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脂肪酸グラフの活用による乳牛管理支援(南筑後普及指導センター現地情報No.18)
更新日:2024年9月5日更新
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新しい指標として活用しています
南筑後普及指導センターでは、酪農家への飼養管理指導の際に、牛群検定データ(乳成分等を記録、集計したデータ)を活用しています。令和6年6月からは、新たな取り組みとして、飼料の食べ具合をモニタリングできる、乳中のBHB(βヒドロキシ酪酸)、デノボ脂肪酸、プレフォーム脂肪酸についてグラフ化し、牛群検定を実施している酪農家に配布しています。
BHBは、エネルギー不足のときに起こるケトーシスという病気の指標であり、デノボ脂肪酸は粗飼料の食べ具合、プレフォーム脂肪酸は濃厚飼料の食べ具合の指標となります。グラフ化する際には、初産、2産、3産以上など、産次の違いによる傾向が分かるようにしました。
このグラフは牛の状態を一目で把握できるため、酪農家に好評で、特に分娩後の管理や暑熱を感じる時期に、牛の採食不足に気づくことで、病気や乳成分の低下について早期に対策することができます。
南筑後普及指導センターでは、今後も農家のニーズに沿った脂肪酸グラフの活用により、病気の予防や乳成分の向上を目指した支援を継続していきます。