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明治から昭和にかけて、「筑豊の炭鉱王」と呼ばれた伊藤伝右衛門。若き妻(歌人・柳原白蓮(びゃくれん))と暮らした彼の旧邸が、平成の今よみがえった。贅(ぜい)を凝らした日本建築の粋は、多くの見学客の感動を集めている。 |
一代で財を成した炭鉱王が若き花嫁のために 建てた豪壮な屋敷 明治から大正、昭和にかけて、福岡県の筑豊地域は日本一の石炭エネルギー供給地であった。財閥系に加えて地元の麻生・貝島・安川などの炭鉱が隆盛を極めたが、その一角に名を連ねたのが伊藤伝右衛門である。
この屋敷の見どころは、まず日本建築の真髄ともいえる様式美だ。落ち着いた聚楽壁(じゅらくかべ)、長押(なげし)にほどこされた精緻な木彫、竹を組んだ網代(あじろ)天井、帯地をほどいて埋め込んだ壁…。とくに二階の白蓮の居室には、竹の節だけを残した欄間(らんま)など、驚くような技が残されている。
結婚後10年で白蓮はこの家を出る。歌人として名を上げ、年下の文学青年と駆け落ちしたのだった。
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1 和式の玄関にも、上がり框(かまち)の一部にアールヌーボーの曲線が取り入れてある 2 畳敷きの廊下と大広間。天井は工夫した板の張り方で船底のような立体に見えるが、実際は平面である 3 応接間の欄間にはめ込まれた英国製のステンドグラス 4 金箔の襖絵には、精緻に描かれた蝶が飛ぶ 5 遠賀川を模した襖絵の引き手は帆掛け舟のデザイン 6 竹を伊藤家の家紋の形に組み上げた、床の間の天井 7 花をモチーフにした欄間 8・9 応接間には、重厚な大理石の暖炉と照明が設けてある 10 結婚当初の伝右衛門(右)と白蓮 |
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| 旧伊藤伝右衛門邸
住所/〒820-0066 飯塚市幸袋300
開館時間/9時30分から17時(入館は16時30分まで) 休館日/火曜日・水曜日(祝日の場合は開館) 年末年始(12月29日から1月3日) 入館料/大人300円、小中生100円(土曜日は、高校生以下無料) 問い合わせ/TEL 0948(22)9700 |
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