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労働相談Q&A 身元保証契約

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年3月31日更新

 

 就職が決まりましたが、会社から身元保証書と身元保証人の印鑑証明書を提出するよう言われました。提出しなければならないのでしょうか?

 身元保証書の提出は、法的に義務づけられたものではありませんが、採用に当たって、会社が提出を求める場合があります。
 会社が身元保証書を提出しないことを理由に採用を拒否できるのかに関しては、金銭貸付等を業とする会社に採用された従業員の解雇を争った裁判において、 身元保証書を提出しなかったことが従業員の適格性に重大な疑惑を抱かせる重大な服務規律違反であると判断し、解雇を有効としたケースがあります(※1)。
 現実には、入社に際して提出を受け入れないことは難しいでしょうし、採用を拒否される恐れがないとはいえませんので、特段の事情がなければ、提出する方が無難な選択といえるでしょう。

1 身元保証契約

  会社と第三者である身元保証人との契約で、就職後の労働者が会社の就業規則を守り忠実に勤務すること及び 労働者の行為によって会社が損害を受けた場合は、身元保証人が連帯して賠償責任を負うこと を約するものです。 これを文書にしたものを身元保証書といいます。
 身元保証書の内容は、「身元保証に関する法律」により厳しく制限されています。

2 身元保証人の責任

 労働者の行為により、 会社に損害が発生した場合、身元保証人の責任及びその金額は裁判所が決定することになっています。
 労働者の業務上不適切又は不誠実な行為によって身元保証人の責任が発生しそうなときや、労働者の任務等の変更によって保証人の責任が重くなる場合には、会社から保証人に通知する必要があります。また、保証人はそのことを理由に、以降の保証契約を解除することが出来ます。

3 保証期間 

 保証期間は、特約がなければ、原則として3年で、5年を超える契約期間は認められません。更新する場合でも5年を超えることは認められません。

4 身元保証人の印鑑証明書

 身元保証書と一緒に保証人の印鑑証明書を提出させる会社があります。これは、採用予定者が架空の人物を仕立てて身元保証書を作成することを防ぐ狙いがあります。
   印鑑証明書も提出義務はありませんが、採用取り消しとなるおそれがないとは言えませんし、入社前に会社とよけいな摩擦は避けたいとの心情も働き、断りにくいのが実情です。
 やむを得ず印鑑証明書を会社に提出する際には、印鑑証明書に提出日、「身元保証人用である」こと、提出目的を明記した上、コピーを保管しておくと良いでしょう。         

法、根拠等

  • 身元保証に関する法律

     第1条(身元保証契約の存続期間)

     第2条(最長期間と更新)

     第3条(使用者の通知義務)

     第4条(保証人の契約解除権)

     第5条(保証責任の限度))

  (※1)判例 【シティズ事件】東京地裁判決(平成11.12.16)

 採用時に身元保証書の提出を拒んだ労働者を解雇したというもので、身元保証書を期限内に提出しないことが、労基法第20条1項但し書きの「労働者の責に帰すべき事由」に該当するか否かが論点となった。

 この会社では、金銭を扱うことに伴う横領などの事故を防ぐために、社員に自覚を促す意味も込めて、身元保証書の提出を社員の採用の条件としており、就業規則には、社員は採用される際には履歴書等とともに、身元保証書を提出しなければならない旨の規定をおいていた。

 裁判所は、金融機関という特殊性に着目し、身元保証書を提出しなかったことは従業員としての適格性に重大な疑義を抱かせる重大な服務規律違反又は背信行為というべきとして、「労働者の責に帰すべき事由」に該当すると判示している。

 

【平成24年4月当初掲載(平成28年3月更新)】

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