いま、災害への備えを―「もしも」のときのために

 県においては、2年連続で大きな豪雨災害に見舞われ、家屋や事業所、道路、河川、農地、林地などに甚大な被害が発生しました。県では、被災者の生活再建のみならず、河川や道路などの公共土木施設や農地、農業用施設の復旧を加速化させ、一日も早い復旧・復興に向け、引き続き全力で取り組んでいきます。
 災害は、「とき」「ところ」「ひと」を選びません。被害を最小限に抑えるためには、行政による「公助」はもとより、一人一人が自分の安全を守る「自助」、地域で助け合う「共助」が大事です。また、日頃から防災意識を持ち、災害に備えるとともに、地域ぐるみで防災体制を確立していくことが重要です。

平成29年7月九州北部豪雨から2年—被災地のいま

発災直後と復旧後の河川のようす 画像

発災直後と復旧後の道路のようす 画像

発災直後と復旧後の農地のようす 画像

トピック

元気に生産中! 朝倉市黄金川(こがねがわ)の「スイゼンジノリ」

 スイゼンジノリとは、全国で唯一、朝倉市にある黄金川にのみ自生する希少な淡水ノリのこと。江戸時代、秋月藩主にも献上されたという歴史を持つ食材ですが、平成29年7月九州北部豪雨により、黄金川が増水し、スイゼンジノリや川に設置した網が流される被害を受けました。

川茸 画像

生タイプの「川茸(かわたけ)」と刺身こんにゃくの「黄金川」を販売中。プルプルとした食感の「川茸」は、酢の物やお吸い物に使用するのがおすすめ

遠藤淳さん 画像

遠藤金川堂代表の遠藤淳さん。1793年の創業以来、スイゼンジノリの栽培、加工販売を行っている

 「設備も破損し心配されましたが、県水産海洋技術センターの協力もあり、今年の収穫は順調です」と語るのは、遠藤金川堂(えんどうかながわどう)代表の遠藤淳(えんどうじゅん)さん。
 遠藤さんにとって黄金川は、幼い頃魚を捕まえて遊んだ思い出の川。清らかな水質と豊富な水量を守ることがスイゼンジノリの保全につながると、毎日清掃活動にも励んでいます。「これまで幾度となく水害を乗り越えてきた地域の宝を次世代に渡していきたい」と未来へ希望を持ち続けています。

問い合わせ:川茸元祖 遠藤金川堂 ☎ 0946-22-2715 ファクス 0946-22-0707

一人一人ができる防災・減災

1.防災情報の収集

(1)福岡県防災ホームページ

 地域防災計画や「福岡県防災ハンドブック」などの他、大雨や地震などの災害・緊急情報や河川の水位、監視カメラの情報を随時掲載しています。

防災メール・まもるくん

(2)防災メール・まもるくん

 災害時の情報などをメールでお知らせします。

【防災メール・まもるくんの4つの機能】
  • ①防災気象情報や避難勧告などをお知らせ
  • ②災害時の安否情報通知
  • ③地域の安全に関する情報
  • ④福岡県避難支援マップ

問い合わせ:防災企画課 ☎ 092-643-3112 ファクス 092-643-3117

2.風水害から命を守ろう

(1)自助行動啓発パンフレット

 災害発生のメカニズムや前兆現象を絵図や写真を使って詳しく解説しています。市町村の避難指示などだけに頼らず、「自分の命は自分で守る」自助行動につなげるために備えましょう。

問い合わせ:河川管理課 ☎ 092-643-3668 ファクス 092-643-3669

(2)福岡県土砂災害危険度情報配信システム

 お住まいの場所などが大雨などにより、土砂災害の危険性が高くなった時に、すぐにメールでお知らせします。下記メールアドレスに空メールを送って登録することで、利用できます。

  • 登録用メールアドレス:bousai.fukuoka-dosha@raiden2.ktaiwork.jp
  • 問い合わせ:砂防課 ☎ 092-643-3678 ファクス 092-643-3689

(3)危機管理型水位計

 平成30年度から設置した水位計で、河川が一定の水位以上になった時のみに水位情報を提供します。現在は県内の80カ所の水位の情報をご覧いただけます。

問い合わせ:河川管理課 ☎ 092-643-3668 ファクス 092-643-3669

3.備蓄品の準備

飲料水・食料・調理器具など

  • □飲料水(1人1日3リットル)
  • □食料
  • □カセットコンロ、カセットボンベ

生活用品

  • □携帯ラジオ、懐中電灯、乾電池
  • □救急セット、常備薬
  • □簡易トイレ、トイレットペーパー、生理用品
  • □軍手、マスク、防寒具、雨具

最低3日分、できれば1週間分