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平成30年人事委員会勧告

更新日:2018年9月19日更新 印刷


平成30年「福岡県の職員の給与等に関する報告及び勧告」の概要


本年の給与勧告のポイント

  1. 月例給については、職員給与が民間給与を473円(0.13%)下回っていたため、給料月額を引上げ
  2. ボーナス(期末・勤勉手当)については、職員の年間支給月数が民間の年間支給割合を0.08月分下回っていたため、0.1月分引上げ(年間支給月数4.35月分→4.45月分)

1 人事委員会勧告制度の基本的な考え方

 本委員会は、地方公務員法に基づき、職員の給与、勤務時間その他の勤務条件が社会一般の情勢に適応するように、民間事業所の従業員の状況、国及び他の地方公共団体の職員の状況等を考慮した上で、労働基本権制約の代償措置として、職員の給与等に関し、報告及び勧告を実施

2 平成30年4月の民間給与との較差等に基づく給与改定

 企業規模50人以上で、かつ、事業所規模50人以上の県内の民間事業所2,204事業所から543事業所を無作為に抽出して、4月分の給与等を実地調査

(1)職員給与と民間給与との比較

ア 月例給

 民間と県職員の本年の4月分給与について、主な給与決定要素である役職段階、年齢、学歴を同じくする者同士を対比させ比較

民間給与(A)

職員給与(B)

較差(A-B) 〔(A-B)/B×100〕

373,091円

372,618円

473円 〔0.13%〕

*職員給与:行政職給料表適用職員の平均給与月額(平均年齢42.8歳、平均経験年数20.9年)

イ ボーナス(期末・勤勉手当)

 昨年8月から本年7月までの直近1年間の民間の支給実績(支給割合)と職員の年間の支給月数を比較

民間の年間支給割合(A)

職員の年間支給月数(B)

差(A-B)

4.43月

4.35月

0.08月

(2)改定の内容

ア 月例給

 民間給与との較差を解消するため、次の改定を行う必要がある。

(ア) 給料表

     公民較差の状況及び人事院勧告における俸給表の改定内容を勘案して改定

(イ) 地域手当

     福岡市以外の地域の支給割合を0.03%引上げ改定(4.6%→4.63%)

(ウ) 初任給調整手当

    給料表の改定状況を勘案し、医師等及び獣医師の手当限度額を引上げ改定

                              (引上げ額:医師等200円、獣医師100円)

イ ボーナス(期末・勤勉手当)

 民間の年間支給割合と均衡させるため、0.1月分引上げ

  4.35月分→4.45月分(引上げ分は勤勉手当に配分)

(3)実施時期

 平成30年4月1日

3 その他の給与

(1) 宿日直手当

 人事院勧告の内容及び本県職員の状況を勘案し所要の改定を行う必要がある。

(2) 通勤手当の見直し

 交通用具使用者に係る通勤手当については、ガソリン価格の変動や燃費性能の向上等の通勤に係る状況の変化、国や他の地方公共団体及び県内民間事業所の手当の支給状況等を勘案し、見直しについて検討する必要がある。

4 意見

(1)人材の確保及び育成について

ア  有為な人材の確保

 職員採用を取り巻く環境は将来的にますます厳しい状況となることが予想されることから、任命権者と緊密に連携しながら、広報活動の充実と改善に取り組む必要がある。また、受験者の資質や特性をより把握でき、県が求める人材の確保につながる採用試験の実施に向けて、検討していく。

イ 女性の採用・登用の拡大

 複雑化・多様化している行政課題への対応力を強化し、組織の活力を高めるため、有為な女性職員の採用・登用の拡大が重要であり、任命権者においては、女性職員のキャリア形成、意識改革、管理職のマネジメント能力の向上などに取り組み、女性が能力を発揮し意欲をもって働くことができる職場づくりを一層進めていく必要がある。

ウ 人事評価制度に基づく適正な人事管理

 人事評価制度では、職員の能力及び業績を適切に把握し、適正な評価を行うことが重要であり、任命権者においては、評価者である管理職員の評価スキル向上などに努め、職員の納得と理解を得ながら、適正な人事管理を進めていく必要がある。

(2)働き方改革と勤務環境の整備等について

ア 長時間労働の規制等

 三六協定の締結義務のある職場の管理監督者は、来年4月から労働基準法による上限規制を遵守する法的義務を負うことから、時間外勤務手続の一層の適正化等に努める必要がある。締結義務のない職場においても、働き方改革の重要性・必要性は異なるものではない。本委員会は、全ての職員に適用する、時間外勤務を命ずることができる時間の上限を設定することについて検討を進める。

イ 年次休暇の取得促進

 年次休暇は、職員の心身の疲労を回復し、ゆとりある生活を保障するものである。任命権者においては、引き続き、年次休暇を取得しやすい職場環境の整備など年次休暇の確実な取得を促していく必要がある。

ウ 仕事と家庭等の両立支援の推進

 任命権者においては、男性職員の育児休業等取得率等の数値目標達成に向け、引き続き、職員が子育てに関する諸制度を利用しやすい職場環境づくりを推進する必要がある。また、サテライトオフィスの設置をはじめとした勤務形態の多様化・弾力化を実現する制度の導入に向けて、更に検討を進める必要がある。

エ ハラスメント防止対策

 ハラスメントを許さない職場風土の醸成や、ハラスメントが生じた場合における適切な対応のためには、管理監督者が果たすべき役割が最も重要である。任命権者においては、管理監督者に対する研修等を通じて、その責務についての認識を徹底させることにより、ハラスメントのない職場環境の構築を確実に進めていくことが肝要である。

オ メンタルヘルス対策

 任命権者においては、ストレスチェックが全ての職員において確実に実施されるよう徹底することが必要である。その上で、管理監督者が、ストレスチェックの結果を踏まえ、職場環境の課題を解決することにより、職員のメンタルヘルス不調の未然防止を図るとともに、早期発見・早期対応、適切な職場復帰支援を行うよう、引き続き徹底を図る必要がある。

カ 臨時・非常勤職員の任用

 昨年、臨時的任用職員及び特別職非常勤職員の任用要件の厳格化及び会計年度任用職員制度の創設が盛り込まれた地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律が公布されたところであり、平成32年4月の法施行に向けて、任命権者においては、法の改正趣旨に沿って具体的に制度を構築していく必要がある。

(3)定年の引上げに関する検討について

 人事院は、本年の給与勧告にあわせて、定年を段階的に65歳に引き上げるための国家公務員法等の改正についての意見の申出を行った。

 本県においても、高齢層職員の能力及び経験を活用していくことは不可欠であり、任命権者においては、国や他の都道府県の動向を注視しつつ、定年の引上げについて検討を進めていく必要がある。

(4)県民の信頼回復に向けて

 度重なる職員の不祥事により失われた県民の信頼を回復するためには、職員一人ひとりが、本県職員としての使命感と矜持を高く保持し、自ら厳正な服務規律の確保や法令遵守の徹底を図ることが重要である。任命権者においては、職員の倫理意識の確立、風通しの良い職場環境づくりの推進など、二度と不祥事を繰り返さないという強い決意をもって、取組を継続していくことが求められる。

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