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社会の変化に対応した県立高等学校教育の総合的な振興方策について(答申)「第1章 高校教育の現状と課題」

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年9月2日更新

1 高校に学ぶ生徒の実態

 高校に学ぶ生徒の多くは、自分の将来について考え、自己の興味・関心、能力・適性、進路希望等に応じた目標を達成するため、学習や部活動等に励むなど、有意義な高校生活を送っている。このことは、本県の「青少年の生活と意識に関する調査」※3において、ボランティア活動に参加した経験を持つ生徒や参加に意欲を示す生徒が多いことや、「高校生の意識調査」※4において、友達との付き合いによる人間関係の構築や、部活動、学校行事等の集団活動に積極的に取り組むとともに、授業に積極的な態度で臨んでいる生徒が多いことからも見てとれる。


 一方で、中学校卒業者のほとんどが高校に進学する中で、偏差値に依存した進路指導は改善されつつあるものの、目的意識が明確でなかったり、学科・コース※5の特色や学校の状況等を十分に理解しないまま入学する生徒が見受けられる。さらに、高校生活に喜びや楽しみを見いだせず、学習活動等への意欲をあまり示さない生徒や、様々な理由から、問題行動を起こしたり、中途退学に至る生徒も見られる。


 このような状況の背景には、中学校における進路指導が、生徒の適性や能力を踏まえ、生徒が自ら生き方を考え主体的に進路を選択するという観点からの改善を進めてはいるものの、大学進学実績等によって高校を序列化してみる社会的風潮に押されて、十分に機能しきっていないという現状がある。さらに、高校においては、社会の変化や生徒の社会的自立に向けた心の成長の遅れ等へ対応するための教育内容・方法の多様化・弾力化が不十分であることや教職員の意識の問題があるものと考えられる。


 これらの点については、国の「中学校における進路指導に関する総合的実態調査報告書」※6において、中学校卒業者が中学校の時に指導して欲しかった事柄の第一として、自分の個性や適性を考える学習を挙げていることや、「高校生の意識調査」において、高校生は、学ぶ内容を自分で選択したり、科目の選択幅を拡大してほしいと考えている現状があり、また、日々の授業が魅力的でないと感じている者も少なくないことなどからも見てとれる。


 家庭生活の面においては、自分の部屋を持ち、専用のテレビ等を所有するようになってきているなど、全体として物的環境に恵まれて成長しており、自分の好みに合った、個人に重きを置いた生活を好む傾向の生徒が増えている。また、早い時期から、スポーツ、文化、芸術など多くのことに触れ、親しむことのできる環境にあり、興味・関心等は極めて多様なものとなっている。


 他方、一人で起床できなかったり、身辺の整理整頓やあいさつができないなど、基本的生活習慣等が身に付いていない者や、自分さえよければという考え方をする者も少なくない。また、未成年者の飲酒・喫煙や夜遊び等の問題行動もある。さらに、体力・運動能力の低下や、食生活の乱れ・肥満等の健康に関する問題も指摘されている。このため、学校によっては、学習指導よりも生活面での指導を重視しなければならない状況も見受けられる。


 このような実態を踏まえ、それぞれの教育上の課題に適切に対応する観点から、様々な高校教育改革の取組が求められている。


 また、このような状況は、学校教育だけの問題ではなく、家庭や地域社会の教育力の低下が大きく影響しているとの指摘もされている。


 このため、日常の生活におけるしつけや感性、情操の涵養など、家庭や地域社会の教育機能の活性化を図りながら、学校・家庭・地域社会が連携し、相互補完しつつ、子供たちのよりよい成長を目指して取り組んでいくことが必要となっている。

2 中学校卒業者数の推移、進学率等

 県内中学校卒業者の高校等への進学率は、昭和25年4月の45.3%からほぼ一貫して上昇を続け、平成10年4月においては96%を超えるに至っている。


 社会の変化とともに、こうした進学率の上昇もあいまって、高校には、全日・定時・通信制の課程の別を問わず、興味・関心、能力・適性、進路希望等が極めて多様な生徒が入学するようになってきており、生徒一人一人の進路希望や学習ニーズ等に応える適切な高校教育の実施が重要な課題となっている。


 また、これからの高校教育の在り方を考える上で避けて通れない課題として、少子化の急激な進行に伴う生徒数の減少の問題がある。本県の中学校卒業者数は、平成元年の約77,500人から減少の一途をたどっており、平成10年3月には約63,000人にまで減少している。この傾向は今後も更に続くことが見込まれており、平成19年には50,000人程度に減少するとともに、地区や学区によって相当程度異なって推移することが予測される。


