平成14年に発足した「キッズクラブ」は、子どもたちがいろいろなことに興味や関心を持つための「学びや気付きのきっかけの場」や「居場所づくり」を行う町のボランティア団体。クッキングやブラスバンド、バドミントン、神楽、ダンスなど年間を通してさまざまな体験教室を開催しています。
会長の和才信子(わさいのぶこ)さんは「最近は一人っ子や両親が共働きで留守番をしている子が多い。そんな子どもや親を支えたい。地域のみんなで子育てができたら」と思いを語ります。夏には1泊2日のサマー合宿があるほか、毎年3月には各教室の発表などを行う「キッズフェスティバル in 吉富」も開催。一年間の集大成を披露する子どもたちを町中で盛り上げ、見守ります。
クッキング教室では、チキンライスやオムレツ、餃子、ホットケーキなどをみんなで楽しみながら作る
「町の子どもたちがどんなふうに育っていくのかが楽しみ」と話す会長の和才信子さん(左)と、陶芸教室担当の佐田秀俊(さだひでとし)さん(右)
陶芸や木工、合気道、茶道、手芸などいろいろな体験ができる「チャレンジ☆コース」も人気
吉富町の主婦たちが平成8年に結成した「よしとみレディース」は、女性の地位向上を目的に、ボランティア活動や生涯学習を実践する団体。現在62人のメンバーが、JR吉富駅前の花壇活動や健康をテーマにした講演会の開催、老人ホームの慰問などを行っています。
「活動していると町の人ともつながっていく。それがとてもうれしいですね。家の中にいるだけでなく積極的に出ることで、メンバーにとっては出会い、ふれあいの場になります」と会長の土屋克子(つちやかつこ)さん。仲間と楽しみながら町に貢献できる活動を行っています。
平成26年にはJR吉富駅前の花壇活動が認められ、国土交通大臣表彰も受賞。思いがけないご褒美は、メンバー全員の励みとなりました。
吉富駅前の花壇活動は、駅が開設された2年後の平成9年からずっと続けている
「月に一度の活動は、仲間に会える楽しいひとときでもあります」と話す会長の土屋克子さん(右)と副会長の山本タツ子さん(左)
新聞紙で作ったエコバッグ。お正月飾りやクリスマスリースなど、いろいろなクラフトも楽しんでいる
今でこそ全国各地に存在する読み聞かせ団体ですが、実は吉富町はその先駆け的な存在。主に吉富小学校で読み聞かせを行う「まほうのかばん」が発足したのは、読み聞かせがブームになるずっと前の平成7年です。「PTA役員が集まって、子どもたちのためにもっとできることはないかと始めたのがきっかけ。当時はまだ受け入れ態勢がなく、小学校にも自分たちから『やらせてください』とお願いに行ってました」と代表の向野美和子(むくのみわこ)さんは話します。
また、元小学校校長の土屋富子(つちやとみこ)さんが主宰する「とんからりん文庫」も、読み聞かせ団体の一つ。「読み聞かせで子育てをもっと楽しんでほしい」との願いを込めて、主に乳幼児対象のお話会や読書啓発活動を行っています。
「まほうのかばん」は、お昼休みの「お話会」や朝の読書の時間に読み聞かせを行っている
「まほうのかばん」代表の向野美和子さん(後列・左から2番目)と「とんからりん文庫」代表の土屋富子さん(前列・右)と各メンバーの皆さん
「とんからりん文庫」の発足は、代表の土屋さんが自宅に私設図書館を造ったのがきっかけ
吉富町を代表する神社である八幡古表神社で4年に一度(次は2020年)開催される神事「細男舞・神相撲」を執り行い、次代へと伝えていく。それが「細男舞・神相撲保存会」の大切な役割です。昭和47年にスタートしたこの会は、高校生から60代まで、吉富町とその歴史・伝統を愛する約15人のメンバーで活動しています。
活動内容は、八幡古表神社のお祭りの手伝い全般ですが、「細男舞・神相撲」が開催される年は、ゴールデンウイークが終わった頃から8月の本番に向けて練習を重ねるので、とても忙しいのだとか。木でできた神様を操って舞や相撲を表現することはとても難しく、練習も大変ですが、「ご覧になる方はもちろん、何よりも神様に喜んでもらえたら」と会長の高瀬正直(たかせまさなお)さん。最近は後継者が不足しており、「ぜひ若い人たちが入会してくれたら」と願っています。
見ている人に相撲をしていることが伝わるよう、流れや一つ一つの動きに注意しているのだとか
小学生の頃からこの保存会で活動している会長の高瀬正直さん
毎年8月6日・7日には神様の着物を土用干しする「乾衣祭」を開催
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