3 定通併修や単位認定
定時制課程は修業年限が3年以上ですが、3年での卒業を目指すために土・日曜日を利用して通信制課程の学習もできる定通併修制度があります。また、学校外の学修等に係る弾力的な単位の認定や、高校卒業程度認定試験の活用も行われています。
4 学校の施設・環境
本県の夜間定時制高校は、すべて全日制高校に併設されており、校庭にも明るい照明施設があって、体育や部活動ができるようになっています。また、夜間定時制高校では完全給食が実施されています。
5 その他
就業しているなど、所定の条件を満たせば、給食費の補助が受けられます。また、各種奨学金制度もあります。
第5章 通信制課程
1 通信制課程
通信制課程は、毎日通学して授業を受けるのではなく、自宅等でレポートを中心に学習します。修業年限は3年以上で、現在、県立高校では博多青松高校に普通科が設置されています。
2 教科・科目
通信制課程で学習する教科・科目は全日制・定時制の普通科とほぼ同じです。
3 学習方法
(1)学習の内容(自学自習が基本です。)
4月に、教科書・学習書と1年分のレポート集を受け取ります。教科書は全日制・定時制と同種のものですが、学習書は通信制だけのもので学習の手引となるものです。
(2)学習の進め方(レポート、スクーリング、テストの三本柱で学習します。)
- レポート…各自が教科書や学習書で学習し、科目ごとのレポートを作成します。科目ごとの年間レポート数は6から12回です。作成したレポートは、学校へ郵送し、添削されたあと返送されます。
- スクーリング…学校に行ってスクーリング(面接指導)を受けます。毎月2から3回(土・日)実施され、自分の選択している科目の授業に出席します。すべての授業に出席にする必要はありません。科目ごとに定められた標準出席時間(1から8時間)に出席します。
- テスト…テストは、前期・後期の年2回実施します。
(3)単位の認定(レポート、スクーリング、テストを総合的に評価します。)
レポートの提出状況、スクーリングの出席状況、テストの成績等を総合的に評価して、各科目の単位修得が認定されます。
4 教科外活動(学習の促進と仲間づくり)
ホームルーム活動のほか、遠足、大運動会、生活体験発表会、予餞会、修学旅行等の諸行事を行っています。また、各地区で月に2から3回、地区学習会が生徒会の自主活動として行われています。
5 卒業の認定
教育課程に従って、必要な条件を満たした人は卒業が認定されます。また、条件付きながら、高校卒業程度認定試験で合格した科目を、卒業に必要な単位に算入して認定しています。
6 その他
各種奨学金制度があります。
第2部 県立中学校・県立中等教育学校の概要
第1章 中高一貫教育の趣旨
従来の中学校・高等学校の制度に加えて、生徒や保護者が6年間の一貫した教育課程や学習環境の下で学ぶ機会を選択できるようにすることにより、中等教育の一層の多様化を推進し、生徒一人一人の個性をより重視した教育の実現を目指すものとして、平成10年の学校教育法の改正により、平成11年4月から設置可能となりました。
本県では、平成16年4月に育徳館中学校、門司学園中学校、輝翔館中等教育学校が開校し、平成27年4月に宗像中学校、嘉穂高等学校附属中学校が開校しました。
第2章 県立中学校
1 併設型の中学校・高等学校
同一の設置者による中学校と高等学校を接続し、中高一貫教育を実施します。
教育課程の基準は中学校の学習指導要領及び高等学校の学習指導要領がそれぞれ適用されますが、中高一貫教育として特色ある教育課程を編成することができるよう、中学校と高等学校の指導内容の一部を入れ替えたり、高等学校の指導内容の一部を中学校へ移行して指導したりすることができるようにするなど教育課程の基準の特例を設けています。
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本県の併設型の中学校・高等学校
- 育徳館中学校 ―――――――――― 育徳館高等学校
- 門司学園中学校 ――――――――― 門司学園高等学校
- 宗像中学校 ――――――――――― 宗像高等学校
- 嘉穂高等学校附属中学校 ――――― 嘉穂高等学校(普通科)
中学校と高等学校を高校入試を行うことなく接続し、6年間にわたって計画的・継続的な教育を行っています。
2 連携型の中学校・高等学校
異なる設置者による中学校と高等学校が連携を深める形で中高一貫教育を実施します。
教育課程の基準は、中学校の学習指導要領及び高等学校の学習指導要領がそれぞれ適用されますが、中高一貫教育として特色ある教育課程を編成することができるよう、中学校では必履修教科の授業時数を減じ、その内容を代替できる特色ある選択教科を設定できることや、高等学校では特色ある学校設定教科・科目を卒業に必要な修得単位数に拡充して設定できるなど教育課程の基準の特例を設けています。
本県の連携型の中学校・高等学校
・大川市立大川桐英中学校、大川桐薫中学校 ――――― 大川樟風高等学校
第3章 県立中等教育学校
一つの学校として、6年間一体的に中高一貫教育を実施します。
教育課程の基準は、基本的には、前期課程は中学校の学習指導要領が、後期課程は高等学校の学習指導要領がそれぞれ準用されますが、中高一貫教育として特色ある教育課程を編成することができるよう、前期課程と後期課程の指導内容の一部を入れ替えたり、後期課程の指導内容の一部を前期課程へ移行して指導したりすることができるようにするなど教育課程の基準の特例を設けています。
本県の中等教育学校
前期課程と後期課程のそれぞれで入試を行うことなく、一つの学校として、6年間一体的に計画的・継続的な教育を行っています。
第4章 中高一貫教育校の特色
1 安定的な学校生活の中で継続した教育指導を行います。
高校入試の影響を受けない安定的な学校生活の中で、6年間一貫した教育方針の下、学習の一層の深化や、基礎・基本の確実な定着を計画的・継続的に行います。
2 才能の発見や個性の伸長が期待できます。
6年間にわたり生徒を継続的に把握することにより、生徒の才能の発見や個性の伸長がより一層可能になり、6年間の計画的な進路指導の中で、生徒の個性に応じた進路選択が可能になります。
3 社会性や豊かな人間性を育みます。
部活動や学校行事等において、中学校から高校までの幅広い異年齢集団による交流を通して、社会性や豊かな人間性を育成します。