地方の人口減少に歯止めをかけ、活力のある日本社会を地域からつくるための取り組み「地方創生」。今回は、子育てしやすい環境をつくるために地域で頑張る皆さんを取り上げます。
親子の笑い声が絶えない、みやこ町子育て支援センター「バンビーノ」。季節に合わせたイベントも定期的に開催
雄大な自然と、のどかな田園風景が広がる、みやこ町。平成26年4月に開設した認定こども園「太陽の森」に、みやこ町子育て支援センター「バンビーノ」があります。3歳までの子どもと保護者を対象に、子育て中の親同士の交流や情報交換を目的に活動を行っています。みんなでゲームをしたり、外で遊んだりと、楽しい時間を過ごしながら気軽に子育て相談ができると好評です。
「子どもが地域で楽しく育ったら、地元に愛着を持つ大人になると思うんです。私自身、この町に育ててもらったという思いがあります。地域の人から受け取ったものを、次の世代につないでいきたい」と語るのは、理事長の坪井大輔(つぼい だいすけ)さん。
園長の坪井智子(つぼい ともこ)さんも「ここには保育所や幼稚園、放課後児童クラブも併設しているので、それぞれの保護者とも横のつながりがどんどん広がっています。魅力ある支援センターから魅力ある地域をつくっていきたい」と、その思いを語ります。
最高の子育て環境の中、地域の子どもたちを中心として、太陽のように明るく温かな地域の輪が、すくすくと育ちつつあります。
認定こども園「太陽の森」は、保育所と幼稚園の機能を併せ持ち、約130人の子どもたちが通っている
広々とした園内で、のびのび遊ぶ園児たち。転んでも元気に走り回る姿も
「アイデアを出し合って理想を具現化しました」と坪井理事長が話すとおり、絵本作家やアートディレクターの協力によりつくられた園内は、カラフルで、さまざまな工夫が凝らされている
子どもたちの学習習慣の定着と学習意欲の喚起を目的に、放課後に地域の大人たちが学習支援を行う「学び道場」。直方市の植木小学校の教室では、今年度から週3回、活動を行っています。保護者や元教員、大学生などの地域住民で構成される支援員が見守る中、子どもたちはその日に出された宿題や予習・復習など、自主的な学習に取り組みます。
「『学び道場』には、放課後児童クラブに通う子どもも参加しています。ここでの学習習慣を家庭での勉強、ひいては学力の向上につなげたい」と語るのは、直方市教育委員会の藤田正吉(ふじた まさきち)さん。
子ども同士で教え合う姿も自然に出てくるなど、学び合う環境が少しずつ広がっています。
自ら進んで学習する子どもたち。「学び道場」は、県内10の市町村で行われており、直方市内では4つの小学校で実施されている
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