県内経済の動向　（ 経済指標速報版 ）

−平成１６年１０月−

主な経済指標の概要

 

 

１生産

　　一部、大工場が工事のため操業を停止した影響などにより足元では減少しているものの、自動車は高水準の操業を続け、鉄鋼も堅調に推移するなど、生産全体としては増加基調が続いている。

２貿易

輸出は、アジア向けが前年を上回って推移し、西欧向けや北米向けも２か月連続で前年を上回るなど、増加が続いている。

３消費

全体としては、持ち直しつつある。

需要動向をみると、消費者マインドはこのところ横ばいとなっているものの、消費支出はサービス支出を中心に増加が続いており、経常収入も緩やかに増加している。

販売動向をみると、台風などの影響もあり、スーパー販売額は弱い動きが続き、百貨店販売額やコンビニエンス・ストア販売額も２か月ぶりに前年を下回っている。一方、旅行業取扱額は前年を上回って推移しており、新車登録台数は５か月ぶりに前年を上回っている。

 

４設備投資　

平成１６年度の投資額は、非製造業において前年を上回る投資が計画されるなど、増加が見込まれる。

５住宅投資

分譲住宅が好調に推移しており、持家、貸家も２か月連続で前年を上回ったことなどから、全体としても大幅に増加している。

 

６公共投資

公共工事請負額は、８月は７か月ぶりに前年を上回ったものの、総じて低調に推移している。

 

７企業景況

大企業においてはさらに改善しており、中小企業においては、やや足踏みも見られるものの引き続き改善の方向にある。

 

８企業倒産

倒産件数は前年を下回って推移している。

９雇用

新規求人数は引き続き前年を上回り、完全失業率も高水準ながら３四半期連続で低下するなど、改善の動きがみられる。

 

 

 

 

 

10物価

消費者物価（生鮮食品を除く総合）は、４年８か月連続で前年を下回っている。

 

11金融

金融機関の貸付金残高は、前年を下回って推移している。

 

 

参考

○ 株式相場（日経平均株価）は１０月に入り上昇したが、原油高や円高懸念などから、このところ

下落傾向となっており、直近では1万1,000円を割って推移している。

（日経平均株価　平成16年 10月 26日現在 　10,672.46円）

（日経平均株価　直近の最高値　平成16年 7月 1日現在 　11,896.01円）

 

○ 対対米ドル円相場は、米大統領選の結果や米国景気減速への懸念から、このところ円高傾向と

なっており、直近では106円台となっている。

（対米ドル円相場　平成16年10月 26日現在 　106.87円）

 

○ 長期金利はおおむね横ばいで推移している。

（新発10年国債利回り　平成16年10月 26日現在　1.420％）

○ 原油価格は、4月初旬36ドル前後で推移していたが、需給逼迫感などから中旬以降急騰し、

このところ最高値の更新を続けている。

（原油価格（ＷＴＩ）　平成16年10月 25日現在　54.54/バレル）

（ガソリン価格（福岡地区）　平成16年9月　119円/Ｌ）

○　米国株価　　ＮＹダウ　　平成16年10月 26日現在　9,888.48ドル

ナスダック　平成16年10月 26日現在  1,928.79

 

注）景気動向の判断に用いている主要経済指標については、指標毎に調査・集計時点（月）が異なるため、複数の指標を比較して利用される際にはご注意下さい。

※「県内経済の動向」は奇数月に公表します。また、偶数月には、経済指標を最新データに更新し、速報として公表します。