「三毛門カボチャ」は、約450年前にポルトガルから伝わった日本最古といわれるカボチャです。 昭和3年には昭和天皇に献上した歴史があり、今年7月には豊前市の天然記念物に指定されました。
トロトロになるまで煮た「三毛門カボチャ」に、練った小麦粉を加えた団子汁は、カボチャの甘さがひき立ち、まるでスイーツのようなおいしさです。食べ物が乏しかった戦前戦後は特に重宝され、当時を知る人々にとっては命をつないだ懐かしい味だといいます。
しかし、昭和40年代になると西洋カボチャの人気に押されて「三毛門カボチャ」の生産者が減少。そこで、貴重な伝統文化を後世に残したいと立ち上がったのが平成19年に発足した三毛門南瓜(かぼちゃ)保存会です。「現在は、三毛門小学校でカボチャの栽培指導や加工品の製造販売、『三毛門南瓜音頭』の普及活動に取り組んでいます」と語るのは4代目会長の猫田信廣(ねこたのぶひろ)さんです。
地域で守り育ててきた「三毛門カボチャ」を味わいに、ぜひ豊前市へ出掛けてみませんか。
問い合わせ: 三毛門南瓜保存会(JR三毛門駅前)
☎090-8831-4115 ファクス0979-82-5173
営業時間:9時30分~12時 定休日:土日祝日・盆・年末年始