「令和元年地方分権改革に関する提案募集」に係る九州地方知事会の提案について
「令和元年地方分権改革に関する提案募集」に係る九州地方知事会の提案について
このことについて、下記のとおり九州地方知事会事務局から内閣府に対し提案を行った旨連絡がありましたのでお知らせします。なお、お問い合わせについては、以下の連絡先へお願いします。
○ 連絡先
九州地方知事会事務局(大分県総務部行政企画課)
担当:上城、匹田
TEL 097-506-2480、506-2482
記
「令和元年地方分権改革に関する提案募集」に係る九州地方知事会の提案について
令和元年6月11日
九州地方知事会事務局
九州地方知事会では、平成26年から導入された地方分権改革における「提案募集事業」に積極的に取り組んでおり、今年も以下の13項目について内閣府に提案しました。
今後、政府において検討がなされ、本年中に対応方針が決定される見込みですが、各県と協力して、引き続き内閣府との調整等、提案実現に向けた取組を進めていきますので、下表のとおり提案の概要についてお知らせします。
1 子ども・子育て関係:4提案
・複数の保育施設によるローテーション方式での休日共同保育の実施に係る要件緩和
・施設型給付費等に係る加算項目の簡略化
・認定こども園に係る耐震化調査の一元化
・認定こども園の施設整備交付金等の申請に係る手続きの簡素化
2 就職支援・人材育成関係:2提案
・公共職業訓練における受講推薦権限の県への付与
・職業能力開発短期大学校から大学への編入学の実施
3 その他各県に共通する課題等:7提案
・軌道法に基づく都道府県の経由事務等の一部を政令市へ権限移譲
・鉄道事業法に基づく都道府県の経由事務等の一部を政令市へ権限移譲
・精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基づく通報対象者の基準の明確化
・不要財産納付時の公立大学法人に係る定款変更における各省庁認可等の廃止
・宗教法人から暴力団の関与を排除するための宗教法人法の改正
・住民基本台帳ネットワークシステムにおいて取得する住民票情報の改善
・「国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律」に基づく執行経費の弾力的運用
※ 提案の概要
1 子ども・子育て関係:4提案 | |||
No | 提 案 項 目 | 提 案 内 容 | |
1 | 複数の保育施設によるローテーション方式での休日共同保育の実施に係る要件緩和 | 保育士が少ない地域等における保育サービスの向上に資するため、複数の保育施設がローテーション方式で、年間を通して共同で休日保育を実施する場合、施設型給付費における休日保育加算の対象とするよう制度改正を求めるもの。 | |
2 | 施設型給付費等に係る加算項目の簡略化 | 子ども・子育て支援法に基づく認定こども園等の財政支援を目的とした施設型給付費等に係る算定の基準において、その事務軽減を図るため、全国的にも加算実施率が高い項目については基本単価に加えるなど、業務の簡略化を求めるもの。 | |
3 | 認定こども園に係る耐震化調査の一元化 | 文部科学省(幼稚園機能部分)と厚生労働省(保育所機能部分)の両省において毎年実施している「認定こども園の耐震化に係る調査」について、業務の効率化を図るため、調査時期・調査時点・調査内容・調査様式等の見直し(一元化)を求めるもの。 | |
4 | 認定こども園の施設整備交付金等の申請に係る手続きの簡素化 | 認定こども園の施設整備に係る交付金は、文部科学省(幼稚園機能部分:要綱に基づく間接補助)と厚生労働省(保育所機能部分:法律に基づく直接補助)に所管が分かれている。事務負担の軽減と事務の効率化を図るため、交付金窓口の一本化等による事務の簡素化を求めるもの。 | |
2 就職支援・人材育成関係:2提案 | |||
No | 提 案 項 目 | 提 案 内 容 | |
5 | 公共職業訓練における受講推薦権限の県への付与 | 公共職業訓練の受講には、ハローワークによる受講あっせん(受講推薦等)が必要であり、県の就職支援機関(ジョブカフェ等)によるあっせんはできない。適時適切な訓練受講に繋げ、就業促進を図るため、県の就職支援機関等においても同様の取扱いが可能となるよう求めるもの。 | |
6 | 職業能力開発短期大学校から大学への編入学の実施 | 職業能力開発短期大学校生の能力向上や進路の幅を拡げるため、現在は認められていない文部科学省系4年制大学への編入学が可能となるよう制度の見直しを求めるもの。 | |
その他各県に共通する課題等:7提案 | |||
No | 提 案 項 目 | 提 案 内 容 | |
7 | 軌道法に基づく都道府県の経由事務等の一部を政令市へ権限移譲 | 政令市内の道路管理は、直轄国道を除き、全て政令市が行っている(県管理道路はない)。しかし、軌道法に基づき、軌道に係る軽微な工事の許認可に係る経由事務を県が行っており、非効率であるため、軌道が一つの政令市の区域内で完結するものについては、政令市への権限移譲を求めるもの。 | |
8 | 鉄道事業法に基づく都道府県の経由事務等の一部を政令市へ権限移譲 | 政令市内の道路管理は、直轄国道を除き、全て政令市が行っている(県管理道路はない)。しかし、鉄道事業法に基づき、鉄道線路を道路に敷設する国の認可に係る経由事務を県が行っており、非効率であるため、当該敷設区間がその政令市内の道路に関するものについては、政令市への権限移譲を求めるもの。 | |
9 | 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基づく通報対象者の基準の明確化 | 矯正施設の長は、精神障害者又はその疑いのある収容者を釈放等させる時に知事への通報が義務付けられており、知事はその通報者を調査の上必要があると認められるときは指定医に診察させることとされている。中には診察不要と考えられるケースもあるため、業務の重点化を考慮し、通報対象者の基準の明確化を求めるもの。 | |
10 | 不要財産納付時の公立大学法人に係る定款変更における各省庁認可等の廃止 | 公立大学法人の定款変更については、議会の議決及び各省庁の認可が必要であり、軽微なものに関しては例外規定が設けられているが、適用範囲は限定的である。不要財産の納付については、納付時と納付後の2回に亘り手続きが必要であることなどから、例外規定の対象拡大等による事務の簡素化を求めるもの。 | |
11 | 宗教法人から暴力団の関与を排除するための宗教法人法の改正 | 宗教法人を資金源とした暴力団活動をなくすため、宗教法人の欠格事由(役員に暴力団員等が含まれていること、暴力団員等がその事業活動を支配するもの)として暴力団排除に係る規定を設けるなど、宗教法人法の改正を求めるもの。 | |
12 | 住民基本台帳ネットワークシステムにおいて取得する住民票情報の改善 | 医療費助成の申請等における住民票情報に係る世帯番号の確認において、住民基本台帳ネットワークシステムと情報提供ネットワークシステムの2つのシステムを使用し、確認事務を行っているが、事務の効率化を図るため、住民基本台帳ネットワークシステムのみで確認が可能となるよう取得できる住民票情報の改善を求めるもの。 | |
13 | 「国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律」に基づく執行経費の弾力的運用 | 国会議員の選挙事務に使用するシステムについて、その改修の要因が明らかであり(元号改正、OSサポート期間満了等)、かつ改修に一定の期間を要する場合は、選挙実施前であっても監督官庁と協議した上で事前着手を認め、次期選挙時の執行経費に計上できるよう運用改善を求めるもの。 |