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「英彦山 秋の自然観察会」を開催しました!
11月26日(土曜日)に「英彦山 秋の自然観察会」を実施しました!
筑豊地区地域環境協議会では、見て触れて楽しみながら自然を学ぶ「英彦山 秋の自然観察会」を英彦山(添田町)で開催しました。
・日時:令和4年11月26日(土曜日) 10時00分~15時00分
・場所:福岡県立英彦山青年の家及び周辺の林野
・参加者:6組17名(大人8名、子ども9名)
・講師:福岡県保健環境研究所 環境生物課 須田隆一研究員
・スタッフ:福岡県嘉穂・鞍手保健福祉環境事務所、福岡県立英彦山青年の家
自然観察会
福岡県保健環境研究所 環境生物課の須田研究員が講師となり、英彦山青年の家周辺の森林を散策しながら自然観察会を行いました。
英彦山青年の家前のつどいの広場から出発。人工林を通ってススキ草原を目指します。
講師からにおいのする植物について説明がありました。ミカン科のマツカゼソウやサンショウの葉を光に透かして見ると、つぶつぶとしたものが見えます。これを「油点」といい、柑橘系の香りのもととなっています。果物のみかんの皮にあるつぶつぶ(こちらは「油胞」といいます)と同じものです。
その他にも、種の形がアンモナイトに似ている植物を観察したり、どんぐりを観察したりしました。また、ウサギやシカの糞も観察する事が出来ました。
旧スキー場跡地に着きました。ここでは、ススキの種を飛ばしたり、マユミという植物を観察しました。
マユミという植物はピンク色でとてもきれいで、午後からのクリスマスリース作りに使用しようと参加者の方々はたくさん持ち帰っていました。
ススキ草原の丘の上にある天然林には、イロハモミジ、コハウチワカエデ、カジカエデ、ウリハダカエデなど数種類のモミジの仲間が自生しています。講師からモミジの葉っぱの形や大きさの違いを教えてもらいました。
また、イロハモミジの種を飛ばしました。イロハモミジの種はプロペラのようにくるくると回りながら落ちていくので参加していた子どもたちは楽しく飛ばしていました。
自然豊かな英彦山ですが、近年はシカの食害により植生が大きく変化しています。シカの口が届く範囲の草木が食べられてしまい、下草に植物がほとんど見られません。
春にオレンジ色の花を咲かせるレンゲツツジは、福岡県内では英彦山にしか自生していません。平成27年から、シカ等に食べられないように防除ネットを張るなど、継続的に保全活動を行っています。現在は秋なので花は咲いていませんでしたが、来年の花芽のもとが確認されました。来年も美しい花を咲かせてくれることを心待ちにしています。
(写真は令和4年5月15日に撮影したものです。)
観察会のふりかえり
午後から、英彦山青年の家のオリエンテーション室で自然観察会のふりかえりを行いました。
ネイチャークラフト体験 ~クリスマスリースと落ち葉しおり作り~
観察会のふりかえりの後、 観察会の途中で集めた木の実や葉っぱなどの自然素材を使って、2種類のネイチャークラフトを体験してもらいました。みさなん集中して作業を行い、工夫に富んだ力作が完成しました。
【クリスマスリース作り】
【落ち葉しおりづくり】
いただいた感想 (アンケートより抜粋)
参加した子どもたちからは、「色んな植物の名前も知る事が出来たし、植物で工作が出来て、とても楽しかったです」、「自然のすごさが分かり、とてもいい事だなと思いました」、といった感想をもらいました。
大人の方からも、「講師の先生が何でも丁寧に教えてくださったので、とても勉強になりました。福岡にシカやウサギがいると知らなかったので驚きました。リース作り、しおり作り楽しかったです」、「散策も気持ちよく、リース・しおり作りも楽しく夢中になりました」、「カエデも色々な種類がある事を知って、これから植物や自然の見方が変わると思います。豊かな時間を過ごせると思います」、「植物の事など、詳しく説明していただけたので、とても参考になりました。クラフトも楽しめました」、といった感想をいただきました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
この自然観察会が、身近な生きものに親しみや興味を持ち、環境や身のまわりの自然に優しい行動を心掛けるきっかけとなったのであれば大変嬉しく思います。