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2019 春号 SPRING 通巻594号 平成31年3月20日発行(季刊)
発行 / 福岡県 県民情報広報課

 
 
 

きらめきマイタウン大牟田市

 

まちの宝物「三池港」に人が集まる仕掛けづくりを

NPO法人 三池港 未来のまちづくり会

 

 三池港が世界遺産に登録された2カ月後、平成27年10月に「NPO法人三池港未来のまちづくり会」が発足しました。理事長を務めるのは、三池港近くの三川地区で生まれ育った入江裕二郎(いりえ ゆうじろう)さん。

 「かつてまちの中心は三池港であり、世界に開かれた三池港があったからこそ発展を遂げました。しかし現状は寂しくなるばかり。折しも三池港の世界遺産登録へ向けた取り組みが進んでいたこともあり、自分たちでも盛り上げようと、商店街の若手11人で立ち上げました」と入江さんは話します。

 三川坑跡で、来場者の案内やオリジナルグッズ販売の他、年5から6回イベントを企画実施しています。そのかいあって平成30年は三川坑跡の来場者が昨年より6割増加しました。「継続が大事」と意気込む入江さんたちの活動は今後も精力的に続きます。

理事長の入江裕二郎さんの写真

「三池港をこれからも誰もが気軽に来てもらえる場所にしたい」と理事長の入江裕二郎さん

 
空を舞うこいのぼりの写真

実施するイベントの中でも評判なのが、5月のこいのぼり。昨年は市民から寄付された約110匹が空を舞った

イベント「炭都グルメ&レトロフェス」の様子

月1回の会合で意見をメンバーで出し合って企画運営するイベントは、「炭都グルメ&レトロフェス」など、どれも個性豊か

 

ゴミ拾いを通して“地元愛”を育みまちの活性化につなげていく

グリーンバード 大牟田チーム

 

 子どもが生まれたのをきっかけに、大牟田の未来を考えるようになったという冨山博史(とみやま ひろふみ)さん。「シャッター商店街に危機感を覚え、まちの活性化につながることしようと思ったんです」と振り返ります。冨山さんが着目したのは、“きれいな街は人の心もきれいにする”をコンセプトにした東京発のゴミ拾いボランティア団体「グリーンバード」。今や国内外で80以上のチームが活動しています。すぐに始められる手軽さと、企業やイベントとコラボしやすいことが魅力だといいます。

 ゴミ拾いに参加すると家賃が安くなる「グリーンバード賃貸」や空き店舗を活用した「DIYリノベ」など不動産と飲食店を営む冨山さんならではの取り組みもあり、楽しく参加してもらうことで“地元愛醸成”を図っています。

「グリーンバード大牟田チーム」を立ち上げた冨山博史さんの写真

平成26年に「グリーンバード大牟田チーム」を立ち上げた冨山博史さん

 
ゴミ拾いを行う様子

週1回ゴミ拾いを行う。年間延べ400から500人が参加する大牟田チームは家族連れが多く、グリーンバード本部から「子どもに人気で賞」で全国1位に選ばれた実績を持つ

大牟田市動物園とコラボしたイベントでの記念写真

大牟田市動物園とコラボしたイベントでは、モルモット小屋のペンキ塗りを行った

 

日本のかるた発祥の地から競技かるたの魅力を伝える

百人一首競技かるた練習会 三池よきもの会

 

 日本かるたの発祥の地といわれる大牟田・三池で、平成25年に発足した競技かるたの愛好会「三池よきもの会」。現在、市内外の小学生から社会人まで31人が所属し、各地で開催される公認大会や団体戦などに出場。各自が立てた目標に向かって切磋琢磨(せっさたくま)しています。

 会を立ち上げた福島由紀(ふくしま ゆき)さんは「競技かるたは礼儀やマナーを重んじる競技。技術の向上だけでなく、子どもたちが美しく札を払えるようになったり、練習の成果や成長を感じたりする瞬間が一番うれしい」と語ります。

 今年から福岡県内の各かるた団体と合同で福岡チームを編成し強豪に挑むプロジェクトを始動。「全国競技かるた中学生選手権大会」への初出場、そして優勝を目指します。

「三池よきもの会」の皆さんの写真

「三池よきもの会」の皆さん。毎年10月に開催されるカルタックスおおむたでの大会に協力するなど、普及活動も行う

 
対戦形式の練習をを行う様子

現在は初心者のE級からB級までのメンバーが所属。地域の公民館を利用し、週3日のペースで対戦形式の練習を続けている

永世クイーンの楠木早紀(くすのき さき)さん(写真右)を招いた競技かるたイベントの写真

昨年、永世クイーンの称号を持つ楠木早紀(くすのき さき)さん(写真右)を招いて開催された競技かるたイベントの様子

 

専門分野を越えたつながり合いで地域をサポート

なないろリボン

 

 「大牟田という地域が抱える問題として、子どもたちの未来や高齢者を支えたいと考えた時、包括的な物の見方や横のつながりがこの先必要になる」という思いを抱いた菅原知之(すがはら ともゆき)さんの呼びかけで、平成28年9月に発足したのが市民グループ「なないろリボン」です。

 主に大牟田やその近郊で福祉、教育、医療などに従事する施設職員や一般市民など約10人が主要メンバーとして活動しています。勤務先の医療法人で企画・設立した地域交流施設「てとての広場」を使って、子育て、発達障がい、不登校などテーマを変えながら定期学習会を開催。「願いや夢を叶えられるまち」を実現するプラットフォームとして、ネットワークを生かし地域のサポートに努めています。

代表の菅原知之さんの写真

代表の菅原知之さん。映画「みんなの学校」に感動し、大牟田で上映会を行ったのがグループを立ち上げたきっかけ

 
「なないろリボン」メンバーの皆さんの写真

「なないろリボン」メンバーの皆さん

ライトアップされた市庁舎の写真

4月2日に開催される「世界自閉症啓発デー in おおむた」の実行委員としても積極的に活動。昨年は市庁舎をライトアップするなど自閉症への関心や理解を求めるイベントを開催した