 この中学校卒業者数の減少に伴い、県立高校の全日制課程の募集定員も、平成元年度の40,947人をピークとして漸減し、平成11年度には32,360人となっており、全般的に学校の小規模化が進んでいる。このまま小規模化が進行すると、教育活動に著しい支障が生じることが懸念されている。

3 高校教育の改善状況

 これまで本県では、生徒の興味・関心、能力・適性、進路希望等の多様化に対応するため以下に示す方策を実施するなど、高校教育の改善を図っている。

<1> 教育内容・方法の改善

 効果的な教育の展開を図るため、習熟の程度に応じた学習の推進や学級編制基準※7の改善(45人学級から40人学級への改善)、進級規定の弾力化を行うとともに、生徒の積極的な学習活動を評価するために、ボランティア活動や就業体験などの学校外の学習を単位として認定できるようにしている。

<2> 特色ある学科・コースの設置等

 生徒の選択幅を拡大する観点から、理数科、英語科、芸術科、英語コース、体育コース、環境科学コース等の特色ある学科・コースを設置するとともに、職業系専門学科においては、科学技術の進展等に対応するため、バイオテクノロジーやメカトロニクス、情報関連の学科等への改編を実施している。


 また、特色ある科目として、マリンスポーツやコンピュータグラフィックス、ハングルなどの科目も開設している。

<3> 入学者選抜方法の改善

 学力検査だけでは評価できない生徒の多様な興味・関心、能力・適性等を積極的に評価するため、各高校・学科等の特色に応じて、推薦入学や個性重視の特別試験※8の拡充、合格者決定方法の改善を行っている。さらに、生徒の個性を一層重視した入学者選抜を行うため、学力検査における「検査教科の選択制」、「特定教科の加重配点」や調査書における「特定教科の加重評価」※9を実施している。

<5> 新しいタイプの学校等の設置

 所属する学科以外の学科・コースの教科・科目も選択履修することができる総合選択制を導入するとともに(東鷹高校)、新しい学科である総合学科(稲築志耕館高校)の設置を行っている。また、定時制単位制高校(博多青松高校)を設置し、併せて、通信制課程について学年制から単位制への改編を行っている。

<6> 教職員の資質・能力の向上等

 現職教職員の資質・能力の向上を図るため、研修の体系的整備や内容の充実を推進するとともに、教育にかける情熱や意欲にあふれ、実践的指導力を有する人材を確保するため、教員採用試験において、実技試験の拡充や面接試験における模擬授業の導入、面接委員への民間人登用等の改善方策を実施している。

 しかし、こうした取組にもかかわらず、日々の授業が魅力的でないと感じている生徒が少なくない状況があり、教育内容・方法等のより一層の工夫・改善を図ることが大きな課題となっている。


 さらに、教育内容・方法等の多様化・弾力化を行うための教職員の配置や施設・設備の整備の面でも課題があるとともに、国際化や情報化の進展等社会の変化に適切に対応し、生徒一人一人に応じた教育を行うための教職員の資質や意識などの面での課題も大きい。

4 求められる高校教育改革

 社会の急激な変化と生徒の多様化が進む中で、高校教育に対して求められるものも一層多様で多元的なものとなってきており、このような県民の期待に的確に応えていくために、多様な選択科目の開設や県民のニーズに応える学校・学科等の設置など、あらゆる場面において積極的な改革を推進していくことが求められている。

 また、入学者の選抜において多元的な評価をより積極的に行うとともに各学校の特色にふさわしい生徒の入学を促進するための取組を一層推進することも求められている。


 特に、本県では、これまで公立高校と私立高校とが相互に協調し連携を図りながら生徒を受け入れ、それぞれの特色を生かした教育を行い、県民の期待に応えてきたところである。私立高校については、それぞれの建学の精神に基づいた独自の特色ある教育を進めているところであり、このような状況にも十分に配慮しながら、本県高校教育全体の質的向上に努め、今後とも、公立高校と私立高校とが協調・連携し、就学機会の確保と教育諸条件の整備に努めていくことが期待される。


 なお、本県では、今後とも長期にわたり生徒数が大幅に減少することが見込まれ、生徒数の減少が著しい地区や学区の高校では、多様な選択科目の設置や類型 ※11 の設定・充実、あるいは部活動や様々な学校行事など一定の人数がないと十分な教育効果が期待できない教育活動等に支障をきたすことが懸念される。


 こうした本県高校教育を取り巻く諸状況を踏まえると、県立高校の再編成に積極的に取り組み、高校で学ぶ生徒一人一人が自分なりの生き方を探求し、未来に向けて力強く歩んでいくことができるよう、全県的な視野から県立高校教育の改革を推進し、それぞれの高校がより魅力的で充実した教育を提供することができるよう、教育諸条件の一層の整備・充実を図ることが必要である。

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