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グラフふくおか 2014冬号 winter 通巻577号平成26年12月20日発行(季刊) 発行 福岡県 県民情報広報課

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協働でつくる地域の未来 地域のチカラ

福岡県では、地域住民や地域づくり団体、NPO、市町村などと協働して、
さまざまな地域資源を生かした地域振興プロジェクトを進めています。
このコーナーでは、そんなプロジェクトを通じて、地域の未来をつくる元気な人々をご紹介します。

写真:左から 筑後市役所 松永俊さん、九州芸文館 小川徹也さん、体験居住中のアーティスト 宮崎大樹さん、久留米絣工房 かすり西原 西原俊明さん、福岡R不動産 坂田賢治さん
まちも人もみんなで一緒に育っていきたいですね
地元の人と知り合えるようにまずはまち案内から
ちくごは自然も人も伸びやか。創作が進みます
ものづくりの視点から地元の価値を高めていけたら
定住につながるように細やかな要望に応えます

Vol.3 筑後ネットワーク田園都市圏構想

体験居住で移住希望者を後押し「ちくご定住促進プロジェクト」

  筑後川や耳納(みのう)連山などの豊かな自然に恵まれた筑後地域。おいしい農産物や食文化があり、ものづくりやアートも盛んです。
 こうした地域の魅力を生かそうと2011年から始まったのが「ちくご定住促進プロジェクト」。これまでに200組以上の応募があり、昨年までに体験居住した61組のうち、8組が移住を決めています。一方で、「仕事を見つけるのが難しい」といった移住への課題も明らかに。このため、2013年からは広報誌の製作委託や木工や酒造りのスキルを学ぶ体験型のサポートプログラムなど、体験居住者が移住しやすい環境づくりに力を注いでいます。
 そうした中、筑後市では、県の芸術文化交流施設「九州芸文館」と市内の久留米絣(かすり)工房、アドバイザー役の「福岡R不動産」と連携し、体験居住するアーティストによる「久留米絣」をモチーフにした現代アート作品の制作や九州芸文館での展示・発表、住民との交流などを行っています。
 筑後市役所の松永俊さんは「昨年、九州芸文館が地元に開館したことや、筑後地域が伝統工芸の盛んな地域であることから、アートをテーマにしました。久留米絣を通じて、地域性や歴史に触れてもらえれば」と話します。
 九州芸文館の小川徹也さんも「筑後は歴史的に見ても、クリエーティブな力を持つ地域。移住希望者との良い関係づくりが新たな定住につながり、筑後地域全体がより豊かになっていくのでは」と語ります。
 実際に働きながら住みやすさを体感してもらう「ちくご定住促進プロジェクト」。暮らす人の思いと創意工夫で、地域の可能性をさらに広げています。

写真:神棚づくり修行の様子柳川市では、海外の銀行勤務を経て、神棚づくり修行に挑戦する人も。一人前になるには数年かかるが、師匠の熱心な指導のもと、伝統の技を身に付けるべく頑張っている

筑後ネットワーク田園都市圏構想

 平成16年に、筑後地域12市町(大牟田市、久留米市、柳川市、八女市、筑後市、大川市、小郡市、うきは市、みやま市、大刀洗町、大木町、広川町)と福岡県が一体となって発足。「豊かさ」と「ゆとり」をテーマに、定住促進、観光、IT、教育と子育て、スローフードなどを柱としたさまざまな地域活性化プロジェクトに取り組んでいる。

写真:筑後各地へのツアーの様子「観光魅力発信プロジェクト」では、筑後各地へのツアーを通じて都市圏に住む人々に筑後地域の魅力を伝えている
写真:「ちくご子どもキャンパス」の様子21世紀を担う子どもたちが筑後地域に集い、地域の個性を生かしたプログラムを通じて体験し、遊び、学ぶ「ちくご子どもキャンパス」
問い合わせ
筑後田園都市推進評議会事務局
(福岡県広域地域振興課内)
☎092-643-3177