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平成26年度ダイオキシン類調査結果について
平成28年3月31日
平成26年度ダイオキシン類調査結果について
ダイオキシン類対策特別措置法(以下「DXN法」。)等に基づき、福岡県内(北九州市、福岡市及び久留米市を除く)において平成26年度に行政機関及び特定施設設置者が実施したダイオキシン類の測定結果について取りまとめましたので、お知らせします。
取りまとめ対象
1 環境調査
環境中のダイオキシン類濃度を把握するためDXN法第26条第1項に基づき県が常時監視として実施した調査のほか、ここでは、国や市町村が実施した同様の調査を含んでいます。
2 立入検査
DXN法の適切な施行を確保するため、同法第34条第1項に基づき、同法の特定施設を設置する事業場に県が立ち入り、排出ガスや排出水のダイオキシン類濃度を測定する調査です。
3 特定施設設置者による測定
DXN法第28条第1項及び第2項に基づき、同法の特定施設設置者が排出ガスや排出水等のダイオキシン類濃度の測定を行う調査で、年1回以上行うこととされています。
測定の実施主体 | 評価基準 | |||
行政機関 | 特定施設設置者 | |||
測定対象 | 一般環境 | 上記1 | - | 環境基準 |
特定施設を設置した工場等の排出ガス等 | 上記2 | 上記3 | 排出基準等 |
1 環境調査
(1) 概況調査
大気、公共用水域(水質、底質)、地下水及び土壌について概況調査を行いました。
調査の結果、これらすべての媒体のすべての調査地点で環境基準を達成していました。
調査区分 | 調査地点数 | 測定回数 | 範囲 | 環境基準 | 単位 | |
大気 | 一般環境 | 7 (5) | 9 (5) | 0.011~0.033 | 0.6 | pg-TEQ/㎥ |
発生源周辺 | 6 (2) | 10 (6) | 0.0076~0.047 | 0.6 | pg-TEQ/㎥ | |
公共用水域 | 水質 | 22 (11) | 22 (11) | 0.012~0.36 | 1 | pg-TEQ/L |
底質 | 17 (6) | 17 (6) | 0.23~6.9 | 150 | pg-TEQ/g | |
地下水 | 7 (3) | 7 (3) | 0.016~0.071 | 1 | pg-TEQ/L | |
土壌 | 一般環境 | 10 (6) | 10 (6) | 0.00042~3.5 | 1,000 | pg-TEQ/g |
発生源周辺 | 4 (0) | 4 (0) | N.D~3.5 | 1,000 | pg-TEQ/g |
※ ( )内は、国又は市町村が実施したもので、内数
(2) モニタリング調査
過去にダイオキシン類に係る環境基準超過が判明し、継続した状況把握が必要な地点において、水質のモニタリング調査を実施しました。調査の結果、すべての地点で環境基準を達成していました。
大牟田川の調査結果については、ダイオキシン類を含む油玉が滲出していた河床の目地を補修し、平成15年度以降、水質は改善された状態で維持されています。また、河川を付替えて汚染土壌を封じ込める恒久対策である大牟田川環境対策事業(平成19~25年度)も完了しております。
(単位:pg-TEQ/L)
大牟田川関連 | 環境基準 | ||||||
東泉橋 | 五月橋 | St-2 | St-10 | ||||
平成12年度 | 目地補修前 | H12.5.18 | 39 | 93 | - | - | 1 |
H12.6.27 | 37 | 79 | - | - | 1 | ||
補修後 | H12.9.8 | 1.7 | 3.3 | - | - | 1 | |
平成13年度 | 2.3 | 2.3 | 0.57 | 0.82 | 1 | ||
平成14年度 | 1.0 | 1.1 | 0.28 | 0.6 | 1 | ||
平成15年度 | 0.48 | 0.69 | 0.18 | 0.21 | 1 | ||
平成16年度 | 0.63 | 0.68 | 0.31 | 0.51 | 1 | ||
平成17年度 | 0.50 | 0.64 | 0.46 | 0.88 | 1 | ||
平成18年度 | 0.50 | 0.50 | 0.30 | 0.56 | 1 | ||
平成19年度 | 0.47 | 0.42 | 0.53 | 0.35 | 1 | ||
平成20年度 | 0.50 | 0.90 | 0.49 | 0.99 | 1 | ||
平成21年度 | 0.29 | 0.37 | 0.36 | 0.60 | 1 | ||
平成22年度 | 0.55 | 0.59 | 0.34 | 0.70 | 1 | ||
平成23年度 | 0.39 | 0.40 | 0.26 | 0.57 | 1 | ||
平成24年度 | 0.88 | 1.0 | 0.22 | 0.53 | 1 | ||
平成25年度 | 0.40 | 0.82 | 0.14 | 0.39 | 1 | ||
平成26年度 | 0.39 | 0.33 | 0.25 | 0.33 | 1 |
2 立入検査
県が立入検査した大気基準適用施設および水質基準適用事業場は、すべて排出基準に適合していました。[大気基準適用施設] 測定媒体:排出ガス
施設の種類 | 件数 | 濃度範囲 (ng-TEQ/㎥ N) |
基準超過施設数 |
(5)廃棄物焼却炉 | 4 | 0.25~1.3 | 0 |
計 | 4 | - | 0 |
[水質基準適用事業場] 測定媒体:排出水
施設の種類 | 件数 | 濃度範囲 (pg-TEQ/L) |
基準超過施設数 |
(19)水質基準適用事業場からの排水の処理施設 | 1 | 0.0071 | 0 |
計 | 1 | - | 0 |
※ 「特定施設の種類」欄の( )内はDXN法施行令別表第一(大気)又は別表第二(水質)の号番号
3 特定施設設置者による測定
特定施設設置者が実施のうえ県に報告があった測定結果は次のとおりです。
なお、大気基準適用施設については排出ガスを、水質基準適用事業場については排出水を測定することとされているほか、大気基準適用施設のうち廃棄物焼却炉については、ばいじん(集じん機で集められたもの)及び燃え殻(焼却灰等)を測定することとされています。
(1) 排出ガス及び排出水
測定結果は下表のとおりです。
[排出ガス測定結果] 対象:大気基準適用施設
特定施設の種類 | 対象施設数 | 報告施設数 | 濃度範囲 (ng-TEQ/㎥ N) |
基準超過施設数 |
(3)亜鉛回収施設 | 2 | 2 | 0.081~1.2 | 0 |
(4)アルミニウム合金製造施設 | 18 | 17 | 0~1.6 | 0 |
(5)廃棄物焼却炉 | 184 | 92 | 0.00000072~11 | 1 |
計 | 204 | 111 | - | 0 |
[排出水測定結果] 対象:水質基準適用事業場
特定施設の種類 | 対象施設数 | 報告施設数 | 濃度範囲 (pg-TEQ/L) |
基準超過施設数 |
(13)亜鉛回収用の精製施設 | 1 | 1 | 0.00061 | 0 |
(15)廃棄物焼却炉の廃ガス洗浄施設等 | 6 | 6 | 0.00014~1.2 | 0 |
(19)水質基準適用事業場からの排水の処理施設 | 1 | 1 | 0.093~0.26 | 0 |
計 | 8 | 8 | - | 0 |
(2) 廃棄物焼却炉に係るばいじん及び燃え殻
測定結果は下表のとおりです。
区分 | 対象施設数 | 報告施設数 | 濃度範囲 (ng-TEQ/g) |
ばいじん | 184 | 76 | 0~11 |
燃え殻 | 184 | 84 | 0~2.5 |