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労働相談 私傷病による解雇

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年4月5日更新

問                             

 私は、業務外の交通事故のため、休職中です。左手に麻痺が残っていますが、リハビリで徐々に回復しています。そのような状態で休職期間が切れるため復職を申し出たところ、会社側は「今までどおりの仕事ができないなら辞めてもらう」と言っています。

 このような場合、解雇されても仕方がないのでしょうか。

 

答                             

 私傷病による休職期間満了後、原職に復帰できないとしても、労働契約において職種や業務内容を特定されていない労働者が労務の提供を申し出ている場合、使用者には、配置可能な業務があるかなど広く労務提供義務の履行の可能性を判断する必要があると考えられます(下記、片山組事件を参照)。 

 相談者の事案が、職種等の特定がなく、左手の麻痺が残っているとしても職務の変更や作業量の軽減をすれば労務を提供できる等の医師の診断がある場合は、会社に診断書等を添えて労務の提供を申し出てください。その上で、麻痺が回復するまでの一定期間の業務軽減や業務変更などの配慮を求めてよく話し合ってください。 

 労働の種類や職務が特定されている労働者については、休職期間満了後にその労務を提供できるかどうかで基本的に判断されるものと考えられます。

 なお、裁判例では、特定された職種の職務に応じた労務の提供はできない状況にあると判断した上で、他の配置可能な業務が存在し、会社の経営上もその業務を担当させることにそれほど問題がないときは、労務の提供がない状況にあるとはいえないとする例があります(カントラ事件 大阪高等裁判所判決 平成14年6月19日)。

 休業又は休職からの復帰後、直ちに従前の業務に復帰できない場合でも、比較的短期で復職可能の場合には、短期間の復帰準備期間の提供などが信義則上求められます(全日本空輸事件 大阪高等裁判所判決 平成13年3月14日)。

 

 

法、根拠等説明

労働基準法第15条(労働条件の明示)

       第89条(就業規則の作成及び届出の義務)

労働契約法第16条(解雇)

【参考判例】 

片山組事件(最高裁第一小法廷判決 平成10年4月9日)

(判決要旨)

労働者が職種や業務内容を限定せずに雇用契約を締結している場合においては、休職前の業務について労務の提供が十全にはできないとしても、その能力、経験、地位、使用者の規模や業種、その社員の配置や異動の実情、難易等に照らして、労働者が配置される現実的可能性があると認められる他の業務について労務の提供をすることができ、かつ、その提供を申し出ているならば、なお債務の本旨に沿った履行の提供があると解することが相当である。

 

 

【平成25年12月当初掲載(平成28年3月・平成31年4月更新)】

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福岡労働者支援事務所  :TEL 092-735-6149
北九州労働者支援事務所:TEL 093-967-3945
筑後労働者支援事務所  :TEL 0942-30-1034
筑豊労働者支援事務所  :TEL 0948-22-1149
 

※相談受付時間:開庁日の8時30分から17時15分(祝日及び12月29日から1月3日を除く月曜日から金曜日)

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